• 2912月

    AMETEK POWERVARの医療用電源コンディショナー「ABC500-11MED」を導入してみました。

    キッカケはC-280LやDP-77の不具合でメーカー修理に出したものの、メーカー側では再現できなかったこともあり、こちらの電源環境に何らかの問題があるのであれば、それを排除できるのでは?と思ったためです。
    他にもいくつか候補はありましたし、オーディオ用の高級なものもありますが、あくまで検証用でしたのでお値段的にもお安いものを。

    といっても120V5Aという容量ですし、国内で販売された医療機器の付属品として認証を受けたものですから、その辺りの安心感はあります。
    中身としては基本的にはアイソレーショントランスですが、それにサージアレスタとノイズフィルタを組み合わせたもののようです。
    内部を見ても電源スイッチの辺りにサージアレスタと思しきパーツが、基板の裏側に指月電機のスナバ用コンデンサが見られます。

    トランスはかなりのサイズで全体の重さは10kgほどです。
    600VAなわけですから、ある意味当然のサイズではありますね。
    また、アース非接続だと正面に赤ランプが点く機構も用意されていて、こちらもしっかり作動を確認しました。

    若干貧弱なのはコンセント部分で、一応ホスピタルグレードとはなっていますけど、オーディオマニア的には交換したくなる部分でしょうか。

    まずは空気清浄機で動作確認しましたが、入力電圧が103Vくらいの時で出力は105V近辺となっています。
    またGROUNDの電位もしっかり抑えられていて、接続前よりも機材全体として1Vくらい低下したような感じです。
    アイソレーショントランスでありがちなノイズはやはり多少ありまして、本体から少しジーッというノイズがしますが、それほど気になるほどではありません。
    筐体に多少の共振対策はしておきましたが、ひとまずあまり手を入れずに試してみることにしました。

    接続先としては入力機器側のRTP-4 absoluteにつなぎました。
    ここまでは壁コンセントからabsolute POWER CORDの2芯でつながってますからアース非接続のはずですが、アース警告ランプは点きません。
    どうやらRE-9がアースになってくれているのでしょう。

    まずはDP-77のみつないで聴いてみますと、静寂感が上がって細かなニュアンスがしっかり描写されるようになります。
    やや音圧が下がったような感覚はありますし、少し固さはあったり、低域は膨らまないものの、量感もやや減る印象もあります。
    その辺りはクリーン電源に似ていますけども出音のノイズが増えるといった弊害もなく、むしろ余韻の描写が細かく出てくるメリットのほうがやや上回るかなといったところです。

    調子に乗ってDP-77に加えて、C-280L、SCD-777ES、BL-99Vとまとめて繋ぎ変えてみました。
    SCD-777ESでもDP-77同様にクリアになった感触でピアノの打鍵が生々しくなりました。
    ただ、これもクリーン電源の類にありがちな低域のパワーが減退してしまうのと、音数が減ってしまうのがDP-77より顕著だったため、こちらは結局、これまで通りに戻しました。
    DP-77は不具合の件もありますし、透明感の高い音を優先させてプレーヤーの差をより明瞭にしてみるのも良いかなと。
    とりわけSACDでは空気感の再現性が高まっていて音が混濁しないところに魅力もあります。

    むしろ効果が目立ったのはプリアンプのほうでして、一旦戻してみると「こんなに曇って濁ってたっけ?」と思ってしまうほど違います。
    電源ケーブルも直生えですし、古い機材は今のように電子機器が溢れていなかったこともあり、ノイズにやや弱い傾向もあるのかもしれません。
    全体的に上品になっていて、あまり良い喩えではありませんが、パワーアンプがA-45だった頃の音を想起させるものです。
    プリに限っては力強さが減退した感じもありませんし、なにより澄んだ空気感が再現されて音源のノイズがしっかり分かるほどにアンプ側の暗雑音が減ったような印象ですから、このままで良いでしょう。
    効果はレコードでも大きく、プリ側のフォノイコライザーはもちろん、ターンテーブルもやはりPOWERVARから電源を取ったほうが良いようです。
    曖昧さが大きく減って良い意味でレコードがSACDのような風合いになりますし、それぞれの楽器の音が混濁せずしっかり聴き取れるようになりました。

    あくまで検証用のつもりが結果的にはシステムに組み込まれる形となったのは意外でした。
    途中でも少し書きましたが、電源ケーブルが直生えだったり、モーター類が多くむしろノイズ源になりがちな機材には有効なように感じました。
    当初はNASやネットワークハブで使おうかと思っていたのですが、当面はこの配置で様子見してみようかなと。
    コンセントや内部配線のグレードアップもやってみたいところではありますけども、安全性も重要ですからそちらも当面は現状のままにしておくでしょう。

    POWERVAR自体は海外ではオーディオに流用しているマニアも結構いらっしゃるようですが、国内ではちょっと入手しづらいかも。
    アイソレーショントランスのみのものは結構ありますが、スナバ回路(に近いもの)が入っているのはやや珍しいでしょうし、出物があればもう一台くらいあっても良いのかもしれません。(今回くらいのお値段で見つかれば、ですけどね。)

    Filed under: Audio
    2019/12/29 2:30 pm | 2 Comments

2 Responses

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  • shigechan Says:

    新年おめでとうございます。

    旧年中はお世話になりました。本年もよろしくお願いします。

  • MacBS Says:

    shigechanさん、いつもコメントありがとうございます。

    本年もよろしくお願いいたします。
    今年はオーディオ機材は一段落させて、なるべく音楽を楽しめるようにしたいと思っております。
    実際にはなかなかそうならないような予感もいたしますが、生暖かく見守っていただければ幸いです。