• 0511月

    CDやレコードはシルクやPOWER SENSUAL-MD、RTP-4 absoluteなどでやればやるほど進化していくのですが、どうしても伸び悩みをみせて置いてけぼりなのがネットワークオーディオプレーヤーです。

    こちらもSoundgenicにはリニア電源を割り振ってそれなりに良くなりましたし、ネットワーク対策もかなり万全でノイズ軽減は計測でも確認できています。
    ただ、それでも初代AKURATE DSがそもそもハムノイズを含む出力なのは相変わらずで、XLRでもそれは変わりません。
    音にもその影響が出ているのか、音像が歪んで感じられるのがどうしても受け入れられず、聴くのをやめてしまうことがしばしばです。
    曲によっては悪くない場合もあるのですが、どうも音源そのままではなく、微妙にデフォルメされた感も気になるのですよね。

    初代のためにデジタル出力もないですし、以後に追加されたアウトプットトランスもないので、35万円(税別)ほど投資して最新モデルにアップグレードしてもらうという道もあるのですが、ノイズは解消するとしても、デフォルメ傾向まで解決するという保証は残念ながらありません。
    もちろん他にボトルネックがあることも想定されますから、ここはひとまずOlasonicのNANO-NP1に戻して確認してみることにしました。

    最初はもっとひどい配置でLANケーブルだけ繋ぎ変え、電源も雑用タップ(元々ACアダプタですが)、光デジタルケーブルもオルトフォンのお手軽なものでDP-77につないで鳴らしましたが、あっさりDP-77に近い音が出て拍子抜けするほどです。
    元々はNANO-NP1を使っていたわけで、その頃よりもしっかり底上げされた音になってくれていますし、これまで取ってきたネットワーク対策は間違いではなかったようです。
    そもそもコレに少しでも負けるようなところがあるようでは、AKURATE DSの立場はないとも言えそうな…。

    ただ欠点もないわけではなく、肝心の再生アプリが貧弱でして、なんとか音切れや途中で曲が止まる現象は起きていないものの、KazooやLUMINといった優秀なアプリが使えないのはちょっと残念です。
    またDP-77が96kHzまでという関係でNANO-NP1のSRCを通しているのですが、ハイレゾ音源はコレでもOKなものの、CD音源だとSRCが余計な色付け(失礼)をしてしまい、DP-77で円盤を回すのには全く敵わない音色になってしまいます。
    ハイレゾのほうもそれが活きるほどのレベルにはまだ到達できておらず、正直、IE800とPLENUE Mなどで聴いたほうが良いなぁと感じてしまうほどです。

    あとは手持ちの機材でいくならSoundgenicのUSB出力を使ってみるくらいでしょうか。
    USB-DDCをSoundgenicにつないで、Musical FidelityあるいはDP-77に入れればまた違うかもしれませんが、コレもNANO-NP1を大きく超えるとは正直思えません。
    なにか他に良い機種はないのか?と将来的な構想も含めて探してみましたけども、あくまでも私の想いの中では夢を描けるようなネットワークオーディオプレーヤーは見当たりません。
    これならまだUSB-DACで聴いていた頃のほうがよっぽどシンプルだったなぁとすら思えてしまいますし、それならDELAやfidataを使うという手もあるわけで、極めて将来的な話としてはそっち方面なのかもしれないなぁと。

    逆に言えば中途半端な機種を選ぶのであれば、今でもNANO-NP1はかなり良いチョイスといえるということでもあると思います。
    もちろんDSDは諦めなければなりませんし、DACに余裕があってこそではありますけどね。

    ただ現状としてはハイレゾを聴くのは大抵のケースではポータブルに任せて、据え置き機は円盤をメインで回そうかなぁという気分です。
    そう言いつつも、なんとかAKURATE DSにもうちょい頑張ってもらえないかなぁと悪あがきをしてみようかなぁとは思っていますが、あまり期待しすぎずにトライというところでしょうか。
    今は時間も取れませんし、しばらくはNANO-NP1で「聴ける」状態でキープしておこうかなと思います。

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    Filed under: Audio
    2018/11/05 12:00 pm | ネットワークオーディオプレーヤー、再考 はコメントを受け付けていません

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