• 222月

    アナログリラックスの除電ブラシハード用「AR-ASAB1」を入手しました。

    ハード用という名前が付いていますが、うちでの用途はレコード用です。
    同社だとレコード向けにはAR-ASRB1というのが出ていますが、これまで使ってきたASB-1やSFC SK-IIなどと似ている、いわゆるブラシタイプのはこちらのほうかと。

    最初は模型用のクレオスのMB20を使い始めて、同じサンダーロンを使ったSK-II、そしてアナログリラックスと同じコアブリッドのASB-1と使ってきました。
    毛のしなやかさや折れがない点ではASB-1ですが、個人的にはサンダーロンの除電具合も気に入っていました。

    しかし今回のAR-ASAB1になると毛量が圧倒的に多くて極細なのもあって、やっぱり格がちょっと違うなと感じます。
    筆としての仕上がり自体が良いのでしょう。

    まず肝心のレコード再生前の埃除けと除電の効果ですが、実際の静電気の減少よりも出音がとても静かになって滑らかなのが印象的です。
    レコード盤のついでに良くやっているトーンアームの除電がより効果的になった気もします。
    ASB-1と素材としては同じはずなんですが、もっとずっと刺々しさが減っていて、さきほどの静けさもあってその分音量上がって低域の深さが出てきます。

    ホコリ自体の取れ方も毛が細くて多い分、表面だけでなく溝の中に入った微細なものまで取れている感じがします。
    実際にルーペで比べたわけではなく、あくまでもブラッシングした時の感覚的なものですけども、ASB-1は毛の先端が平坦なイメージがあったのですがAR-ASAB1はわずかに尖っているような感覚があります。
    記載のある『除電・ほこり除去性能をアップさせる「SI (Surface Increase) Finish」加工』というのが効いているのかもしれませんし、植毛が立体的になっていることでそういうふうに感じる部分もあるのでしょう。
    またネットの位置を調整して毛先のコシを可変できる「フレキシブルネット」も最初は正直外しちゃったほうが良いのでは?と思いましたが、実際に使ってみるとたしかにブラシの具合を調整できたり、ケース収納時にはみ出さないようにするなど、かなり便利です。

    お値段はちょっと気軽にオススメできるものではないですし、ブラシはどうしても消耗品みたいなところがありますからなかなか手を出しにくいとは思いますが、実際に体感した印象ではレコード向けのAR-ASRB1も含めてわりとオススメできるのではないかと思います。

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    2024/02/22 12:00 pm | アナログリラックス AR-ASAB1 はコメントを受け付けていません
  • 172月

    先日入手したaune audio XC1のために9Vリニア電源を追加してみました。

    以前、FIDELIXのFL-AC-zn2を持っていたんですが、9Vはあまり需要がなくて手放していたんですよね。
    アレは3端子レギュレータでしたけど、今回のは中身を見ていませんがおそらくLT3042(もしくはそれに類似したリニアレギュレータ)を使った作りだと思います。
    念のため使用前に出力電圧を計測しましたが、ほぼ9Vにしっかり調整済みだったので余計なことはせず、そのまま使用しました。

    電源を付属のスイッチング電源から交換して聴いてみた感じ、まずは穏やかになってなんとなく澄んだかなぁという第一印象です。
    正直、変化としてはクロック導入以上にかなり分かりにくいかもしれません。
    ただ良く聴いていくとアナログ的でゆったりした感じになり、楽器が浮き立つような感覚が出てきたようです。

    内蔵クロックと変化が大きかったのは正直、元のスイッチング電源のほうというのは意外でしたが、それはただ音の変化度合いでの話でして、根本的な底上げとしてはやはりリニア電源かなと。
    MEAN WELLのACアダプタも悪いものではないはずですけれど、CSEのEMIノイズチェッカーでは明らかにリニア電源のほうがノイズは少ない模様ですし。

    音色に関してはだいぶ良い方向への変化が感じ取れていて、たとえばピアノの響きに圧倒的に透明感が出たとか、楽器の位置や奥行きが把握しやすくなったといった向上があります。
    特にオーケストラ等の大編成では雄大さもしっかり出て圧巻の再現力になっていますし、楽器の配置や距離感などが細かく描写されます。
    全体として音が痩せなくなってうるさくないというだけでも効果は大きいのだろうと予想できます。
    若干響きがドライになった感じやゴージャスな音の方向性になった部分はありますが、それは滲みがなくなったとも取れるし微妙なところです。
    いずれにしてもデジタルくささはさらに減ったように思われます。

    純正電源も案外優秀なのかもしれませんが、クロックの性質上、常に電源を入れっぱなしになりますし、周辺やアナログ系統への影響も考えるとリニア電源のほうが安心感があるかなと思っています。

    Filed under: Audio
    2024/02/17 12:00 pm | 9Vリニア電源を追加 はコメントを受け付けていません
  • 152月

    HIFIMANやSENNHEISERのイヤーパッド交換が概ね良好だったので、SHUREのAONIC 50も交換することにしました。

    むしろAONIC 50がいちばんボロボロでして、何度接着しなおしてもどんどん剥がれてくるし、人工皮革なので表面はポロポロですし、さらにはヘッドバンドまで接着が剥がれる始末。
    これはちょっと劣化というより不良という気すらして、しばらく放置していました。
    当初は純正パッドが販売されてなかったのもありますし、ヘッドバンドはそもそも交換できない構造ですし。

    放置しているうちに互換品も出回りだしましたし、Alternative A2DP Driver導入でWindows 11でLDACが使えるようになったこともあって、復活させる価値が出てきたというのも大きいです。
    問題はヘッドバンドですが、そこはカバーを取り付けることに。

    カバーは若干短めではありましたが、それでも以前のみすぼらしいというよりゴミレベルの見た目からはずいぶん改善されて立派に復活しました。
    むしろ早く交換すれば良かったと思うくらいで、先述のAlternative A2DP DriverのおかげもあってWindowsでの利用頻度が一気に増え、むしろaptXのMOMENTUMをあまり使わなくなったくらいです。

    AONIC 50はGEN 2が出ていますけど、このパッド問題は解決しているのかなぁ。
    ノイズキャンセルなどの向上もたしかに大切ですけど、経年時の装着感に大きく関わるパッド部分ももうちょっと耐久性のあるものにしてほしいなと思います。
    まぁこのあたりはAONIC 50のみならず、他のヘッドホン全般にも言えることかなとは感じる次第です。

    Filed under: Audio
    2024/02/15 12:00 pm | SHURE AONIC50のイヤーパッド交換 はコメントを受け付けていません
  • 112月

    CSEのEMIノイズチェッカー「MODEL 93-94」というのを見つけたので入手してみました。

    EMIというとgreenwaveなど電源コンセントにつないで電源ノイズを測るものが多いですけど、こちらは空中(?)のEMIノイズを計測するタイプのもののようです。
    1990年代の発売らしくほとんど情報がなかったですし、電源が入らない状態だったようですがおそらくその頃なら中に006Pでも入ってるんだろうと推測しての購入でしたが、バッチリその通りでした。

    スピーカーがあってノイズ量を音の大きさで示す感じはAMラジオでもできそうな気もしますけど、先端のプラスチック部分を近づけた時だけ反応が大きくなるので、「この機材からノイズが出てる」というだけでなく「この部分からノイズが出てる」というところまで調べられるのがメリットでしょうか。
    捉える周波数帯などは全くもって不明ですけどね。
    ちなみに本体を縦に持った状態で右横のスイッチが電源ボタンで押してる間だけというタイプではなく、プッシュすることでオン・オフになる電源スイッチになっています。

    早速適当にいろんな機材に近づけてノイズを測ってみると、うちの機材の中ではBROTHERのプリンタ(左側前方)がノイズ多めでした。
    それ以外だとやっぱりUSB-ACアダプタがガーガーで、やっぱりなぁという感じがします。
    パソコン系機材はさほどでもなく、Wi-Fiルータでもそんなに音がしないですし、Mac Studioもそう反応しませんが、これは単純にこのノイズチェッカーがそこまでの高周波に対応していないだけかもしれません。

    思ったより少ないほうだと、DELAのNASは比較的少なく、ディスプレイ部分が多少反応する程度でした。
    Mark Levinson No.360LやGUSTARD U16もディスプレイ部分が多めなのは、ディスプレイ自体がノイズを出しているというよりそこだけケースによるシールドが手薄になるからかもしれません。
    あとはAUNE XC1のACアダプタがやっぱり多いですね。

    だからといって電源を入れないとか外してしまうのは難しいところがありますけど、電源ノイズとは違って距離を離せばノイズの影響はかなり抑えられるはずですので、デジタル機器とレコード周りは距離を離すとか、ACアダプタやNAS、パソコン類はやっぱりオーディオとは物理的に距離を置くといった対処のための判断材料くらいにはなってくれそうです。
    今から入手するのは大変困難だと思いますので、気になる方は電池式のAMラジオで擬似的に試してみると良いかなと思います。(こっちも放送自体は終わってしまいそうですけど。)

    Filed under: Audio
    2024/02/11 12:00 pm | CSE EMI NOISE CHECKER はコメントを受け付けていません
  • 052月

    aune audioのクロックジェネレータ「XC1」を導入してみました。

    個人的にはずっと外部クロックには懐疑的で、そこまで重要ならば内蔵クロックを高精度化すべきなんじゃないかとか、BNCケーブルで長く引っ張れば10MHzの波形も崩れそう…なんて思っていたのですが、何事も試してみないことには分からないですからね。
    そうは言ってもDACよりも高価なクロックを試すのも気が引けますし、お手頃なこのモデルは以前から気になっていたものの、在庫がない状態が長く続いていました。
    ようやく一部の店舗で在庫復活したので入手した次第です。

    ちなみに付属のBNCケーブルはかなり短いので、一応予備を買っておいて良かったです。
    ただ予備のものだとXC1側はちょっと嵌合が緩めで、ちゃんと50ΩのBNCプラグを使ってあるのか若干の不安はあります。
    逆に接続先のGUSTARD U16のほうは同じBNCプラグでもかなり硬いので、どっちが正しいのか良くわかりませんが。

    数時間ほどウォームアップしてから、GUSTARD U16の側で外部クロック使用(OSC:EXT)に切り替えてみます。
    変化量は正直そこまで多くはないですが、場の空気感が多少出たようです。

    なおXC1は正弦波と矩形波を出力できて、DC入力側2つが正弦波になっています。
    まずはこちらで試していくことにして数日電源を入れたままにしておきました。
    寒い日が続いていたのもあってか数日経ってからのほうが透明感が増してきました。
    情報量が増える感もありますが、別にうるさくなることはなく、あえて言えばやや寒色寄りにはなったくらいでしょうか。

    ピアノのペダルの音がリアルだったり、リバーブも明瞭に分かるようになったりして、オンマイクのほうが差が分かりやすい感じです。
    あと、コンプが掛かった音源が割れにくくなったような印象もありますので現代的なシステムと相性は良さそうです。
    ジャズは幾分クールになって、ベースの歯切れが良くなりました。
    全体的に音が前に出る傾向で抜けやキレは良い方向に変化したといえるでしょう。
    GUSTARD U16の前段はDELAのNASですけど、全体としてはいわゆる「パソコンくささ」といったような感覚が減ったように感じ取れました。

    ちなみにGUSTARD U16でクロックを内蔵と逐次切り替えて聴いてみても、確かに違いがあって思ったよりも違うなと。
    なんと言いますか、左右のタイミングというか位相が揃ったような感覚を受けます。

    そこからしばらくして矩形波に変更してみました。
    こちらは中域からちょっと上の帯域が強めになって、若干輪郭が強調されるような雰囲気がします。
    楽器の存在感は掴みやすいですが、自然さでは正弦波のほうが良い印象を今の環境では感じたので、正弦波にすぐ戻してしまいました。
    正弦波のほうがBNCケーブル等の影響を受けにくいらしいので、そのあたりも影響しているのかもしれません。
    正弦波に戻すとやっぱりこちらのほうが空気感の再現性が高い感じで、中間階調が引き出されてくる感覚があります。

    BNCケーブルもそうですが、ACアダプタも強化ポイントなのでしょう。
    MEAN WELLのスイッチング電源はそこそこ定評があるものだと思いますが、リニア電源にするともうちょっと伸びしろはあるかもしれません。
    いずれにせよ、クロックにコストを掛けるのが正解なのか、DDCやDAC重視にすべきかは難しい問題ではありますが、予想よりは効果があったのかなと感じているところです。

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    2024/02/05 1:30 pm | aune audio XC1 はコメントを受け付けていません
  • 012月

    先日のHIFIMAN Editon Xのイヤーパッド交換が期待以上に良い方向だったので、SENNHEISER HD800のイヤーパッドも交換してみました。

    HD800は音質や快適さに定評がありますが、正直、イヤーパッドとヘッドバンドについては消耗品で痛みやすいと言われています。
    約3年半ほど使っていましたが最近イヤーパッドがぺったんこになってきているなぁとは思っていました。

    今回もイヤーパッドは純正品ではなく互換品をチョイスしました。
    純正品は高価な上に入手性まで悪いので…。

    イヤーパッドの取り外し、取り付けは意外とコツが要ります。
    特に取り付けは思った以上にうまくいかず、縁の部分がややはみ出し気味になってしまいました。
    そのあたりはやはり互換品の精度や品質による部分もあるのでしょう。

    それでもなんとか取り付けるとここまでぺったんこにヘタっていたんだなぁと思い知らされます。
    装着した際の快適さに関しては、新しいイヤーパッドの方が圧迫感が少なくて良いです。
    古い純正のイヤーパッドの時は耳がヘッドホン本体に当たってしまうような感じすらありましたが、交換後は厚みがあって柔らかいので快適です。
    音質に関しては特に悪くなったという印象はなく、低音が少し強調されて聴こえるバランスになったような気はします。
    高音もクリアで伸びやかですし中域は少し控えめですが、それは元々のHD800の特徴でしょう。

    ただ不思議なことに新しいイヤーパッドを付けた後もHIFIMANとは違って、なぜかHD800を使う頻度は増えていません。
    理由はよく分からないのですが、手持ちの他のヘッドホンやイヤホンの性能が向上したのもあるでしょう。
    出番としてはHIFIMANやUnique Melodyのほうが断然多いです。
    一因としては使っているアンプ側の機材の影響をHD800のほうが受けやすく、イヤーパッドによる改善の幅が相対的に小さいからかもしれません。

    というわけで、HD800のイヤーパッド交換は予想と反してHIFIMANほどの効果は得られなかった感はあります。
    ただなにしろ傷んでいましたのでもう交換が必須な状態ではあったと言えるでしょう。
    上流の強化や使う場所などはまたゆっくり考えるとして、ひとまず廉価に見た目が改善できただけでも良かったかなと思います。

    Filed under: Audio
    2024/02/01 12:00 pm | SENNHEISER HD800のイヤーパッド交換 はコメントを受け付けていません