• 249月

    YAMAHAのMCヘッドアンプ「HA-1」を入手しました。

    SONY HA-55をすでに愛用しているし、今回のも年代的にほぼ同じですのでまたヘッドアンプという感じですが、YAMAHA MC-1Xで純正組み合わせを試してみたいなと。
    ちなみにHA-1はヤマハ初の単体MCヘッドアンプで、当時人気の高かったプリアンプ「C-2」をベースにしているそうです。
    オリジナルICが使ってあってそれでS/Nやセパレーションを高めてあるそうで、ネットで見た感じだと同じICが使ってあるっぽいです。
    C-2aでは通常の素子に変わってるようなので、このICが壊れるともうダメそうですね。

    今回は動作確認を急いだので中身は確認せず、早速HA-55と入れ替えてつなぎました。
    HA-55ではヘッドアンプとKRELL PAM-3の間にはアース結線しなくても問題なかったですが、HA-1はアース取らないとハムが残りました。
    雰囲気的にもSONY HA-55はRIAAイコライジングこそやってないものの、「MMレベルのライン出力」っていう感じのコンセプトで、YAMAHA HA-1のほうは純粋にヘッドアンプとして前段増幅だけしてるような感じなんでしょう。
    内部回路が分かると良かったのですが、どうやらHA-1のほうはサービスマニュアルが転がっていないようです。
    アース端子が2つあるので接続自体は楽にできます。

    早速、カートリッジはSONY HA-55のまま聴いてみるとゲインは意外と低めな感じです。
    スペック上はLOWポジションなら34dB、HIGHポジションで14dBで、HA-55の27dBより高いはずですけど体感した印象としてはHIGHポジションの14dBくらいに感じます。
    なんらかの不具合かもしれませんが、まあ音出てるので良しとしましょう。

    ファーストインプレッションとしてはややトランスっぽいサウンドで低域がしっかり出ており、細部の描写も細やかなシルキートーンです。
    ピアノの音色は良いし、スロージャズには十分適応できそうで、全体としてヤマハらしいサウンドといって良いでしょう。
    スピード感ではSONYのほうが速い印象でフュージョンやジャズだと少し上品な感じはして中低域がやや薄く感じますが下はしっかり伸びてる感じがします。
    音色はナチュラルなのは確実ですが音源そのものよりさらに自然になる感覚でヨーロッパトーン寄りにまとまります。

    歪みは少なそうで、レコード特有の中高域のキツさが出にくいような音作りを感じます。
    内周でも破綻しづらいのは良いですね。
    多少、上品にまとまり過ぎる感はありますが、低域はかなり深く、全体にリラックスした音の印象です。
    SONYのほうはシャキッとしてるものの、やや乾燥気味でトゲがある部分もあったので、できれば使い分けたいです。
    YAMAHAはしっかり潤いもあり、ちょっと大人でリッチなバランス取りです。
    若干NFB多めな印象もありますが、どちらかというとSONYが少ないといったほうが正しいのかなという気がします。
    あと、ウォームアップがSONYより少し時間がかかる傾向にあるので、早めに電源を入れておいたほうが良いでしょう。

    面白い現象としては、しばらくHA-1経由でレコードをスピーカーで聴いたあと、ヘッドホンに切り替えてHD800で同じ曲をデジタル音源で聴いたら「あれ_こんなにモコモコしてたっけ?」と驚くということがありました。
    そういう意味ではハイファイとしてのクォリティはかなり高まったと言えるのでしょう。
    専用ICのおかげなのか、セパレーションもS/Nも良いので、盤質さえ良ければレコードを聴いているというのを忘れることもあるくらいですし、復刻盤が意外と良い感じに鳴る傾向もあり、特性的にはとても優秀なのだと思います。
    なお、古いステレオサウンドの記事によるとHA-1は反転出力らしく、カートリッジもSONY XL-55(Proじゃないほう)やYAMAHA MC-1Xも反転出力らしいので、これらを使うと結果的に通常出力になるのでそれが優位に働いているというところもあるかもしれません。

    いよいよここで本来の目的だったYAMAHA MC-1Xにカートリッジを変更しました。
    何よりセパレーションの良さが際立ちますし、力強さも出ました。
    カートリッジもヘッドアンプもセパレーションが良いから当たり前ですけど、純正ヘッドアンプの組み合わせがやはりバランスが良いことが分かります。
    さらに「レコード感」は薄まって、「ノイズの少ないオープンリール」といった風合いで鳴ってくれます。
    音場再現も良好で現代的な雰囲気になり、いわゆるレコードらしい感じではなくしっかりハイファイなものになりました。
    さらに楽器の音色も自然でマイナスイメージは皆無ですから、この純正組み合わせはかなりお気に入りになりそうです。

    ヘッドアンプを切り替え式にするのはGNDとか接点ロスなどもあるのでなかなか厳しいところもあるので、当面はYAMAHA HA-1かな。
    他のカートリッジも純正組み合わせではないですけど色々試してみたいなと思えるヘッドアンプです。

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    Filed under: Audio
    2024/09/24 12:00 pm | No Comments

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