• 133月

    プリ-パワー間に導入してすっかり馴染んでしまっているACOUSTIC REVIVEXLRケーブル「XLR-3.0 TripleC」ですが、手持ちの2本のXLRケーブルと比較してみることにしました。

    特注で長さ3mですが、手持ちの以下の2本も全く同じ3mのXLRケーブルということで長尺での比較というのはちょっと珍しいかなと。

    Accuphase ASLC-30
    QED Reference XLR 40

    Accuphase ASLC-30

    QED REFERENCE XLR 40

    本来ならちょっと格が違う部分もありますけども、そこは私の持っている範囲で、ということでご勘弁ください。
    ちなみにTwitterには書きましたが、XLR-3.0 TripleCを選んだのは以前にお借りしたCardas Clear CG XLRとの比較で「やっぱりACOUSTIC REVIVEしかないな」と確信を持ったというのも大きな理由となりました。
    今回の比較でもそれが思い出されるような結果となっていますので、そういう意味では十分意義のある比較になっていると自負しています。

    Cardas Clear CG XLR レビュー 比較編

    さて、まずはQED Reference XLR 40を繋いでみましょう。
    以前は左右の音量差があって困った記憶がありますが、今回はREM-8等の対処もあってか、そこはさほど気になりませんでした。
    ただ、音は記憶よりもかなり厳しいもので、簡単に言えばうるさいです…。
    ボンボン言ってるけど力がまるでなく、全体的にこじんまりしていて、まるで安っぽいイヤホンで聴いているような音場感です。

    左右それぞれのスピーカー、ウーファー、ミッドユニット、ツィーターそれぞれのユニットからただ淡々と音が出ているだけだから、そう感じるのではないでしょうか。
    とにかくドライな出音で、潤いがないだけに一面ではスッキリした印象はありますが、情報自体もスッキリ整理されてしまっています。
    正直、Qunexの頃までは結構素直だったのですが、その後くらいからどうも音作りをするようになってきて、40シリーズ以降はかなり意図的な傾向が濃厚になってしまって離れてしまいましたが、それが思い出される形となりました。

    最初に書いたとおり、価格差を考えると仕方ないとも言えますが、日本での正規代理店価格は74,000円(税別)ですから全くのエントリークラスというわけではありません。
    イヤホンで言うとダイナミック一発みたいな音の風合いで、まとまりがあるとも言えるのかもしれませんが、私にはただゴチャゴチャと煩くユニットから雑に鳴るだけのように感じてしまいました。

    続いて直前まで使っていたAccuphase ASLC-30です。
    こちらは以前から感じていたとおり、かなり物腰の柔らかい、悪く言えばナローレンジな感じです。
    QEDとは正反対に押しがなく、ユニットごとに鳴り分かれることはないものの、今度は真ん中辺りでお団子状態です。
    特に高域のキレがなさがかなり気になるところで、アンプの駆動力が弱まったような感覚すらあってBGM的になってしまいます。

    管楽器は滑らかではありますし、それぞれの楽器の音色はQEDよりも生に近いですが、いかんせん全体にボヤけていてソフトフォーカスです。
    ただし、音を変える傾向はQEDよりは薄いので、まさに付属コードのまま聴いてます、という雰囲気です。
    そのボヤけ具合も均質ではなく、以前からそうでしたが妙にピントが定まらない部分があったりするので困っていました。
    どうも帯域で音色や像のまとまり具合にバラツキがあるために、そう感じるのではないかと今なら理解できます。

    また、両者に通じて感じる点ですが、XLRといえどやはりケーブルの長さで明らかに鮮度が落ちているのも感じ取れました。
    長さの影響は以前も左右の音量差などで困った経緯もありますし、ある程度は仕方ないですけれども、その長さの中で音を変え過ぎているとケーブルの主張が強過ぎてしまいがちです。
    これが最近のケーブルにありがちな難点で、私としてはコレをやられるとシステムが追い込めないのです。
    音色にしてもずいぶん違いがあって、たとえばQEDは化繊、アキュは綿といった風合いですし、QEDのほうはもう何かエフェクタでも入れたくらいに変わるのですから、これがハマれば良いのかもしれませんけれど、私がケーブルに求めるのはそういうことではないのです。
    エフェクタを掛けたいのであればトーンコントロールなり、そうした機材を使えば良いと思うのは私だけでしょうか。

    愚痴はこのくらいにして、ACOUSTIC REVIVE XLR-3.0 TripleCに変更します。
    条件を揃えるために他のケーブルも残したままにしてあります。

    あえてどういうふうに良くなったというより何よりも、「あー元に戻って良かった」というのが率直な感想です。
    ちゃんと演奏がライブ感を持って弾けますし、きちんと鮮度が保たれていて「こうでなくっちゃ」となります。
    とりわけ、明瞭に楽器が見えるというのが他の2本では全く感じられなかった点で、ピントがしっかり合ったというのが相応しい表現でしょう。
    他の2本は何かレンズを分解した時に組み間違えたか、1枚忘れたのでは?という具合で、どうやってもフォーカスが来ないのです。
    QEDのほうは、それを無理やりシャープネスで強調してシャキッとさせているような感覚もあり、コレが私には馴染めないのだなと。

    そもそも比較試聴であっても、XLR-3.0 TripleCでは楽曲の中に新しい発見があったりして、「この楽器は何処のだろう?」とか、「ここでエフェクトが結構効いてるなぁ」という風に、聴き込めば聴き込むほど音楽のほうに関心が向いてしまいます。
    ASLC-30だとメモに夢中になって聞き流してしまいますし、QEDだと「ああでもない、こうでもない、低域が高域が…」とオーディオマニア気取りで弄り回すばかりで音楽が入ってきません。

    もちろん、XLR-3.0 TripleCではオーディオ的な観点で捉えても、アンプがしっかりと音源を辿り、スピーカーの各ユニットにしっかり仕事をさせてくれています。
    そうして考えると、ケーブルは「テーブルまで料理を運ぶウェイター」みたいなものなのかもしれないなと思いました。
    「ウェイターで味は変わらないだろ」という意見が出てきそうですが、沢山の客に快適で的確な料理を提供するにはとても重要な役割です。
    料理や飲み物を届け、場の雰囲気を保つにはタイミングが重要ですし、モタモタして料理が冷めたりこぼしたりしてはガッカリです。
    ましてや、シェフがこさえた料理に勝手にスパイスを振りかけるようなことをされては論外です。

    これがケーブルに通じるかどうかについては各自のご判断に委ねますが、私にはなんとなく重なる部分を感じた比較試聴でした。
    次回はXLR-3.0 TripleCをさらに活かすべく、ケーブルインシュレーターの配置を検討してみたいと思っています。

    Filed under: Audio
    2019/03/13 7:00 pm | ACOUSTIC REVIVE XLR-3.0 TripleC レビュー 比較編 はコメントを受け付けていません。

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