• 193月

    ACOUSTIC REVIVEさんからお借りしたもの、ラストに登場はLANターミネーター「RLT-1」です。

    豪勢に4つもやって来たわけですが、なかなかこれだけの数を入れるのは大変かもしれませんね。
    最初からネガティブなところから入ってしまいましたが、徐々に数を増やしていくやり方で良いのだと思います。
    その辺りも踏まえて効果的なのは何処か?というところを探りながら設置していきました。

    そう言いながらまずは多少のエージングも兼ねて、オーディオ用に割り当てているアライドテレシスのL2スイッチ「GS908XL V2」の空きポートに4本まとめて投入です。

    ちなみに現在は2台のL2スイッチを離して設置するようにしています。
    これまでご紹介してきたようなアクセサリを使った対策ももちろん非常に効果的ですが、何も使わなくともWi-Fiルータから物理的な距離を置くとか、L2スイッチをオーディオ用とパソコン用に分ける(これは多少費用もかかりますけれど)、そのハブの配置もある程度隙間を開ける(放熱対策としても重要)といった対処も負けず劣らず効果的です。

    さてそうした対処に加え、クォーツインシュレーター、クォーツレゾネーター、LANケーブル、LANアイソレーターとふんだんに投入した後のLANターミネーターですが、正直、4本挿しした段階では変化がやや分かりづらいものでした。
    LANアイソレーターは変化が非常に大きいですし、Soundgenicに設置したクォーツインシュレーターのほうが分かりやすい変化が音に出てきます。
    また、変化の方向性もLANターミネーターではだいぶ異なる印象で、その他が透明感を向上させる傾向が強いのに対し、こちらは情報量を増やす方向で音に芯が通った感じになります。

    音の厚みも増して、クォーツインシュレーターだけだと若干繊細になり過ぎる部分もありましたが、それが解消しているようです。
    主に低域の改善効果が高い印象で、それも量感ではなく質感が改善してダラっとしていないキレのあるサウンドになっています。
    喩えて言えばアンプの駆動力が少し上がったような感覚で、LANケーブルを経由して、緩やかなブレのようなものが混じってしまうところが改善され、低域の精度低下が改善されたのかもしれません。
    賛否両論あるとは思いますが、LAN関連の対策はデジタル機器のクロック的な効き方をしてくるように感じています。
    そのジッターやノイズなどの効き具合によって効果の出方は違ってくるのでしょうけれど、出音には確実に精度向上として表れ、実際のノイズや周波数特性ではなく、時間軸上での改善傾向が感じ取れます。

    LANターミネーターはあまりエージングは必要ないとは思いましたが、ある程度ハブで馴染ませたところで一旦全部撤去してみました。
    ここでもLANアイソレーターよりは変化の幅は小さいものの、下支えされていた土台がヤワになったようなフニャフニャした感じがでてしまいます。
    LANアイソレーターの配置でどうやらノイズ源はWi-Fiルータのほうだと感じましたので、そちらの空きポートを全て埋めるために2本投入してみました。

    上からオーディオ用ハブ(LANアイソレーター経由)、ターミネーター、PC用ハブ、ターミネーターという形です。
    これはショートピン「SIP-8Q」を試した時に感じた経験を活かしたもので、どうも接続している端子のすぐ隣に使ったほうが効果が高い傾向が感じられたためです。
    また、隣同士で接続した場合も相互に影響を受けやすいような印象があり、それを避ける意味合いもあります。
    結果的にはやはりハブよりもルータの空きポートのほうが断然効果が高く、こちらでは静寂感が向上しました。
    数が投入できれば全ての空きポートを埋めるのが理想でしょうが、いちばん効果的なのはやはりルーターで、それもオーディオ機器への経路の隣が最有力ではないかと思われます。

    残り2本はハブに使いましたが、こちらもルータからの隣接ポートと、NASとの接続の隣に装着しました。
    こちらも静寂感が向上し、ゆらぎが減って安定感が増しました。
    LAN関連は全般的にそういう印象ですけれども、より対処が甘い部分でボトルネックを潰すのが望ましいのでしょう。

    なおターミネーター装着後のSoundgenicのRead/Write速度にも特に変化はなく、そもそものLAN環境に影響せずに改善できています。
    今回は相当豪勢に対策を投入しましたが、そのおかげもあって当初は「AKURATE DSを持ってしてもこんなものか?」と感じたネットワークオーディオの印象が、対処完了後は「LINNらしさという味の違いはあるものの、CD品質の音源でも有利な部分が目立ってきたな!」と感じさせるところまで進化しました。
    逆に言えばネットワークオーディオは音が出たところではまだ全くゴールではなく、そこからの道のりが深く難しいなぁと感じた次第です。
    Soundgenicもそうした「敷居」を下げてくれる製品だと思いますし、今回お試しさせていただいたACOUSTIC REVIVEさんの製品もネットワークオーディオの「道先案内人」のような存在として貴重なものだと思います。

    これで一応全ての製品をご紹介しましたが、「こんなに投入したらネットワークプレーヤー(やNAS)が買えるよ!」という声もお有りだと思います。
    次回はそれを踏まえ、私が感じた「ネットワークオーディオ基本推奨セット」をご提案してみようかなと思っています。

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    Filed under: Audio
    2018/03/19 12:00 pm | ACOUSTIC REVIVE RLT-1 レビュー 設置編 はコメントを受け付けていません

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