• 044月

    RATOCさんからお借りしているDSD対応USB-DAC「RAL-DSDHA1」ですが、そろそろ返却期限も近づいているということで、最後に出口としてのヘッドフォンアンプ部分をレビューしてみようかと。

    以前、RAl-2496HA1の時もヘッドフォンアンプについてはあまり良い印象がなかったんですけど、残念ながらそれはRAL-DSDHA1でも似た傾向があるようです。
    もちろん2496HA1とはだいぶ格が違って、手持ちの機材でもUD-H01などと比べれば音の傾向に好みはあるにしろ、同等以上の品質にはなっています。
    ただ、DSDの良さを活かせるかというとちょっとどうかなぁというのが正直なところです。

    2496HA1はコストダウンもあってか、DACチップが搭載しているヘッドフォンアンプ機能を合理的に活用していたので仕方ないところもあったんですが、今回のDSDHA1は「高出力ヘッドフォンアンプ」の搭載をセールスポイントにもしていますからねぇ。
    本体前面にはLEVELセレクターを用意されていて、高インピーダンスのヘッドフォンにも対応が謳われています。
    たしかに駆動力はそれなりにしっかりあり、躍動感もちょっと大げさに感じるくらいあるのですが、やっぱり残留ノイズが気になりますねぇ。

    そういえば先日、AV Watchのレビュー記事でDSDHA1について「無音時のノイズ。ハムノイズというほど低音ではないのだがブーンというかすかな音がヘッドフォン出力に乗ってしまうのだ。ライン出力側では無いように思えたし、音を出しているときはほとんど気にならないレベルではあるのだが……。」と書かれていました。
    私の環境で聴いた限りではハムノイズは聞こえない感じですが、ホワイトノイズっぽいサーッという残留ノイズは結構目立ちます。
    この辺りの挙動はもしかするとUSB側からの誘導ノイズやAC電源の品質にも影響があるのかもしれませんが、いずれにしてもRCA出力と比べるとちょっと見劣りするのは間違いなさそうです。

    また、ボリュームはアナログ的なものではなく、ゲインコントロールをするような仕掛けのようで、小音量のところで徐々に上げていくとやや滑らかでないところが目立ちます。
    デジタルボリュームでボリュームを上げていく際にたまに感じるジュワジュワっとした小さなノイズも出ることがあります。
    この辺りはRCA出力でも同様だと思うのですが、ヘッドフォン出力ではよりボリュームの低い位置を多用しがちなので目立つのでしょうね。

    モニター的な聴き方はこの程度にして普段聴いている音楽をヘッドフォンで楽しんでみますが、こちらも印象的にはさきほどまでと大きく変わりません。
    特に低域がやや不自然な盛り上がりがあり、全般的にもフラットとは言いがたい印象で、個人的にはちょっと野太くなりすぎなのではないかなぁと。
    それぞれの楽器に耳をやってみると、管楽器の抜けや実体感は悪くないですし、女性ボーカルもやや子音が目立つものの、それほど悪くはないのですけどねぇ…。
    ある程度大きめの音量で聴き、躍動感のあるサウンド重視でのチョイスなら相性が良いかもしれません。

    ただ、全般的に音楽に入り込めない印象なのが気になるところで、コスト面などで多少犠牲になってるところはあるのかもしれませんが、特性は別にしても、もう少し音楽を楽しめるバランスに仕上げてほしいところです。
    これまでのレビューの通り、DSDやハイレゾ音源でのクォリティーの高さは価格を考えるとビックリするものがありますが、それだけにやや期待を掛けての要望という感じになってしまいましたが、RCA出力で使う上では十分にオススメできる製品かと思います。

    Filed under: Audio
    2013/04/04 8:00 pm | RATOC RAL-DSDHA1 レビュー ヘッドフォンアンプ編 はコメントを受け付けていません

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