• 135月

    ACOUSTIC REVIVEのグラウンディング・コンディショナー(仮想アース装置)「RGC-24 TripleC-FM」をお借りしましたので、まずは軽くターンテーブルで試してみることにしました。

    本来はAKURATE DSのノイズを少しでも軽減できないか、という意味合いで試用してみようとお借りしたわけですが、そのニーズはほぼRTP-4 absoluteで解消しましたし、ある程度落ち着いてからでないと仮想アースによる効果なのか、電源タップによるものなのか、が分けられないということもあり、まずはターンテーブルでお試しとしました。

    RGC-24 TripleC-FMは本体内部に天然鉱石を数種類ブレンドしたものを内蔵してあり、外側はかなり重量感のある金属製のものになっています。
    アースケーブルも相当拘ったもので、テフロン絶縁のPC-tripleC楕円導体など同社の高級ケーブル同等の仕様でファインメットも装着されているそうです。
    通常はYラグでの接続ですが、アース端子がない機器用にホット側の通電がないタイプのRCA形状のアダプタも付属しています。

    私が以前から気になっていたのはターンテーブルのアースでして、トーンアームケーブルのアースといっしょにプリアンプのアース端子に共締めしてあるのですが、正直まず繋ぎづらいんです。
    双方をYラグにしてもそれはそれで緩みがちですし、そもそもターンテーブル側のアースは必要なのか?むしろフォノイコライザに悪影響を与えないのか?というのが気になっていました。
    一応聴き比べた感じでは双方つないだほうが良さそうですし、一応そうしてあったわけですが。

    仮想アース本体はBL-99Vのモーターの下辺りに配置することにしました。
    現状は地震が怖かったりで純正の脚で運用していますので、ちょっとプレーヤー下のクリアランスがギリギリでしたが、問題なく設置できました。
    なお、通常は接続機器の電源トランスがある下部周辺が有力候補との記載が説明書に書かれてあります。
    下部にスペースがない場合は、後部や横となっています。

    さて、音の変化ですけれど、フォノ入力の残留ノイズに関してはちゃんと計測はしていませんが、それほど大きな変化は見られませんでした。
    現状はプリアンプへのアース線もそのままにしてありますから、当然といえば当然ですね。
    これを外したほうが良いかどうかは今後試してみるつもりですが、今回はあえてそのままとしました。

    これもRTP-4 absoluteによる変化との切り分けがしたいという意図もあるのですが、それでも仮想アースをここに早めに設置したのは理由があります。
    電源タップ変更でネットワークプレーヤー、CDプレーヤーはもう比較のための言葉を並べる必要がないほど進化したのですが、アナログレコードに関してはそれに比べると変化がやや乏しく、むしろ少しモヤが掛かったような印象もあったからです。

    理由の一つはRTP-4 absoluteを2つ配置し、デジタル系を完全に分離したことが大きいのでしょう。
    逆にレコードプレーヤーはプリ・パワーと同じ電源タップを使用していますし、BL-99Vにはサクションポンプという「ノイズ源」がありますのでその影響もありそうです。
    以前もサクションポンプを全く別電源から取るというのも試したのですが、使い勝手は最悪ですし、不思議と音質面でもプレーヤー背面の連動コンセントから取ったほうが良い印象でした。
    どうもこの辺りがターンテーブル側のアース端子との絡みがあるのではないか、と予測したわけです。

    さてそれで仮想アース接続前、接続後で同じレコードを続けて聴いてみました。
    結果は想像以上に違いが大きく現れ、接続前のすりガラスのような感じから、接続後はスッと霧が晴れたようにベールが剥がれた感があります。
    また、音のピントもしっかり合ったような感覚があり、管楽器楽器の細かな息遣いまで感じ取れるようになりました。
    現状はプリとの結線が残っているわけですが、それでも電気的な土台の不安定さが解消されているようです。
    今まではモーターやサクションポンプの音もいっしょに聴いていたのだな、とすら感じるほど違いが出ています。

    そのおかげか、無音部の静寂感もずいぶん違いますし、中低域から下は圧倒的な迫力になっていて、そこはRTP-4 absoluteでデジタル系の改善と同様の変化がしっかり感じ取れるようになりました。
    ただ、階下からの報告によりますと、デジタル系以上にレコードを聴いてる時は音漏れがスゴいようでして、その点では心地良いからといってボリュームの上げ過ぎには要注意なようです。
    iPhoneの騒音計で「dB SPL A」で見たら以前と変わりないか、むしろ小さいくらいのつもりなのですが…。

    やや話が脱線しましたが、この他にも内周まで鮮度が落ちないというのも大きな変化です。
    静電気対策はそれなりに気を遣っているつもりですが、ターンテーブルのアースもその役割は担ってくれるはずで、その負担がこれまではプリの側に高電圧を掛けてしまうことにつながっていたのでしょうが、仮想アースが静電気の逃げ道としての役割も果たしてくれているのではないか、と推測しています。

    今回はまだ序の口というところで、もう少し掘り下げて使ってみたいところですが、仮想アースというと「あくまで仮想で接地アースには敵わない」とかアクティブ系のアース改善グッズも色々出ていて、やや懐疑的な方もいらっしゃるかと思います。
    もちろんそれは各自が効果を体感して良いと思う方式を選べば良いわけですけれど、接地はエアコンなどと共用すれば逆効果にもなりかねませんし、雷サージなど別の問題も孕んでいます。
    アクティブ系の改善グッズはたしかに変化は劇的ですが、クリーン電源同様、それ自体が発するノイズにも考慮しないと変化の大きさに惑わされてしまう部分もあるように感じています。
    その点、RGC-24 TripleC-FMは機器や電源に大きな負担を与えず、音質的なチューニングを測ることができる製品だと思います。
    まさに「グラウンディング・コンディショナー」としてアースの質を底上げしてくれるものとして、使うのがコツなのかなと感じた次第です。

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    2018/05/13 4:00 pm | No Comments
  • 125月

    ACOUSTIC REVIVEの電源タップ「RTP-4 absolute」は2015年に一度お借りしたことがありますが、再度2台お借りすることになりました。

    理由となったのは先日からのAKURATE DSの無音FLAC再生時の残留ノイズが、どうもクリーン電源起因の要素を含んでいると感じたからです。
    もちろん、前回お借りした時に素晴らしいサウンドで、以降ずっと憧れの存在であり、壁コンセントだけ先にGTX-NCFのACOUSTIC REVIVEバージョンに変更していたくらいですから、導入したかったというのも本音です。
    その上でこの問題の検証で確信を得たら導入しよう!という形で、その際の構成を意識してまず貸し出しをお願いしたわけです。

    さてそんな残留ノイズの件ですが、再度振り返ってみることにしましょう。
    Soundgenicに無音のFLACを入れまして、これをLINN AKURATE DS(初代)から再生、C-280LのREC OUTを経てPCM-D100にてフルボリューム,S/N100dBモードにて約20秒ほど録音するというものです。
    こうやって録音した24bit/192kHzの音声ファイルをAudacityで50dBほど増幅し、周波数解析に掛けたところ、クリーン電源から給電した際にかなり大きな残留ノイズが見られたというものです。

    ノイズは大きく分けて2種類で、ひとつは電源周波数由来の高調波で、50Hzを中心に主にその高調波で構成されていて、電源状態にも多少影響されますが、1kHz辺りまで広範囲に出ています。
    もうひとつは20kHz以上の可聴帯域外の高周波ノイズで、これも耳に聴こえないものの、かなり高いレベルで出ているのが確認されました。
    もちろんフルボリュームで録音している点、それに目盛りはあくまでも50dB差し引いて読んでいただく必要があるわけですが、さすがにここまで出てくると音にも影響があると言って良いでしょう。
    AKURATE DSだけでなくC-280Lもクリーン電源に接続した状態での記録ですから、電源としてはまさにクリーンになっているはずですが、肝心の出音のほうにノイズが出ているのは紛れもない事実です。

    AKURATE DSのダイナミック電源や音声回路、そして壁コンセントから分けているとは言え同じ部屋にあるハブやNASなどのLAN環境の影響も当然あると思いますが、それにしても説明しきれないのでは?という不信感を抱きました。
    参考までに実際に録音した音声を50dB増幅したものをMP3に落として掲載しておきます。
    なにぶんMP3ですので可聴帯域外の高周波は聴き取れませんが、残留ノイズの質感は分かっていただけるはずです。

    さて前置きが長くなりましたが、お借りしたRTP-4 absoluteを設置し、全てのオーディオ機器の電源をこちらから取るように変更しました。
    1台はアナログ系(プリ,パワー,レコードプレーヤー)、もう一台はデジタル系(CDP,NWP,ヘッドフォン系)という分け方にしてあります。

    壁コンセントからの電源ケーブルはACOUSTIC REVIE POWER STANDARD TripleC-FMを双方とも使用しました。
    あとはクリーン電源の時と全く同じ電源ケーブル、音声ケーブルを使用し、クリーン電源は電源ケーブルも含め全て外しました。
    まずは測定結果から見ていただきましょう。

    説明の必要もないと思いますが、電源周波数由来の高調波も全体的に低減していて、可聴帯域外の高周波はほぼ解消されています。
    クリーン電源の場合はアース戻しをすれば可聴帯域外の高周波は低減できましたが、RTP-4 absoluteではそもそもアース戻しの必要がありません。
    「クリーン電源」という名前から絶対的な信頼を置いていたところがありましたが、残念ながら一概にそうとは言い切れない、むしろノイズを増長する原因になり得ることに気づいてしまいました。
    実はこれまでも段階的にいくつか気になる部分はあって、壁コンセントから取っているパワーアンプの電源ケーブルを外すと、フォノのREC OUTにかなり大きなハムが入る、ですとか、稀にフォノ入力でレコードに針すらおろしていない状態でAM放送が混入するといった症状もあり、どうしてだろう?と疑問に思っていました。
    パワーアンプも現在はリビングで使っているA-45の頃はクリーン電源から取っていたのですが、どうしても神経質な音になりがちで壁コンセント直に変更しましたし、ヘッドフォン系を分離したのも聴感で音が悪くなったと判断していたからでした。

    こちらもMP3にした残留ノイズの音声を掲載しておきますが、ノイズの質感もホワイトノイズ的で嫌悪感のないものに変化していると思います。

    以上の結果を踏まえ、Accuphaseのクリーン電源「PS-500」は手放すことにしました。

    このモデルが初代で、シャーシにアースを落としていないなど、現行モデルと異なる点や、それぞれの環境でノイズの原因や量、機器のノイズ耐性・ノイズ発生度合いも違うので、これをもって一概にクリーン電源=ノイズ源、悪と取り扱うのは語弊があると私自身も思っています。
    また、リジェネレーター方式よりも差分補正のほうが電気回路も小さくて済みますし、PWMなど効率重視の電源回路を取らずにリニア電源を使っている点も個人的には評価しているところです。
    それ以外の電源コンディショナーやノイズフィルタの類いも、EMI対策でラジオ帯域などのMHz,GHz帯域をカットする上では有効だと思いますが、今回挙げたような「ハイレゾ音源の帯域」で機器の出音そのものに効果を発揮するという点では一概にプラス要素ばかりではないと考えています。

    それでも今回の結果を見て、PS-500をすぐに外したのはサウンド自体が大幅に底上げされたと感じたからです。
    これについてはまた後日詳細にレビューしたいと思いますが、NWP,CDP、そしてアナログディスク全てを通して、正直もう細かい指摘など不要なほど、圧倒的な説得力とエナジーで音楽を奏でてくれるようになりました。
    実は、AKURATE DSの前にMAJIK DSが最初やって来た時もこれに近い感触があってLINNをチョイスしたのですが、動作確認のため、クリーン電源を通していなかったことももしかすると大きかったのかもしれないな、と思ってしまうほどです。

    機材もすでに配置替えを済ませ、あとはRTP-4 absoluteの実力をさらに引き出すのみ、といった状態です。
    一点だけ今回挙げるとすれば、ヒッコリーボードの活躍が今回も目立った気がします。
    RTP-4 absoluteの下にも使いましたし、ラックの置き場所変更でCDプレーヤー、AKURATE DSの双方にヒッコリーボードが使えたことも音質面では大きなメリットにつながっています。
    その辺りの詳細については次回レビューをお待ちいただければ幸いです。

    最後に、貴重な比較レビューができる機会を与えてくださったACOUSTIC REVIVE様に感謝申し上げます。
    なお製品貸し出しは同社Webサイトから誰でも申し込み可能となっています。
    電源タップやケーブルというと、「そんなもので音が変わるの?オカルトでは?」と言われてしまいがちですが、今回の計測ではしっかり出音(といっても残留ノイズではありますが)に変化があることが分かっただけでも大きな収穫でした。
    やはり主体は音楽ですから、そちらをしっかり聴いて判断していきたいと思いますが、それだけを過信し過ぎるのも、逆に無視するのも危険だなと感じた比較の機会でありました。

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    2018/05/12 4:00 pm | No Comments
  • 095月

    いつの間にかONTOMO SHOPなる音楽之友社の通販サイトができていて、そこにKS-Remastaさんの「VJ-KS-TripleC」というのがあるのを見つけました。

    サイト自体は4/1に「Ontomo Village」を全面リニューアルしてオープンしたようで、6/15 12:00まですべての商品を10%OFFだとか。
    他にもいろんな商品があるので、それはそれぞれご覧いただくとして今回はKS-Remastaさんのリード線に絞ってご紹介しておきます。

    ヴィニジャンオリジナルリードワイヤーという、なんともレトロめいたネーミングはどうかなぁとは思いますが、こちらは「ハイファイ路線」なんだそうで、PC-Triple Cの単線を導体に使ったものです。
    私が愛用させてもらっているPC-TripleC/EXの「absolute LEAD WIRE」も製造はKS-REMASTAの柄沢伸吾氏の手によるもので同様となります。

    お値段はそれに比べるとだいぶ手を出しやすい価格になっていますし、その製造精度の一端を垣間見るにはお試ししやすいのかも。
    なお、その他の部材も含めた仕様は以下のようになっているそうです。

    ・導体:PC-Triple C(直径0.6mm単線)
    ・ハンダ:K.O.サウンドラボのニッカス101
    ・リードチップ:カートリッジ側1.2φmm、ヘッドシェル側1.0φmm

    こちらがハイファイ路線というだけにそれとは対照的な「往年のウェスタン製」のVJ-KS-WEというのも出ています。

    こちらは以下の仕様で、こういう感じの味付けがお好きな方にはたまらない仕様かもしれません。

    ・導体:1940~60年代ウエスタン・エレクトリック製のブラックエナメル&絹被覆(直径0.56mm)
     ※被覆の色は随時変わります
    ・ハンダ:1950年代ウエスタン・エレクトリック指定のNASSAU AT-707
    ・リードチップ:カートリッジ側1.2φmm、ヘッドシェル側1.0φmm

    KS-Remastaさんのリード線はオーディオユニオンさんや他のコラボなどで入手可能ではありましたが、やや購入先が分かりづらいところがあったかと思います。
    その点でもONTOMO SHOPで買えるというのは便利なのかなと思った次第です。

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    2018/05/09 12:00 pm | No Comments
  • 085月

    Mac ProがApple Watchでログインできない問題で発覚したUSB3.0のBluetoothへの干渉ですが、オーディオにとっても良くないですし、マウスやキーボードにも影響が及んでいたので可能な限り対処してみることに。

    まずはLogicool M590 MULTI-DEVICE SILENTをBluetoothからUnifyingアダプタに変更してみました。
    ただ、Unifyingでの認識がサクッとできる感じではなく、一旦Bluetoothで繋いでしまうとなかなか上手く切り替わってくれない感じです。
    一旦認識すると精度は良い気もしますが、そもそもUSBや2.4GHz帯辺りを使っていることに変わりはないわけで、ハードディスクの近くにUnifyingアダプタを装着したUSBハブを置くとさらにヒドい状態になることも…。

    そこでノイズ対策としては定番のフェライトコアでなんとかならないかと、そもそも装着されたUSB3.0ケーブルとフェライトコアを2つほど調達しました。
    フェライトコアをたくさん買っても良いと思ってたんですが、ADSLが減ったからか、最近はあまり大量にまとめ売りしてないようです。
    もちろん何処かにはあると思いますが、最近はすぐに届くヨドバシさんをついつい使ってしまいますね。

    USBケーブルは2台のHDDに、フェライトコアはUSBハブとカードリーダのケーブルに装着しました。
    しかし対策後もポータブルHDDにアクセスするとマウスが飛ぶ症状はあまり変化がありません。
    USBハブとポータブルHDDの距離が近いからだと思われ、さきほども書いたようにUnifyingのほうがヒドい状態になってしまいました。
    そこでマウスはまたBluetoothに戻し、その上で物理的な距離を離すしかないのだろうと判断しました。

    また刻々と変化するRSSIをちゃんと見ないと原因も分かりませんし、「Bluetooth Explorer」をXcodeのツール類の中からダウンロードしてきました。

    普段は-40dBm台で落ち着いているのですが、ふとした瞬間にマウスの方はガックリと落ち込んでしまうことがあります。
    このタイミングで「マウスが飛ぶ」症状が出るのでしょう。
    これを基準にして、改善すべくHDDを双方ともパソコンデスクの下の段(LAN関連機器を置いているところ)に移動させました。
    ただRSSIで見る限り、あまり大きな改善は見られません。
    ついでにハードディスクの下に防音シートを敷いたりしたので、静音対策にはなりましたが。

    また、LogicoolのBluetoothマウスだと接続が切れてしまった場合にもマウスを自動で探してくれないようですし、先日使ったリカバリモードでは純正のキーボードとマウスでないと動かなかった(有線なら問題ないのかも)ですし、そもそもBluetoothを多用しないのが安全なのかも。
    ただそもそもAppleからすでにUSB接続のマウスやキーボードは出ていませんし、中古もその影響か、すっかり高騰しています。
    うちにはヨドバシアウトレットで買ってきたUSキーボードはありますが、アレはアレで色々不便なところがあるんですよねぇ。
    結果的にはこれといった成果を出せませんでしたが、少なくともMacのデスクトップではいざという時のためにも純正を揃えておいたほうが良いのかなと感じました。
    そちらについては届いたらまた検証してみたいと思います。

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    2018/05/08 12:00 pm | No Comments
  • 075月

    前回、LINN AKURATE DSで無音FLAC再生時の音を録音して残留ノイズを調べたのですが、アース戻しをしないと可聴帯域外の高域に盛大に(といっても50dB増幅してようやく目に見えてくるレベルですが)ノイズが乗っている問題が気になり、さらに掘り下げて調べてみることにしました。
    その「アース戻し無し」の音声をAudacxityで周波数解析した結果がこちらです。

    この時はエアコンやパソコンでのダウンロードもわざと動かしていたので、今回はそれらのどちらかが関係しているのか、はたまた全く別のノイズ源なのかを調べる意味合いもありました。
    結論から書きますと、エアコンとパソコンは多少のノイズの増減はあるものの、主原因ではありませんでした。

    そして、その主原因はなんとAccuphaseのクリーン電源「PS-500」だということが判明しました。
    細かな説明は後回しにして、まずはいずれもアース戻し無しで、Accuphase PS-500からAKURATE DSの電源を取った場合、そして壁コンセント(それもパソコン系)の電源タップに直接挿した場合のノイズの解析結果を見ていただきましょう。

    エアコンのオン・オフ、そしてパソコンのスリープやUSB3.0ハブの取り外しなどもやりましたが、それらはほぼ関係なく、アース戻しをしない場合は一貫して上記のような結果となりました。
    よって「クリーン電源からアース戻しをせずにAKURATE DSの電源を取ると高周波ノイズが出る」というのは確信を持って言える結論に達しました。

    電源タップから電源を取っている際もREC OUTを使っているプリアンプの電源はPS-500から取っていますので、PS-500は電源はオンのままですのでPS-500自体がコンセント側にノイズを振りまいているというわけではないと思います。
    AKURATE DSもアース戻しをすれば高周波ノイズは大幅に減衰することから、何らかの影響を及ぼしている可能性もあります。
    ただ明らかな事実として「クリーン電源から電源を取るとノイズが出る」というのはPS-500側に課題があると言わざるを得ないでしょう。

    ここからは現時点では半分(?)推測となりますが、PS-500のAC出力を通じて「何らかのノイズ源」がばら撒いた高周波をAKURATE DS、XLRケーブル、C-280L、PCM-D100までのケーブルのいずれかが拾っているということになります。
    ただこの経路は電源タップから電源を取った場合でも全く同一なわけで、「違いは何処?」と考えれば自ずと答えは導き出されます。
    そう、それは「何らかのノイズ源」がPS-500そのものという可能性です。

    PS-500の出力波形全高周波ひずみ率は本体のメーターでも確認できる通り、0.3%以下となっています。
    それ自体は間違いないのだと思いますが、可聴帯域外の微小なノイズはPS-500を経由することで強くAKURATE DSに影響を及ぼしているようです。
    正直、これは私もかなり想定外のことでした。
    しかしこの事実を知った上でアース戻しは残しつつ、電源タップから直接給電したAKURATE DSの音を聴いてみますと、初期不良でやって来たMAJIK DSを初めて聴いた時に「NWPはLINNにしよう!」と決めた、あの時の記憶が蘇るサウンドなのです。
    当時は仮設置でしたから安易に電源タップから電源を取っていたわけですが、皮肉にもそのほうがPS-500から給電するよりも良かったということになります。

    ちなみに音の違いは周波数解析した結果よりも録音した残留ノイズを直接(といっても60dBほど大幅に増幅して)聴いてみると良く分かります。
    可聴帯域外なので(少なくとも私の耳では)聴こえないはずですが、クリーン電源のほうはジュルジュルとFM放送のマルチパスノイズのような質感が混じっていて、これはアース戻しをやめた場合も量こそ大幅に減るものの、質感自体は似通ったままです。
    一方、電源タップ直接のほうはシャーというFM放送の局間ノイズみたいな質感で、これはピンクノイズ的で長時間聴いていても許容できるノイズと感じます。
    この差がおそらく長時間聴いた時の飽き具合や、いわゆるPCオーディオ臭さみたいなものにも通じているように感じました。
    余談ですが、PCオーディオで使われがちなリニア電源や電源対策グッズの中にも同様な質感のノイズを逆に混入させる原因になっているケースがあるように感じていて、それに気づいていながら何故、自身の持っているクリーン電源のデメリットに気付けなかったのかというのは悔やまれてなりません。

    そんなわけで、今回の件でPS-500への信頼感は、私の中で大きく落ちてしまう形になりました。
    実は今回だけではなく、パワーアンプも試行錯誤した結果、壁コンセントから直接給電したほうが良いという結論に至っていますし、CDプレーヤーでクリーン電源のトランスが唸ってしまい、その音がリスニングポジションでも聞こえてしまうという問題なども重なっています。
    使い勝手の上でもAKURATE DSは背面に主電源があり、クロックの安定化のために電源は入れておいたほうが良い部分もあるわけで、利便性の観点でもデメリットはあったわけです。

    無論、今回の事象は我が家のアース環境やPS-500が初代モデルである点も関与しているとは思いますが、それらを総合すると電源周りの考え方を一変させる必要があると判断しました。
    ある意味、少し前から構想はありましたが「クリーン電源があるし…」という点や「どうせなら最良のものを…」というところから躊躇していたところがあります。
    そういう意味では今回の追試でその一歩を踏み出すことができそうなのは良かったと言えるのかもしれません。
    その「一歩」を踏み出すにあたっては、ここまで調べたのですからPS-500とガチンコ対決してもらって、その過程をまたブログでご報告させていただければと思っています。
    なにしろ人気の高い「クリーン電源」を批判するような内容なので反論もお有りかと思いますが、検証すべき部分があればそれは可能な限り追試したいとも思っていますので、それも含めて参考にしていただければ幸いです。

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    2018/05/07 12:00 pm | No Comments
  • 065月

    Mac Pro用に導入したLGの4K対応ディスプレイ「27UD58-B」ですが、Mac Proを再起動すると必ずスケーリングが解除され30Hz表示になってしまう問題が出ていました。

    こうなるとディスプレイの電源を入れ直すしかなく、スケーリングが変わってしまうため、デスクトップ上のアイコンもバラバラになってしまうんですよねぇ。
    再起動はそんなに頻繁にするわけではないので気にしなければ済むのですが、どうもスリープ解除時も稀に発生するようです。
    HDMIでは30HzだったからDisplayPortで接続したのに、これでは不便で困ります。

    まずはシステムログから見直してみて、「com.apple.preference.displays.MirrorDisplays」に関するエラーが頻繁に出ていたので、まずはこれに対処します。
    内容としてはこちらに書かれている対処を施した形です。
    リカバリモードでSIPを無効にするのがちょっと面倒ですし、この時にどうもサードパーティのBluetoothマウスが認識せず苦労しましたが、記載通りの手順でエラーは消えました。
    MacBook Proではこのエラーは出ていなかったですし、例の縦線が出たiMacでは出ていたと記憶してますから、この辺りがあの現象にも影響していた可能性はあるのかも。
    対処後は通知センターが動いたりした際にちょっと表示がもたつく現象が解消されました。
    ただし、再起動時に30Hzになってしまう問題は解決しません。

    そこで次は以下の2つの記事に書かれていた対処をやってみました。

    macOS Sierra‎(10.12) – 4Kディスプレイの解像度を変更(2560×1440とか)
    macOS 10.12 Sierraへアップグレード後に4Kディスプレイのスケーリングが変更されてしまった時の対処法。

    結果的にはどうもこれも直接的な効果はなかったようです。
    ちなみにシステム情報でディスプレイの項目を見てみると、再起動直後は以下の表示になっています。

    LG Ultra HD:
    解像度: 3840 x 2160(2160p 4K UHD – Ultra High Definition)
    UI疑似解像度: 1920 x 1080 @ 30 Hz
    フレームバッファの深度: 30ビットカラー(ARGB2101010)
    主ディスプレイ: はい
    ミラー: オフ
    オンライン: はい
    回転: 対応
    輝度を自動調節: いいえ
    接続のタイプ: DisplayPort

    逆に正常時は、こういう内容です。

    LG Ultra HD:
    解像度: 5120 x 2880(5K/UHD+ – Ultra High Definition Plus)
    UI疑似解像度: 2560 x 1440 @ 60 Hz
    フレームバッファの深度: 30ビットカラー(ARGB2101010)
    主ディスプレイ: はい
    ミラー: オフ
    オンライン: はい
    回転: 対応
    輝度を自動調節: いいえ
    接続のタイプ: DisplayPort

    正常時に5Kと認識されているのもおかしな感じですが、スケーリングを整数倍で処理するような扱いになるのでしょうか。
    iMacに比べてRetinaのスケーリング表示がややボヤケている傾向があるのはそのせいかもしれないですね。

    さらに色々試行錯誤してみましたが、結果としてはLGのモニタ側の設定で「FreeSync」を「標準」にすると解決しました。
    これもおかしな話で、Mac ProのGPU自体はAMDではあるものの、AMD FirePro D500はFreeSyncには対応していないはずなんですよね。
    事実、再度、FreeSyncをオフにしてももう再現しません。
    ただFreeSyncをオンにした時点でICCプロファイルが新たに設定され、以後はそれを適用しているので、それが影響した可能性が高いと推測しています。
    そもそも色の具合もこっちのカラープロファイルのほうが良いので、このまま使えば良いでしょう。

    ちなみに他のスケーリング設定も試しましたが、やはりどれも擬似解像度に対して倍の解像度と見なされて動作しているようです。
    そういう意味ではやっぱり一体型のiMacのほうが扱いやすかったところはあります。
    せっかくならマルチディスプレイも…とは思いますが、それも4K以上だとDisplayPortを使う形になるので同じ問題が発生する可能性もありそうです。

    また、カラープロファイルが変わった関係もあって、ディスプレイの設定も再調整しておきました。

    明るさ 40
    コントラスト 65
    画面サイズ オリジナル
    シャープネス 50

    文字がボヤケた感じになったり、逆にオーバーシュート気味になったりと調整がなかなかシビアです。
    そういう意味では無条件にオススメできるディスプレイではないですけど、当面はこれ一枚で運用予定です。

    Filed under: Mac
    2018/05/06 12:00 pm | No Comments