• 303月

    ACOUSTIC REVIVEのリアリティエンハンサーのレビュー第5弾は予定をちょっと変更して簡易計測をしてみることにしました。

    具体的にはAccuphaseのSACDプレーヤー「DP-77」のRCA出力にPCM-D100を直結(D100はステレオミニ入力なのでRCA-ミニケーブルを使用)して、リアリティエンハンサーの有無で残留ノイズに変化が出るかを見てみようという算段です。
    本来はこうしたアクセサリの効果は出音にこそ違いが出るわけで、他の機材も含めて「普通」に接続した状態で比べてみるのが良い、というのが持論なのですけれども、今回はDP-77単体でのチェックという形としました。
    私の不手際もあってDC-81と接続している同軸デジタルケーブルは外し忘れてしまいましたが、あとは電源ケーブルくらいで、各オーディオ機器は全て電源オフですし、DP-77の出力もPCM-D100とのみつながっている状態です。
    PCM-D100はS/N100dBモードとし、録音ボリュームは最大、それぞれ10秒ごと24bit/192kHzで録音し、各音声ファイル全体をAudacityのスペクトル解析に掛けました。

    前置きが長くなりましたが、まずはリアリティエンハンサー無しでの結果です。

    以前から50Hzの電源ハムがのる(-109dB)症状がありまして、これはDP-77単体でもまだ残っているようです。
    なおPCM-D100の電源には乾電池を使用しています。
    それ以外にも100Hz、150Hz、200Hzといった具合に高調波と思しきノイズも混入していますね。
    ただレベル自体はそれぞれ-120dB、-118dB、-120dB程度と、フルボリュームでの録音としてはまずまず低いのではないかと思われます。
    PCM-D100自体もそれなりにADCなどでノイズはのりますし、以前の検証だと0dB基準を合わせるとするとここから-10〜-20dBほど実際は低い値になったように記憶しています。
    #そこを合わせてしまうとPCM-D100のノイズに埋もれてしまいますので…。

    次にDP-77のXLR出力端子にリアリティエンハンサー「RET-XLR」を装着しての結果です。

    50Hz〜150Hz付近はほぼ変わりませんが、200Hzは-123dBほどと2dB以上低減されています。
    その上も細いピークが減っているように思われます。
    残留ノイズの質感も録音したデータを70dBほど増幅して聴いてみますと、ほんの少し耳障りが柔らかくなっているように思えます。
    その音声もここに掲載してみようかとも思ったのですが、MP3にしてしまうと聴感上もスペクトル解析でもあまり差がなくなってしまいましたので、割愛しておきます。

    さらにDP-77の同軸デジタル入力にリアリティエンハンサーのショートピンタイプ「RES-RCA」も追加しての結果です。

    こちらも50Hz〜150Hz付近はほぼ変わりませんが、200Hzはさらに下がって-124dBほどを示しています。
    そしてやはり細かいピークが減っているように感じられます。
    これまで聴感をたよりに装着箇所を決めてきていて同軸デジタル入力では使っていなかったのですが、ここでも効果はあるようです。
    ただこれも聴感と一致していますが、機器単体の性能を活かす方向にしたい場合、ショートピンよりも意外とターミネーターのほうが功を奏すことが多いようでして、それが計測でも一部垣間見れたような気もします。

    もちろん、50Hzの電源ハムがこんなに高いければ、それ以外は誤差の範囲だというご指摘もお有りでしょう。
    そもそも残留ノイズの僅差が音に与える影響などないに等しいとも言えるのかもしれませんし、機材や環境によっても効果は異なるでしょう。
    実際に聴いていただければこんな素人計測など不要なほどの違いを感じ取っていただけると思うのですが、実際の計測でもしっかりその差は確認できたと思います。
    せっかく貸し出しサービスも用意されていますし、できれば頭ではなく心で体感してみてほしいものだなと思う次第です。

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    Filed under: Audio
    2020/03/30 4:30 pm | ACOUSTIC REVIVE リアリティエンハンサー レビュー 計測編 はコメントを受け付けていません

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