• 1912月

    NISSHAのターミナルマルチアダプタ「YT-AC1」を入手しました。

    YAMAHAのパワーアンプ「B-4」のスピーカー端子が昔ながら(というよりも当時のものだから仕方ない)の細いスピーカーケーブルの裸線or小さなYラグしか入らない構造なので、そこに多少太めのケーブルやバナナプラグとかYラグで末端加工されたものを取り付けられるようにということで探した次第です。
    単純に太いケーブルを取り付けるだけならオーディオテクニカのAT6105(これも生産終了らしい)とかAmazonあたりで売ってる安い製品もありますけど、このYT-AC1はYラグやバナナプラグもそのまま装着可能なのが良いかなと。

    ただ思ったよりも大きくて重量もかなりしっかりあります。
    2mm厚の銅板を曲げ加工して作ってあるそうなので、そりゃまあそうなりますよね。
    先端部分はそこそこ曲がりやすく、あまり負荷をかけると折れる可能性もあるでしょうし、B-4のようにシャシーにGNDが落ちてない機種だとシャシーに接触すると危険なので、その点でも付属の絶縁カバーはとても有用です。

    B-4の設置場所でスピーカーケーブルがだいぶ長くなるので、実際にはバナナプラグが付いてないケーブルでまずは動作確認したので、その場合は銅板の向きを変えて締め込むような感じになります。
    どちらかというとYラグとか付けてあるほうが均等に締め込みできて良さげではあります。

    音はあまり大きな変化を与える感じではないですから、あくまでもあまりに細いケーブルしか取り付けできないアンプやスピーカー向けですね。
    それもプラスマイナスのターミナル間隔がある程度広くないと難しいですし、使える局面はちょっと限定されるかも。
    後継のYT-AC3は小型化されてるらしいですが、正直見かけたことがないような…。

    思い切ってB-4のスピーカーターミナルを交換したほうが早い気がしなくもないのですけど、まだ中古保証が残ってるんですよね。
    そもそもリレーの接触不良が結構出るので、むしろそっちから手を打つべきですし、せっかくなのでこのアダプタ経由で当面使ってみようと思っています。

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    2024/12/19 12:00 pm | NISSHA YT-AC1 はコメントを受け付けていません
  • 1812月

    Campfire Audioのヘッドホン「CASCADE」を導入しました。

    リビングで過ごす時間も長いですし、冬場なら密閉型ヘッドホンも使いやすいなというのが主な導入理由です。
    もちろん以前から気になっていたというのが大きいですけど。

    折りたたみもできますがケーブルを装着すると付属のケースには入らないのがちょっと残念かな。
    ただ金属製のハウジングや作りなどはとてもしっかりしていて、所有欲を満たしてくれます。

    低域番長という噂は聞いていましたが、たしかにそれなりにしっかり出ますけど暴れるという感じではなく分厚いというのが的確なところかな。
    ややバスレフっぽい構造になっていて、それっぽい特定の帯域が強くなったりポンポン言うような鳴り方をするかなとも思いましたが、そうした部分が気になることはほぼないように思います。

    イヤーパッドとの間に薄いフィルム状のものを挟むことで低域の調整もできますが、マグネットで挟むだけの構造なのでなくさないように注意しないと…。
    シリコンテープかパーマセルテープで固定したいところですけど、内部の布が傷んだり音に影響しても逆効果ですし。
    そもそも交換したからといってそこまで大きく変わるという感じではなくて、あくまで微調整程度ですけど。

    標準ケーブルはALO audioのLitz Wire相当の3.5mmで、これもそれなりに良くできています。
    ただ少しゆったりめなサウンドにコントロールされる傾向はイヤホン向けと同じ傾向です。
    プラグ形状はSENNHEISER HD800と同じなので、HD800でお試しに買った4.4mmに交換してみたりもしました。
    それだとかなり素直な出音になって艶も出てくれるので、ケーブル交換でだいぶ音傾向はコントロール可能そうです。
    単純に4.4mmにすることでDAPやスティックDAC等だと駆動力が上がるのも良い結果につながるのでしょう。

    HugoやHIFIMAN EF400で鳴らすとさらに臨場感が高まるので、アンプはそこそこ駆動力が求められるかと。
    ただ単純に音量を確保するという点ではスティックDACですら十分鳴りますし、多少は気軽さも含めてリスニングを楽しむヘッドホンでしょう。
    実際のところ、動作確認だと思って鳴らしてみたらそのままアルバムに聞き入ってしまうことが多々あったので、リスニング向けにはとても良い塩梅なのだと思います。

    重さは結構あるしイヤーパッドも革なので多少は蒸れると思うのですが、なにぶん今の季節は寒いので何の問題もありません。
    若干ポータブルを意識してあるせいかイヤーパッド内のサイズはそこまで大きくなく、耳たぶがちょっと当たる感はありますけど。

    それ以上に音楽が楽しいヘッドホンで、とりわけボーカルものをつい聴きたくなる傾向があるようです。
    低域が分厚いことが取り上げられがちですが、それ以上に中域に魅力があるということでしょう。
    伝わりづらいでしょうけれども、うちのスピーカーだとROKSANに少し雰囲気が似ているようでもありますし、KLHなんかも近いものがありそうです。

    あれ以来、Campfire Audioではヘッドホンが出ていないですけど、たぶんもうやらないんでしょうね。
    当時の価格面でもイヤホンよりお安いくらいでしたし。
    もっと優秀なヘッドホンはたくさんあると思いますが、こういう主張がある独自スタンスの機種は貴重なのかなと思ったりしつつ、愛用していこうと思っています。

    Filed under: Audio
    2024/12/18 12:00 pm | Campfire Audio CASCADE はコメントを受け付けていません
  • 1412月

    YAMAHAのMCカートリッジ「MC-11」を入手しました。

    すでにヤマハのカートリッジは複数持っていてMC-11は廉価モデルですからちょっとどうしようか迷いましたが、古いものは出会い次第ですし。
    ちなみに1982年発売で当時は12,500円でした。
    無垢針を使ったMCカートリッジとしては当時としてもかなり廉価だったと思います。
    楕円と記載されていますが8×20μmらしく、そこからするとMC-7と同じなので特殊楕円なのかもしれません。

    V-Hマトリックス発電機構は水平と垂直発電の比率などで音傾向を変えられるので、おそらく元気な方向に振ったのかなと予想します。
    ヘッドシェルはオーディオテクニカのマグネシウム製MG-10が付いていましたが、カートリッジ本体がそもそも5.3gと軽く、ヘッドシェルも10gでちょっと軽すぎるので交換したほうが良いかもと思いつつ、まずはそのまま使います。
    ちなみにULS-2Xでは重くならないので、交換するならもっと重量級のものでしょう。

    動作確認がてら聴いてみると、意外と上品で低域もしっかり厚みがあります。
    エントリークラスとは思えない落ち着きがあり、MC-7より筐体の剛性が上がってる感じすらします。
    思ったよりややゆったりめのサウンドなので、エントリークラスとして快活さを求めると多少不満が出るかも。
    レンジはそこまで欲張っておらず、その分中高域のキツさが目立ちにくい傾向のようです。

    針圧が1.8g(MC-7は1.5g)なことも若干音傾向に影響しているのでしょう。
    いずれにしても普通にじゅうぶん良い音で鳴ってくれていて、正直これで特に過不足ないよなぁという気すらします。
    同じ価格で出すのは当然無理としても、アナログレコード復権としてプレーヤーを出している大手メーカーさんで当時カートリッジを自製していたところはせめて1社くらいはカートリッジ生産もやってほしいところです。
    「出したら買うのか?」と言われると痛いところですけどね。

    Filed under: Audio
    2024/12/14 1:00 pm | YAMAHA MC-11 はコメントを受け付けていません
  • 0712月

    FLUX HIFIの振動型スタイラスクリーナー「SONIC」を入手しました。

    振動タイプのはその昔、マクセルやTEACなどから出ていてずっと気になっていたものの、結局はブラシやゼロダストなどを使い、今はDS AUDIO ST-50を使うことが多いです。
    ただカートリッジの数も増えてきましたし、中古購入直後のクリーニングなどには強力なものがあっても良いかなと入手してみることにした次第です。

    上部のボタンを押すとLEDが点灯して針を乗せる部分が振動する感じです。
    LEDのおかげで乗せやすいですけど、本体の高さが結構あるのでWE-407/23だとリフターで針を振動部分の上におろすことができず手動で針を乗せる形になります。
    全体的にもかなり大きめなのでサクションゴムがあるターンテーブルだと若干配慮してターンテーブル上に乗せる必要もあるくらいです。

    クリーニング液は本来、純正のFLUX FLUIDというのが付いていますが、今回は旧ピカリングのLOJECTで代用します。
    ブラシでのクリーニングの際もこのクリーニング液が腐食などの心配がいちばん少ない気がして常用しています。
    接着剤への影響などを考慮すると液体の使用は最小限に留めるのが良いですが、SONICを使うのはよっぽど汚れている時だけですからそのくらいは気にしなくても良いでしょう。

    単4電池2本で動作しますが、かなり大きな音がしてビックリします。
    振動でエージング効果もあるそうですけど、裏を返せばあまり多用すると寿命が縮まりそうです。
    汚れ落ちはルーペで見てみた限りだと、スタイラスの先端部分を中心に輝きが増すような印象です。
    逆に根本部分はさほどキレイにならないのは針圧依存で上に乗せるからでしょうか。
    その分、接着部への影響が少なくて済むという側面もあるかもしれません。

    お値段や日常使いを考えるとあまり積極的にオススメできるほどではないかな。
    クリーニング部の植毛はLOJECTに酷似してますから、これで十分かも。
    ただ片面聴くたびにルーペで確認するくらい針先をキレイに保ちたい(それがレコード針の寿命延長にもつながるはず)私としては持っておいて損はないかなと思っています。

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    Filed under: Audio
    2024/12/07 12:00 pm | FLUX HIFI SONIC はコメントを受け付けていません
  • 3011月

    SAECのヘッドシェル「ULS-2X」の2つめを入手しました。

    前回はほぼ迷わずにZYX RS30に装着しましたが、今回はどのカートリッジを取り付けるか、だいぶ考えました。
    ULS-2Xが9.5gほどなので、WE-407/23のミドルマスウェイトの対応範囲(15〜25g)を考えるとリード線やネジを差し引いてカートリッジ本体は10g以下が望ましいでしょう。
    そこから候補としては以下に絞りました。

    Fidelity Research FR-2(9.0g)
    Accuphase AC-2(9.5g)
    Victor MC-1(8.7g)

    出番を増やすという意味でAC-2への装着も考えましたが、Victor PH-6(12.5g)に装着して結構ギリギリなVictor MC-1を換装することに。

    リード線も重めということもあり、Victor MC-1装着が完了した状態で実測21.2gとなりました。
    PH-6からだと3gほど軽くなったので、だいぶ軽量化できたはずです。
    ミドルマスウェイトの対応範囲のほぼ中間くらいで使えるので諸々有利になるはずです。

    装着直後はMC-1の生真面目さが前に出る感じが強く、若干音像が散らばるような印象でした。
    鍛造のPH-6も良かったですが、アルミ合金とチタンの複合なULS-2Xのほうがさらに響きは乗らなくなった感じがしますし、低域が滲まないような気もします。

    最初は若干ネガティブな感じもあったのですが、少し落ち着いてくると精度が高い印象に変わってきました。
    MC-1のダイレクトカップルらしさといいますか、オーディオっぽい部分の魅力がよりうまく引き出されてきたようです。
    どちらかというと盤が最近のプレス(といっても1990年以降とか)のほうが合いやすい傾向かな。
    ただリッツ線のリードはやはりちょっと散漫傾向があるみたいなので、そこも現代的なものにするとさらにその方向性を強められるのかもしれません。

    ヘビーウェイトも調達すればもっと自由にチョイスできるのでしょうけど、現行品ではないですし出物があってもプレミア価格がほとんどですからねぇ。
    大抵はうまく組み合わせれば大丈夫なので、こんな感じで使っていこうと思います。

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    2024/11/30 12:00 pm | SAEC ULS-2X、再び はコメントを受け付けていません
  • 2111月

    次バージョンとなる「Eros S II」が出たばかりですが、EFFECT AUDIOのりケーブル「Eros S」を入手しました。

    すでに所有しているAres Sと違い、こちらは8芯で見た目はだいぶ太いですが、被膜が柔らかく一本一本はやや細手だからか、取り回しは非常に良いです。
    さらに前のARES II+のゴリッとした感じとは全く異なるのは当たり前ですね。

    取り回しも含めてまずはFaudio Chorusで使用してみました。
    音は非常にナチュラルで、少し前に入手したEros Hybridともだいぶ異なって尖った部分がありません。
    同じように純銀と純銅なんですけど、銀っぽい強調感がないからか、サラッとした音の質感に感じられます。
    手持ちのEFFECT AUDIOだと方向性としてはHD800で使ってるThor Copper 8wireに近い感覚で、あれも8芯だったので多芯の傾向もあるかもしれないですね。
    音色が滑らかで、いわゆるシルキーさが感じられる仕上がりです。

    ちょっと面白いのはFIIO M15単体で鳴らした場合でも、アンプとして別途、CHORD Hugoを足した時のような「音量をどこまででも上げられそう」という穏やかさとキツさの少ない感じがでてくれます。
    高周波ノイズが回避されているのかもしれず、UltraFlexiのおかげ?とも考えましたが、明示的に被膜にUltraFlexiを使っているという記載は見当たらないようです。
    ただAresとは違って透明なシースではないので、素材は若干異なっている可能性は高いでしょうね。

    次は初代Maverickに装着してみたところ、こちらでも穏やかさは変わらずで高域はややサラサラした質感になりました。
    残響がしっかり聞き取れる感じでジャズはやや上品になり、女性ボーカルは艶やかになるものの、少し重心が下がって軽快さが薄まるところはあるかも。
    IEM的な特色は強まっているようには思われますが、音色としての相性としてはChorusのほうが合いそうな気がします。

    下に戻してChorusでAres Sと比較もしてみました。
    まずはAres Sだと音が近く硬質な印象です。
    ピアノは下がややこもり気味ですが打鍵の重さはしっかりあります。
    ボーカルは子音が多少強めに感じるケースもありましたが、音が近い感覚があるのでそれが生々しさにもつながっているように感じられました。

    つづいてEros Sではさきほどのピアノのこもりが消え、そもそも音量が少しアップするような感覚があります。
    ボーカルはガサガサせず滑らかで静寂感があり、子音は目立たず吐息はしっかりと出てくる感じで妖艶さが増します。
    Chorusの持ち味が活かされてるとも言えそうで、ひたすら自然ではみ出した部分がないなと感じました。
    Ares Sとのいちばんの違いはやはりピアノの質感で、全体にナチュラルということなのでしょう。

    逆に初代Maverickのほうは元々、Ares Sが装着されていたのでそれに戻して確認したところ、こちらはややシャキッとしてくれてAres Sが合っているようです。
    ほんの少しエッジを立たせて、イヤホン側の若干の古くささみたいなものを薄めてくれるようなところがあるのかもしれません。

    ケーブルもイヤホンの数と同じかそれ以上くらいになってきましたし、そろそろ落ち着くかな。
    上には上がありそうですけど、うまく適材適所にできたかなと思っています。

    Filed under: Audio
    2024/11/21 12:00 pm | EFFECT AUDIO Eros S はコメントを受け付けていません