• 052月

    aune audioのクロックジェネレータ「XC1」を導入してみました。

    個人的にはずっと外部クロックには懐疑的で、そこまで重要ならば内蔵クロックを高精度化すべきなんじゃないかとか、BNCケーブルで長く引っ張れば10MHzの波形も崩れそう…なんて思っていたのですが、何事も試してみないことには分からないですからね。
    そうは言ってもDACよりも高価なクロックを試すのも気が引けますし、お手頃なこのモデルは以前から気になっていたものの、在庫がない状態が長く続いていました。
    ようやく一部の店舗で在庫復活したので入手した次第です。

    ちなみに付属のBNCケーブルはかなり短いので、一応予備を買っておいて良かったです。
    ただ予備のものだとXC1側はちょっと嵌合が緩めで、ちゃんと50ΩのBNCプラグを使ってあるのか若干の不安はあります。
    逆に接続先のGUSTARD U16のほうは同じBNCプラグでもかなり硬いので、どっちが正しいのか良くわかりませんが。

    数時間ほどウォームアップしてから、GUSTARD U16の側で外部クロック使用(OSC:EXT)に切り替えてみます。
    変化量は正直そこまで多くはないですが、場の空気感が多少出たようです。

    なおXC1は正弦波と矩形波を出力できて、DC入力側2つが正弦波になっています。
    まずはこちらで試していくことにして数日電源を入れたままにしておきました。
    寒い日が続いていたのもあってか数日経ってからのほうが透明感が増してきました。
    情報量が増える感もありますが、別にうるさくなることはなく、あえて言えばやや寒色寄りにはなったくらいでしょうか。

    ピアノのペダルの音がリアルだったり、リバーブも明瞭に分かるようになったりして、オンマイクのほうが差が分かりやすい感じです。
    あと、コンプが掛かった音源が割れにくくなったような印象もありますので現代的なシステムと相性は良さそうです。
    ジャズは幾分クールになって、ベースの歯切れが良くなりました。
    全体的に音が前に出る傾向で抜けやキレは良い方向に変化したといえるでしょう。
    GUSTARD U16の前段はDELAのNASですけど、全体としてはいわゆる「パソコンくささ」といったような感覚が減ったように感じ取れました。

    ちなみにGUSTARD U16でクロックを内蔵と逐次切り替えて聴いてみても、確かに違いがあって思ったよりも違うなと。
    なんと言いますか、左右のタイミングというか位相が揃ったような感覚を受けます。

    そこからしばらくして矩形波に変更してみました。
    こちらは中域からちょっと上の帯域が強めになって、若干輪郭が強調されるような雰囲気がします。
    楽器の存在感は掴みやすいですが、自然さでは正弦波のほうが良い印象を今の環境では感じたので、正弦波にすぐ戻してしまいました。
    正弦波のほうがBNCケーブル等の影響を受けにくいらしいので、そのあたりも影響しているのかもしれません。
    正弦波に戻すとやっぱりこちらのほうが空気感の再現性が高い感じで、中間階調が引き出されてくる感覚があります。

    BNCケーブルもそうですが、ACアダプタも強化ポイントなのでしょう。
    MEAN WELLのスイッチング電源はそこそこ定評があるものだと思いますが、リニア電源にするともうちょっと伸びしろはあるかもしれません。
    いずれにせよ、クロックにコストを掛けるのが正解なのか、DDCやDAC重視にすべきかは難しい問題ではありますが、予想よりは効果があったのかなと感じているところです。

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    2024/02/05 1:30 pm | aune audio XC1 はコメントを受け付けていません
  • 012月

    先日のHIFIMAN Editon Xのイヤーパッド交換が期待以上に良い方向だったので、SENNHEISER HD800のイヤーパッドも交換してみました。

    HD800は音質や快適さに定評がありますが、正直、イヤーパッドとヘッドバンドについては消耗品で痛みやすいと言われています。
    約3年半ほど使っていましたが最近イヤーパッドがぺったんこになってきているなぁとは思っていました。

    今回もイヤーパッドは純正品ではなく互換品をチョイスしました。
    純正品は高価な上に入手性まで悪いので…。

    イヤーパッドの取り外し、取り付けは意外とコツが要ります。
    特に取り付けは思った以上にうまくいかず、縁の部分がややはみ出し気味になってしまいました。
    そのあたりはやはり互換品の精度や品質による部分もあるのでしょう。

    それでもなんとか取り付けるとここまでぺったんこにヘタっていたんだなぁと思い知らされます。
    装着した際の快適さに関しては、新しいイヤーパッドの方が圧迫感が少なくて良いです。
    古い純正のイヤーパッドの時は耳がヘッドホン本体に当たってしまうような感じすらありましたが、交換後は厚みがあって柔らかいので快適です。
    音質に関しては特に悪くなったという印象はなく、低音が少し強調されて聴こえるバランスになったような気はします。
    高音もクリアで伸びやかですし中域は少し控えめですが、それは元々のHD800の特徴でしょう。

    ただ不思議なことに新しいイヤーパッドを付けた後もHIFIMANとは違って、なぜかHD800を使う頻度は増えていません。
    理由はよく分からないのですが、手持ちの他のヘッドホンやイヤホンの性能が向上したのもあるでしょう。
    出番としてはHIFIMANやUnique Melodyのほうが断然多いです。
    一因としては使っているアンプ側の機材の影響をHD800のほうが受けやすく、イヤーパッドによる改善の幅が相対的に小さいからかもしれません。

    というわけで、HD800のイヤーパッド交換は予想と反してHIFIMANほどの効果は得られなかった感はあります。
    ただなにしろ傷んでいましたのでもう交換が必須な状態ではあったと言えるでしょう。
    上流の強化や使う場所などはまたゆっくり考えるとして、ひとまず廉価に見た目が改善できただけでも良かったかなと思います。

    Filed under: Audio
    2024/02/01 12:00 pm | SENNHEISER HD800のイヤーパッド交換 はコメントを受け付けていません
  • 311月

    ずいぶん傷んでしまっていたHIFIMAN Edition Xのイヤーパッドを互換品を調達して交換してみました。

    他の塗装なども剥がれていたのでHIFIMAN ANANDAを入手したわけですが、正直、イヤーパッド交換の効果は想像以上でした。
    以前使っていたイヤーパッドは内壁部分の合成皮革が剥がれてしまっていたので、音質に悪影響を与えていたのだと思います。

    Edition XのイヤーパッドはANANDAとは違ってイヤーパッド側にユニット保護用の網が付いているタイプで、いろいろ出ている互換パッドでも網有りと網無しが混在しているので間違えないように注意が必要です。
    今回入手したものは厚みも現行のものに近く、前方傾斜もそこそこしっかり付いています。
    交換のおかげで音がギュッと凝縮されつつ外からの回り込みも減り、音がやや散らばり気味だったのが改善されました。
    音漏れ自体は特に変わらなかったのですが、音の世界に包まれた感じが強くなったようです。

    前述のようにANANDAも持っているので比較してみましたが、音質的にはANANDAのほうが若干自然で詳細な音色や質感が出ているように感じられます。
    特にハープシコードやオーケストラなどでは重量感や空気感が良く表現できています。
    ただイヤーパッドを交換したEdition Xは空間的な広がりや楽しさが圧倒的で、これはおそらくヘッドホン外側のメッシュの厚さが異なることが大きいのだと思います。

    イヤーパッド交換前はEdition Xのほうは低域が抜けてしまうような感覚がありましたが、交換後は平面型の良さを存分に味わえています。
    ちなみに能率は聴感上だとANANDAのほうが若干低めで、HP-A8のボリュームで4dBくらい差があります。
    Editon X V2しか情報が見当たらなかったですが、インピーダンスにも差がある(ANANDAが16Ω、Editon X V2が25Ω)ものの、感度で10dBくらいの差があるので順当なところでしょう。

    それにしてもイヤーパッド交換によって音質や印象が大きく変わるのは想像以上でした。
    Edition Xはだいぶ古いモデルで現行モデルはずいぶん進化しているだろうと思っていましたが、なかなかどうしてまだまだEdition Xも一線で活躍してくれそうです。
    Edition XはリビングでMac miniで、ANANDAはMac Studioでと使い分けていますがどちらも素晴らしいヘッドホンですし、まだまだ頑張ってもらおうと思います。
    ANANDAのほうも多少痛みが出ているので早めに交換してみるのも良いのかもしれません。

    Filed under: Audio
    2024/01/31 12:00 pm | HIFIMAN Edition Xのイヤーパッド交換 はコメントを受け付けていません
  • 291月

    FIIOのポータブルオーディオプレーヤー「M15」を追加してみました。

    最近はiBasso DX160の出番が増えていてそれはそれで満足していたのですが、Unique Melodyのイヤホンが増えてグレードも上がったことやストリーミングやDLNA等から聴くことも考えるともうちょっと上位モデルを持ってみても良いかなと。
    iBasso DX160もAndroidベースでWi-FiもBluetoothも対応しているんですけど、なにしろ電波のつかみが悪く、CPUパワーが足りないのです。
    それでも当初はM11 Proくらいで十分だろうと、実際注文もしたのですが出荷前のチェックで不具合が発覚したらしくキャンセルとなり、別の店のものもボリューム不良で、そうなるとM11 Proを買っても同じ不具合がのちのち発生しそうだなぁと思って路線変更した次第です。

    M15は最新ではなく、AK4499EQ採用だったのもあって廃番になったもので逆にそれを聴いてみたいというのも選択した理由のひとつです。
    昨年くらいにSNSで据え置きオーディオのトランスポートにする話題が挙がっていたのもうっすら記憶していますが、今回はあくまでポータブルとして使うつもりです。
    他の候補としてiBassoやAstell&kernも考えましたが、標準で2.5mmと4.4mm、3.5mm端子が揃っているのも変換アダプタ要らずで魅力でした。

    まずデフォルトのままでざっくり聴いてみた印象としては、以前のFIIOよりはだいぶ穏やかになっていて自然な音色だなと。
    ニュートラル寄りの若干寒色系で、スケール感と緻密さなどは据え置きっぽい鳴り方のようにも思えます。

    Androidのほうはバージョン自体は古めなのもあってか、最新のXアプリがインストールできませんでした。
    古いバージョンを一応入れましたが、これを動かすと肝心の音楽再生が止まったりするので使わないのが無難かもしれません。
    YouTubeのほうはまだアプリが対応していて、音もなかなか良くて十分実用になります。

    純正の音楽再生アプリであるFiio Music(たぶんこっちはまだ小文字表記)は曲順がおかしかったりアートワークが出ないものがあったりと出来はそこそこかな。
    曲順はtracknumberにa/bのような形式で収納されているとダメらしく、分からないでもないですがそのくらいはアプリ側でカバーしてあげても良いんじゃないのかな?
    tracknumberの修正はなぜかMac用の普段使っているものでは修正できず、WindowsのMP3Tagで更新した上で一度ライブラリを消去してやり直すと治りました。
    DLNAのほうはジャケットが一切出ずで、曲順もダメダメなので別のアプリで対処するしかないでしょう。

    メモリカードはスロット式ではなく、SIMカードのような収納形式になっているので抜いて気軽に曲を入れられる感じではありません。
    Windows 11にUSB接続して対応してますが、そっちのドライバもメモリ整合性がオンだとインストールできなかったりするので、できればカードでコピーしたかったかな。

    音質面はだいぶ満足度は高く、非ハイレゾでも新鮮な気持ちで聴けますし、クセが少ないのでどんなジャンルでも相性を気にせずに聴けます。
    イヤホンやヘッドホンの駆動力もしっかりで、ちょっとクセが強めのイヤホンでもしっかりコントロールしてくれて良いところをうまく引き出してくれている気がします。
    まだまだ設定等は追い込めているわけではなく、デジタルフィルタも最初は「Short delay sharp roll-off」だったのを「Short delay slow roll-off」に変更した程度です。
    ちなみに後者のほうが高域の鮮度を保ちつつ固さが少し緩和される感じがありました。

    ちょっと前の機種なのでケースがほとんど売ってないのもやや難点ですけど、発熱も多めだからとりあえずそのまま使う予定です。
    これでDAPはiPodとかめっちゃ古いのを除いてハイレゾ対応のものだけでもたぶん10台くらいになってるので多少整理したほうが良い気もしますが、どれも楽しく愛用していければなと思っています。

    Filed under: Audio
    2024/01/29 12:00 pm | FIIO M15 はコメントを受け付けていません
  • 281月

    少し前になりますが、マイクロ精機のレコードプレーヤー「BL-99V」のベルトを久しぶりに交換しました。

    プレーヤー購入から7年半経っていますが、最初についていたNAGAOKAのを除くと今回が3本目だと思います。
    最初はわりと早めに交換したので今回は3年ぶりくらいじゃないかと。

    今回も当時の純正品同等と思われるベルトへの交換です。
    長さはNAGAOKAのもほぼ近い(半折で44cmとだいぶ短め。純正は47cm)のですが、幅(4mm。純正は8mm)が狭くてゴムの質感もイマイチな気がしました。
    古いものも予備として残してはありますけど、やっぱり新しいほうが圧倒的に回転音が静かになりますし、簡易計測でのワウフラッターも減ります。
    正直、プレーヤーを交換する以上くらいに改善効果はあるんじゃないかと思ってみたり。

    プレーヤー自体は1983年発売ですからもう40年ものですし、なにか次なる候補がないかなぁとは思っているのですが、カートリッジでさえ最近になってXL55Pro(1977年発売)に戻ったくらいですから「新しいほうが良い」とは行かないのが難しいところです。
    モーターが分離しているものが良いかなぁくらいしかまだ具体的なイメージはないのですが、ベルトの供給はいつ止まってもおかしくないので、一応アンテナは張っておこうと思います。

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    Filed under: Audio
    2024/01/28 3:00 pm | BL-99Vのベルト交換(たぶん3回目) はコメントを受け付けていません
  • 241月

    デロングのカフェケトル「KBOE1230J-GY」を導入してみました。

    コーヒーのお気楽自家焙煎を始めたというのは少し前に書きましたが、コーヒー自体は主にコーヒーメーカーでいれることがほとんどでした。
    その後、HARIOのメタルドリッパーを導入してペーパーフィルターを使わないのも試していますが、同じV60形状でもメタルドリッパーだと現状使っているコーヒーメーカーではお湯を注ぐタイミングが合わないため、ハンドドリップになってしまいます。

    お湯は電気ケトルで沸かしてそのまま注いでもまあそこそこドリップできるのですが、なんとなく雰囲気としては先細でいれてみたくなります。
    ガス用も考えましたがコーヒーは2階でいれることが多いので電気のほうが便利ということでデロンギをチョイスしました。

    T-falとか有名どころの普通の電気ケトルと構造はほぼ同じですが、外装といいますか、上部のケトル部分がまさに「やかん」になっているので沸かすと外もアツアツになってしまいます。
    当然ケトル自体に保温性能はほぼ期待できません。(適宜加熱する20分の保温機能は付いています。)
    蓋も普通のケトルと同じようにパカッと外せる形状ですし、注ぎ口のロックもなければ蓋にも穴が開いているので転倒にも要注意です。

    その代わりといいますか、お湯の温度設定機能は充実していて、50℃、60℃、80℃、95℃、100℃と設定可能です。
    コーヒーは一般的には95℃前後が良いのでしょう。
    ちなみに95℃設定だと一度沸かしてちょっと止まってからまた沸かすような動作の仕方をするようです。

    水量は大きさのわりには少なめで1リットルですが、コーヒーでそんなに沸かすことはないので特に問題はありません。

    肝心のコーヒーの味はもういれ方次第なのでケトルで大きく変わるわけでもないのですが、蒸らしの時に粉がしっかり膨らむようになった気はします。
    もちろんコーヒー粉の鮮度にも関係しているので先細ケトルだけの恩恵ではないかもしれませんけど。
    あまり難しく考えるより、リラックスする時間にするのが目標なので、そういう意味では気分はだいぶ良くなった気がします。
    時間がない時はコーヒーメーカーもまだまだ活躍していますけどね。

    Filed under: Electronics
    2024/01/24 12:00 pm | Delonghi KBOE1230J-GY はコメントを受け付けていません