• 239月

    ACOUSTUNEのイヤホン「HS1300SS Verde」を入手しました。

    先日のお試し入手の「RS ONE」が良好だったので本命に手を出した感じです。
    残念ながら近隣では試聴できる場所がないので実物も見ないままの購入でしたが、見た目の金属感とは違って自然な出音です。
    重さも見た印象ほど重くはなくて装着感も良好です。

    RS ONEの時もそうでしたが、エージングというべきか、少し鳴らしたほうが音が馴染む印象があるので多少鳴らし込んでから本格的に聴いていきました。
    全体としては軽快でもたつきが少なく、ベースはタイトでドライな傾向ではありますが、振幅が正負ともしっかり描写されているのはさすが最近の製品という印象で、無駄がなくクールな音傾向だと感じます。
    かなり強めのベースが入っても背景のパーカッションや管楽器がにじまなかったり、音圧高めの音源でも破綻しづらく細部も出てくるところは現代的なまとめかただなと思います。

    ケーブルはイヤホン側がPentaconn earということもあって手持ちにはありませんが、ARC61という8芯の高純度OFCのものが付いているので3.5mm3極で良ければ交換は不要でしょう。
    ケーブル自体がやや太めですけど取り回しは若干よじれがちな以外は扱いやすいです。
    イヤホンの接続部がかなり「斜め上」に刺さるような形なので耳掛けはやや慣れが必要なくらいでしょうか。

    主にiBasso DX160で試聴してみましたが、どのDAPでも自然な音色で管楽器の抜けが良く、付帯音も少なめです。
    いわゆる多ドラと比べればワイドレンジというわけではないですが、欲張り過ぎずに音の濁りを最小限にするような方向性です。
    若干中域が厚めなのでボーカルとの相性は良いようで、かといってそれを強調し過ぎてくどくなったりしすぎない程度にまとめてあります。
    どんな楽曲でも全体に少し澄んだ感じに仕上げてくれる感じは、とても分かりにくい喩えで恐縮なのですがうちのROKSANのスピーカーの音に似ています。

    イヤーピースは、AET02(F)、AET06(S+/M+)、AET07(S/M/L)、AET08(S/M/L)となかなかたくさん付属していて、当初はAET07を使っていました。
    他の方の感想で目にした低域が抜けるような感じというのは特に感じなかったので、私の耳にはフィットしていたみたいです。
    ただACOUSTUNEのイヤーピースはやや開放的な雰囲気で音の広がりを演出してくれるように感じますが、その分、耳に届くパワー感といいますか、押しの強さみたいなところがやや薄めだと感じて、SpinFit W1に交換してバランスを取りました。
    SpinFit W1は正直、これまではどのイヤホンに付けてもIEMっぽさが強まりすぎて圧迫感のような部分のほうが目立ったのですが、HS1300SSに関しては相性が良かったみたいです。

    手持ちのMaverickやDORADOも素敵なイヤホンだと思いますが、最近のイヤホンはやはり進化している部分も多いなと感じます。
    今はワイヤレス主流でワイヤードも廉価で優秀なものがとても多いですし、その中ではかなり「高級」な位置付けになってしまうかもしれませんが、それだけの満足感が得られる作り、音質を享受してくれるイヤホンかなと感じた次第です。

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    2023/09/23 2:30 pm | ACOUSTUNE HS1300SS Verde はコメントを受け付けていません
  • 169月

    ACOUSTUNEのイヤホン「RS ONE」をちょっとお試しで入手してみました。

    まずはどんな感じだろうということで中古を買ったのですが、フィルタが完全に消失していて大失敗。
    耳垢ガード程度なので音質への影響は少ないはずですけど、このまま使うと中にどんどんゴミが入っていきますからねぇ。
    ひとまず手元にあったFinal MAKEシリーズ用のA-4フィルタを装着しました。

    ちなみに未装着の状態ではゲーム用のヘッドセットのように高域がキツめなものの、音の距離が非常に近くて細かな音も聞き取りやすいようなイメージでした。
    A-4はE4000相当のA-5よりは透過率が高いものの、かなり厚めのフィルタです。
    元々付いていたのに近いのはA-0(これでもまだ透過率は低いくらい)ですから、RS ONE本来の音とはだいぶ異なるのは承知の上です。

    A-4フィルタ装着という非常にイレギュラーな状態だということをご承知いただいた上で、この状態で聴いてみますと能率はだいぶ落ちますが高域のキツさは抑えられて低域も深い感じです。
    最初の音出しの時はモコモコでこれはさすがに無理かなぁと思ったのですが、内圧が落ち着いたのか、しばらくするとだいぶ普通になってきました。(耳が慣れたとも言う。)

    フィルタの影響はあれど、ミリンクスELドライバーの素性は活きていて、歪みが少ない印象です。
    ハード系振動板の傾向のようなサウンドではありますが、それがフィルタでやや緩和されているのもあるのかも。
    ハウジングがプラスチックなので付帯音も少なめで、モニター寄りでありつつ、耳当たりもバランスが取れたみたいです。
    本来の音傾向も残すならA-2くらいが良いかもしれないなぁと個人的には思っています。

    また、左右の分離が良いのも印象的で、付属ケーブルが優秀なのでしょう。
    多少鳴き分かれっぽさはありますが、過度にリスニング的味付けがなく素直です。
    英歌詞が聞き取りやすかったり、テレビ番組も観る時に使ってもやはりセリフが聞き取りやすいのはステージモニターらしさが出ているのだと思います。
    かといってボーカル専用というようなことはなく帯域はちゃんと広く、ワイヤレスヘッドホンを使い慣れていると「こんなに音が良かったんだ」と思うくらいです。
    能率はフィルタで低下していますが、それでもパソコンの内蔵アンプでも十分です。
    フィルタなしの時はだいぶノイズに敏感な傾向を感じましたが、おそらく能率というよりケーブルやユニットの性質によるものなのでしょう。

    イヤーピース選びも試しましたが、結論からいうと純正で良さそうです。
    AET07は適度に広がりがあるのでステージモニターっぽさを多少和らげてくれる方向性かなと。
    SpinFit W1も悪くはないですが、楽しさはやや削がれてIEMっぽくなる傾向でした。

    無茶な比較で、Unique Melody Maverickと比較もやっていました。
    Maverickと比べると、フィルタの影響も相まってやはりちょっと高域は減退気味ですが、じゅうぶんワイドレンジでスピードも速いです。
    Maverickのほうが音色がより自然で、そこは価格差を感じる部分ではありますけども、淀みのなさやストレートな感じはRS ONEも結構、いやじゅうぶんいけると言えます。
    RS ONEは良い意味で軽快で素直な音で、「オーディオ的に調整しました」感が少ない印象です。
    最近のスピーカーと音傾向が似ている感じもあって、イヤホンも(?)だいぶ進化しているのだなと感じた次第です。

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    2023/09/16 2:00 pm | ACOUSTUNE RS ONE はコメントを受け付けていません
  • 139月

    ABA(今のサンシャイン)のレコードスタビライザー「MAS REFERENCE」を入手してみました。

    スタビライザーはすでにマイクロ精機と山本音響工芸などを持っているのでもう必要なさそうな気もしますが、理由は2つあります。
    ひとつめはEPシングル、いわゆるドーナツ盤でも裏返して使えばアダプタを避けた形で載せられるという点です。
    うちはあんまりEP聴かないですけど吸着もEPアダプタの密着度が良い時じゃないと効きづらいのでその補助にもなるだろうなと。

    もうひとつはターンテーブルシートを使って吸着しない場合にパッキンで若干浮いてしまうため、軽めのスタビライザーがあっても良いだろうと。
    山本音響工芸も380gですが、MAS REFERENCEは250gとさらに軽いです。
    サイズは結構大きいのでマグネシウムが軽いんでしょうね。
    周りのゴムリングみたいなのもあるので若干大きすぎてヘッドシェルによっては内周でぶつからないか若干心配ではあります。

    肝心の音傾向ですが、あまり抑圧された感じにはならないようでそこは安心しました。
    少し重心は下がって余韻はややデッド寄りになるのはスタビライザーでありがちな方向性です。
    定位もややタイトになる方向性でした。

    吸着時も試しに載せてみましたが、こっちはないほうがバランスが良さそうです。
    載せないと少し膨らむがブライトな感じになり、載せるとタイトになるので少し神経質になり過ぎる印象で横の広がりが狭まります。

    肝心のパッキンの浮きはこれまた軽いShizukaのシートだとじゅうぶんに沈めきれない感じで、そこはやや期待外れでした。
    うちのプレーヤーは意外とフローティング系の脚なので、あまり重いとプレーヤーの水平調整、シートによってはアームの高さ調整も必要なので、頻繁に違う設定にするのはやや厳しいかも。
    最近入手している盤は微妙に反ってるのが多めなので、とりあえずしばらくは吸着優先のセッティングにしておこうかと思っています。

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    2023/09/13 3:00 pm | ABA MAS REFERENCE はコメントを受け付けていません
  • 049月

    ISOCLEANの15Aヒューズがお安く出ていたので導入してみました。

    15Aってもうブレーカーのほうが先に落ちるんじゃないかという容量ですけど、KRELLの電源側ヒューズに自己責任で使ってみようかなと。
    ちなみに本来は12Aのファーストブローが定格です。
    また普通のISOCLEANはガラス管ですが、15Aのはセラミックっぽく見えたというのもあります。
    実際にはどうも何か塗料みたいなのを塗ってあるだけっぽいですが。

    KRELLの場合はスピーカー側にも保護回路がなくヒューズを使ってあるので、こちらは音への影響が非常に大きいですが、電源のほうもやはりパワーに余裕がある印象です。
    コンデンサ周りにもたしか4本使ってあったと思うので、そこの定格を調べて交換すると良いかも。(マニュアル類には記載がない。)

    電源に関してはいっそのこと、電源ケーブルにブレーカーそのものを仕込むと良いのかもしれませんね。
    ただやるなら信号側のほうが断然重要なはずで、こっちはMOSスイッチを使ったものを自作すると良いのかなと思いますが、結構大変そうです。
    マルツにスピーカープロテクション基板キットがあるので、それがいちばんの近道ではありそうですけど、とりあえず現状はヒューズでいこうと思います。

    Filed under: Audio
    2023/09/04 1:30 pm | ISOCLEAN 15A はコメントを受け付けていません
  • 308月

    Opus #1sのバッテリーの保ちがまた悪くなってきたので、iBasso DX160を追加しました。

    iBassoはDX90以来となるのでだいぶ久しぶりです。
    最初はOpus #1sのバッテリーを再交換することも考えましたが、国内では売っていないし、そもそも一度互換バッテリーに交換したものの、すぐにヘタってしまったのでもうダメだろうなと。
    Opus #1もまだ持ってるのでそれとバッテリー交換しても良いのですけどね。

    DX160を選んだ理由は画面の大きさもありました。
    最初はA&Norma SR15も候補だったのですが、DACチップは同じCS43198ですし斜めの画面がメインで使う紗羅に不評だったので。

    DX160はもはやケータイかと思うくらいのキレイで大きな画面です。
    OSはAndroid 8.1で最初はYouTubeが動かず苦労しましたが、Playストアを入れてそこからアプリをインストールすれば問題なく動作しました。
    最初面白いだけで、結局はあまり使わないですし、バッテリーの消耗もそこそこ激しいですけどね。

    ファームウェアは最初1.04.150くらいになっていて、オンラインだと1段階ずつの更新となってかなり大変でした。
    ダウンロードしてカードに入れてやれば一気に上げられるようですけど、そのまま地道に最新までアップデートしていきました。

    デジタルフィルタも種類が多く、最終的にはこれも紗羅の好みでSlow Role Offになりました。
    4.4mmもちゃんとDSDの違いが結構しっかり出ていたりして、全体的に素直な印象です。
    Androidが介在するぶん、音質的には不利という話もあって、そこは非公式ながらMango OSも使えるのでそれも一応試してみました。
    たしかに音の鮮度はMango OSのほうが良い気もしますが、動作の安定性やプレーヤーの操作性はAndroidのほうが良いかなぁ。
    バッテリーの保ちはMango OSのほうが良いですし、デュアルブートもできるので、いつでも切り替えて使えるようにはしていますけどね。

    いちばん苦労したのは適当に余っていたSandiskの256GB SDXCカードを使ったことによるものでした。
    最初は全く問題なく使えていたのですが、時々音切れが発生するように。
    Wi-Fiが入らないエリアで…とか、裏にアプリが起動しているといけないんだろうか?と悩みましたが解決せず。
    その後はMango OSでのファイルスキャンも2時間くらいかかる始末ですし、ファイル破損も頻発します。

    そのカードをPCに挿して、カードからPCにコピーしても10MB/sくらいしか出ないので、これはもうカード自体が原因だなと。
    ハイレゾ96kHzでも5MB/sあれば一応は足りるはずなのですが、どうも不安定なんですよね。
    不思議なことにベンチマークだと90MB/sくらいちゃんと出るし、容量偽装されている感じもしないんですけどねぇ。
    これまでもずっと買っている「海外パッケージ」だったので安心していましたが、やっぱり国内正規品じゃないと危ないですね。
    結局はSamsungの256GBに買い直して無事解決しました。
    こっちだとファイルスキャンは120GBほど入れても30秒もかからないくらいで全ファイルスキャンができます。

    DAPよりカードの話が多くなった感もありますが、高級化が進むDAPの中ではかなりエントリークラスで良いモデルだと思います。
    PLENUE Sもバッテリーはだいぶ弱ってきていますしAK300ももう古いですからそのあたりを買い替える時も来そうですけど、まだ古いモデルも音質面では有利な部分もありそうですから当面は今の体制で行こうかなと思っています。

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    2023/08/30 12:00 pm | iBasso DX160 はコメントを受け付けていません
  • 258月

    SONYのMCカートリッジ「XL-MC3SH」を入手しました。

    1983年発売のこのカートリッジ、針交換ではないですが先端のユニット部分を交換できる構造になっていて、その後ろにリード線が一体化された本体(実際にはただの装着アダプタ)、そしてほぼ専用に近いユニバーサルシェルが付いています。
    詳しい方はご存知かと思いますが、その後finalでも活躍された森芳久氏の手による製品で、8の字コイルとも呼ばれる空芯コイルが特徴的なモデルです。
    当時もそんなに高級な機種ではなかったですけど、チタン蒸着アルミテーパードのカンチレバーに楕円針と今なら中級クラス以上といったところでしょうか。

    シェル込みで13gとかなり軽くて、WE-407/23にミドルマスウェイトではそのままだと使えない(15〜25g)ので、クォーツレゾネーター2つ貼り付けてようやくバランス取れる範囲に入りました。

    それまで常用していたZYX RS30から交換してみますと、雑味や淀みがない爽快なトランスデューサーという感じのサウンドが印象的です。
    見た目は華奢な感じがしますが、最低域は意外と深いですし、なぜかS/Nが良いのに驚きました。
    出力は空芯なのもあって0.2mVとそこまで高くはないのですけど、そういう数値とはまた違った静けさがあります。

    針は楕円針なので内周歪みがどうかなぁと思いましたが、さほど神経質ではない私には問題ない感じです。
    古いレコードにはかえって楕円針のほうが好ましい場合もあるそうですし、実際には盤の年代に関わらず特に歪みっぽく感じることはなかったです。

    いつもは導入した時は良いなと思っても、結局すぐに元のカートリッジに戻すことも多いのですけど、今回はZYX RS30同様になんだかんだでそのまま使い続けていますので少なくとも聴き心地は良いのでしょう。
    空芯は他にDL-103MとFR-2を持っていますが、どちらもちょっと繊細さがメリットにもデメリットにもなるようなところがありました。
    XL-MC3SHだとそこがあまり気にならず、重厚とはならないものの、ダイレクト感が生っぽい魅力につながっているようにも感じられます。
    もう交換ユニットは入手できそうもありませんが、上手に使い分けて愛用していこうと思っています。

    Filed under: Audio
    2023/08/25 3:00 pm | SONY XL-MC3SH はコメントを受け付けていません