3011月
SAECのヘッドシェル「ULS-2X」の2つめを入手しました。
前回はほぼ迷わずにZYX RS30に装着しましたが、今回はどのカートリッジを取り付けるか、だいぶ考えました。
ULS-2Xが9.5gほどなので、WE-407/23のミドルマスウェイトの対応範囲(15〜25g)を考えるとリード線やネジを差し引いてカートリッジ本体は10g以下が望ましいでしょう。
そこから候補としては以下に絞りました。
Fidelity Research FR-2(9.0g)
Accuphase AC-2(9.5g)
Victor MC-1(8.7g)
出番を増やすという意味でAC-2への装着も考えましたが、Victor PH-6(12.5g)に装着して結構ギリギリなVictor MC-1を換装することに。
リード線も重めということもあり、Victor MC-1装着が完了した状態で実測21.2gとなりました。
PH-6からだと3gほど軽くなったので、だいぶ軽量化できたはずです。
ミドルマスウェイトの対応範囲のほぼ中間くらいで使えるので諸々有利になるはずです。
装着直後はMC-1の生真面目さが前に出る感じが強く、若干音像が散らばるような印象でした。
鍛造のPH-6も良かったですが、アルミ合金とチタンの複合なULS-2Xのほうがさらに響きは乗らなくなった感じがしますし、低域が滲まないような気もします。
最初は若干ネガティブな感じもあったのですが、少し落ち着いてくると精度が高い印象に変わってきました。
MC-1のダイレクトカップルらしさといいますか、オーディオっぽい部分の魅力がよりうまく引き出されてきたようです。
どちらかというと盤が最近のプレス(といっても1990年以降とか)のほうが合いやすい傾向かな。
ただリッツ線のリードはやはりちょっと散漫傾向があるみたいなので、そこも現代的なものにするとさらにその方向性を強められるのかもしれません。
ヘビーウェイトも調達すればもっと自由にチョイスできるのでしょうけど、現行品ではないですし出物があってもプレミア価格がほとんどですからねぇ。
大抵はうまく組み合わせれば大丈夫なので、こんな感じで使っていこうと思います。
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2111月
次バージョンとなる「Eros S II」が出たばかりですが、EFFECT AUDIOのりケーブル「Eros S」を入手しました。
すでに所有しているAres Sと違い、こちらは8芯で見た目はだいぶ太いですが、被膜が柔らかく一本一本はやや細手だからか、取り回しは非常に良いです。
さらに前のARES II+のゴリッとした感じとは全く異なるのは当たり前ですね。
取り回しも含めてまずはFaudio Chorusで使用してみました。
音は非常にナチュラルで、少し前に入手したEros Hybridともだいぶ異なって尖った部分がありません。
同じように純銀と純銅なんですけど、銀っぽい強調感がないからか、サラッとした音の質感に感じられます。
手持ちのEFFECT AUDIOだと方向性としてはHD800で使ってるThor Copper 8wireに近い感覚で、あれも8芯だったので多芯の傾向もあるかもしれないですね。
音色が滑らかで、いわゆるシルキーさが感じられる仕上がりです。
ちょっと面白いのはFIIO M15単体で鳴らした場合でも、アンプとして別途、CHORD Hugoを足した時のような「音量をどこまででも上げられそう」という穏やかさとキツさの少ない感じがでてくれます。
高周波ノイズが回避されているのかもしれず、UltraFlexiのおかげ?とも考えましたが、明示的に被膜にUltraFlexiを使っているという記載は見当たらないようです。
ただAresとは違って透明なシースではないので、素材は若干異なっている可能性は高いでしょうね。
次は初代Maverickに装着してみたところ、こちらでも穏やかさは変わらずで高域はややサラサラした質感になりました。
残響がしっかり聞き取れる感じでジャズはやや上品になり、女性ボーカルは艶やかになるものの、少し重心が下がって軽快さが薄まるところはあるかも。
IEM的な特色は強まっているようには思われますが、音色としての相性としてはChorusのほうが合いそうな気がします。
下に戻してChorusでAres Sと比較もしてみました。
まずはAres Sだと音が近く硬質な印象です。
ピアノは下がややこもり気味ですが打鍵の重さはしっかりあります。
ボーカルは子音が多少強めに感じるケースもありましたが、音が近い感覚があるのでそれが生々しさにもつながっているように感じられました。
つづいてEros Sではさきほどのピアノのこもりが消え、そもそも音量が少しアップするような感覚があります。
ボーカルはガサガサせず滑らかで静寂感があり、子音は目立たず吐息はしっかりと出てくる感じで妖艶さが増します。
Chorusの持ち味が活かされてるとも言えそうで、ひたすら自然ではみ出した部分がないなと感じました。
Ares Sとのいちばんの違いはやはりピアノの質感で、全体にナチュラルということなのでしょう。
逆に初代Maverickのほうは元々、Ares Sが装着されていたのでそれに戻して確認したところ、こちらはややシャキッとしてくれてAres Sが合っているようです。
ほんの少しエッジを立たせて、イヤホン側の若干の古くささみたいなものを薄めてくれるようなところがあるのかもしれません。
ケーブルもイヤホンの数と同じかそれ以上くらいになってきましたし、そろそろ落ち着くかな。
上には上がありそうですけど、うまく適材適所にできたかなと思っています。
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1911月
YAMAHAのMCカートリッジ「MC-7」を入手しました。
実は装着されていたSONYのヘッドシェル「SH-160」のほうが主目的ではあったんですけどね。
MC-7のほうもMC-1Xとは構造が異なり、クロス発電系となっているので興味もありました。
動作は全く問題なく、あまり使ってなかったのか針の残りも多いです。
ちなみにスペック上は8×20ミクロンの楕円針という記載です。
まずはそのまま聴いてみますが、元気で厚みのある音です。
鉄芯系の雰囲気もありつつ歪みは少なめで、カタログを見たからというのもあると思いますが、昔のYAMAHAのカセットデッキでよく使われていたセンダストヘッドの音を思い出しました。
高域もわりと伸びていますが、楕円なので多少内周に弱い部分はありそうです。
指掛けも付けてリード線を純銀に交換してみたところ、なぜか少し音が逆相的になりました。
そもそもクロス発電系が水平のL+Rと垂直のL-Rを合成する方式なので、そのバランスが少しズレるとそうなりがちなのかも。
バランスが取れるとセパレーションが良くなって立体的なんですけどね。
結果的には指掛けを付けた際にオーバーハングがズレて、オーバーハングが大き過ぎたのが原因でした。
一応計測しつつ元の位置くらいに戻したら低音がしっかり出るようになって、逆相っぽさも減って音も前に出てきました。
オーバーハングでそこまで変わるのかは不明ですけど、セッティングの影響を受けやすい傾向はありそうです。
そのあたり、同じクロスでも45°配置のはずなんですが、どこかZYXと類似した部分も感じ取れます。
いつものように1980年くらいの製品ですが、当時は各社いろいろ積極的にトライしていた感じが良いです。
アナログ復活といっても結局大手はカートリッジの製造には手を出さないようで、そこはちょっと寂しい気もします。
まあ発売されたとしても価格的にすごいことになりそうですけどね。
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1111月
EFFECT AUDIOの2pinケーブル「Eros Hybrid」を入手しました。
もう装着済みで写真撮ってますが、HIFIMAN RE2000 silverで使ってみようかなと。
このイヤホンは若干装着感が悪くなりやすいので取り回しの良いケーブルのほうが合うかなという推測です。
銀泉と銅線のハイブリッドで細めの左右各2芯なので、装着感や取り回しは非常に良いです。
低音がちょっと軽い印象はありますが、そもそもRE2000 silverがそういう傾向なので本来の特色を良く引き出してくれる感じです。
銀線で思い浮かべるようなキツさはほとんどなく、フワッとした空間もあるような仕上がりはEFFECT AUDIOらしいです。
ちなみにRE2000 silverは若干前傾気味に装着すると安定して、コレはそもそもイヤホン側の課題なのですが、Eros Hybridはケーブルがさほど太くないので装着の加減がしやすくズレにくいので当初の目的は果たしてくれています。
2.5mmがちょっと古い感じはありますが、ここが金メッキなのも音のバランスには良いのかも。
同じ銀線と銅線のGrandiosoともまた違ったゆったりさがありますし、しばらくこの組み合わせで使ってみようと思います。
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0911月
SONYのヘッドシェル「SH-160」を入手しました。
1975年頃に7500円もした高級シェルで、カーボンクラッドの上に薄いアルミを被せた構造になっています。
指掛けはカートリッジとシェルの間に挟み込む構造で、コレ自体はアルミだと思われます。
以前からカーボンのシェルはお値段にかかわらず好みな印象を持っていましたが、今回のSH-160もかなり良いです。
高域がかさつかないですし、全体に歪みが減る印象なのは静電気を逃がしてくれるからなのか、素材の音が出音に乗りづらいからでしょうか。
SONY XL-55に装着して当時の組み合わせにしてみましたが、たしかによりSONYらしい実直さみたいなものは強まる傾向ではあります。
重さは12.5gでやや重めもXL-55でも使いやすい範囲の重量です。
リード線にはPC-TripleC/EXを使っているので鮮度の点でも非常にグレードアップした感があります。
不思議とヘッドシェルの素材はカンチレバーのそれと類似した印象を持っています。
XL-55も複合構造ながら芯の部分はカーボンクラッドですし、ZYX Ultimate 100にも似た雰囲気は感じます。
SH-160はちょっとプレミア価格気味ですけど、SH-165ならまだ弾数がある分、入手しやすいかもしれません。
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2410月
EFFECT AUDIOのイヤフォン用ケーブル「Ares S」の2本目を入手しました。
今回も同じ4.4mmで初代Maverickで使うことにします。
当然ながら1本目と大きく違う部分はないですが、今回のほうがやや穏やかさがあり、男性ボーカルくらいの中域やや低めに厚みがある感じもします。
これまでは同社のGrandiosoを使っていましたがAres Sのほうが鮮度が明らかに上というほどではないですけど、Ares Sらしく空間や雰囲気再現の能力は高い印象です。
あまり肩肘張らずに自然体なのは初代Maverickだからというものあるのでしょう。
ちなみに1本目は今回を機にMMCXにしてMacbeth Tiに装着しました。
こっちも厚みのある音になってMacbeth Tiらしいさを強めたようです。
取り回しもAres II+ほど太くて硬いわけではないものの、MMCXのほうが回転する分、良くなります。
できればqdcコネクタのConXも出てほしいですけど、2pinでも向きを合わすのが難しいくらいなので厳しいかな。
ケーブルもだいぶ増えてきたのでそろそろ必要な数揃ったかなという気もしますが、もう一本、後日紹介しようかなと思ってます。
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