292月
iFi AudioのポータブルDACアンプ「nano iDSD」を今さらながらに入手してみました。

iPhoneやAndroidでDSD256まで再生できるというのは今でも十分強めのスペックだと思いますが、ファームウェアによるらしいので5.2にしておきました。
ちなみに最新は5.3らしいですけど、MQAに対応する代わりにS/PDIF出力が無効になるらしく、うちではMQAは使わないので5.2に留めておきました。

まずは動作確認でHIFIMAN ANANDAを繋いでみましたが、やや派手めではあるものの据え置きにも対抗できるくらいのパワー感はあります。
ファームウェアを更新するとさらに良くなった感じもしました。
ただイヤホンで使おうとするとiPhoneではnano iDSD側のみでのボリューム調整となってしまい、細かなボリューム調整がかなりやりづらいです。
高能率のものだと消音から一段上げただけでもうるさいくらいかも。

Windowsなら個々のアプリやroonのDSPボリュームなども使えますが、音質や操作性を考えるとイマイチかな。
駆動力からするとヘッドホンで使うのに特化したような感じと割り切ったほうが良いでしょう。

最近だとスティック型DACも充実していて、アレなら電源もiPhoneから取れますし、わざわざ本体充電しなくちゃいけないnano iDSDの出番は正直少ないです。
ヘッドホン端子も3.5mmアンバランスだけでちょっと中途半端ではありますが、最近の実売価格(中古ですけど)を考えるとお買い得感はあります。
後継機種や同社の最近のモデルを検討する上で一旦試してみるのには結構良い機種じゃないかなと思った次第です。
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272月
SingxerのUSB-DDC「SU-2」を導入してみました。

USB-DDCはたしかhiFaceから始めてX-DDC、hiFace Two Pro、そしてGUSTARD U12、U16と使ってきたと思います。
hiFace Two Pro以降はパソコンとの接続ではなく、SoundgenicやDELAから同軸やAES/EBU出しのためになりましたけど。
GUSTARD U12からはそれまでとだいぶ進化した感じがしていて、U16も安定動作にやや難があるものの、音質的にはかなり満足していたのですが、外部クロックを入れて「これはまだ伸びしろがあるんじゃないか」と欲が出てしまいました。

これまでの路線の延長線上でいえばU18導入が正当なところですけど、それだと面白みもないのでSU-2をチョイス。
Holo Audioなどでも母体になっていますし、定評もあるDDCですので安心感もあります。
当然ながら外部クロック入力がある点も重要なポイントでした。
U16からすると光出力がないくらいですけど、うちは前述のように同軸とAES/EBUを使っているので問題ありません。

U16と違って外部クロックを使う場合は底面のDIPスイッチを切り替えないといけないので、もう最初から外部クロック使用にセッティングしてDELAに接続しました。
(写真はデフォルトの内蔵クロック設定になっています。)

まずはaune audio XC1から正弦波で試してみると、中低域の音階が明瞭でありつつ量感が増えた感じがします。
全体的に穏やかさがあって、GUSTARD U16よりもニュートラルな印象を受けました。
U16は繊細な感じは個人的には気に入っていたのですが、やや作為的な音作りに感じられる部分があったのでそこが解消したというところでしょうか。

SU-2だと全体に腰が下がったような感覚で、いわゆる暖色系だと思います。
ジャズでは明らかに温度感が高くなっているのが感じ取れましたが、GUSTARD U16から音質は向上したものの、音傾向は若干モッサリした印象も受けました。
そこで次はクロックを矩形波に変更してみます。
ちなみにクロックを外すと真ん中の赤ランプが点滅してクロック入力が消失したのがちゃんと確認できます。
内蔵クロックの場合は青点灯のようです。

U16では正弦波のほうが良い感じだったのですが、SU-2では矩形波のほうがキレが良く、ステージのもやが晴れたような感覚があって良好そうです。
ただ矩形波はクロックケーブルの影響を受けやすいはずで、そこは今後の課題ですね。
とはいえ、矩形波使用で文句なくU16からの向上をしっかり感じ取れるようになったと思います。
まだこれで完成というわけではないですし、GUSTARD U16はパソコンとつないでroonを使うことも視野に入れての導入ではあります。
しばらく微調整しつつ、デジタル再生の底上げを地味にやっていけたら良いなと思っています。
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222月
アナログリラックスの除電ブラシハード用「AR-ASAB1」を入手しました。

ハード用という名前が付いていますが、うちでの用途はレコード用です。
同社だとレコード向けにはAR-ASRB1というのが出ていますが、これまで使ってきたASB-1やSFC SK-IIなどと似ている、いわゆるブラシタイプのはこちらのほうかと。

最初は模型用のクレオスのMB20を使い始めて、同じサンダーロンを使ったSK-II、そしてアナログリラックスと同じコアブリッドのASB-1と使ってきました。
毛のしなやかさや折れがない点ではASB-1ですが、個人的にはサンダーロンの除電具合も気に入っていました。

しかし今回のAR-ASAB1になると毛量が圧倒的に多くて極細なのもあって、やっぱり格がちょっと違うなと感じます。
筆としての仕上がり自体が良いのでしょう。

まず肝心のレコード再生前の埃除けと除電の効果ですが、実際の静電気の減少よりも出音がとても静かになって滑らかなのが印象的です。
レコード盤のついでに良くやっているトーンアームの除電がより効果的になった気もします。
ASB-1と素材としては同じはずなんですが、もっとずっと刺々しさが減っていて、さきほどの静けさもあってその分音量上がって低域の深さが出てきます。

ホコリ自体の取れ方も毛が細くて多い分、表面だけでなく溝の中に入った微細なものまで取れている感じがします。
実際にルーペで比べたわけではなく、あくまでもブラッシングした時の感覚的なものですけども、ASB-1は毛の先端が平坦なイメージがあったのですがAR-ASAB1はわずかに尖っているような感覚があります。
記載のある『除電・ほこり除去性能をアップさせる「SI (Surface Increase) Finish」加工』というのが効いているのかもしれませんし、植毛が立体的になっていることでそういうふうに感じる部分もあるのでしょう。
またネットの位置を調整して毛先のコシを可変できる「フレキシブルネット」も最初は正直外しちゃったほうが良いのでは?と思いましたが、実際に使ってみるとたしかにブラシの具合を調整できたり、ケース収納時にはみ出さないようにするなど、かなり便利です。

お値段はちょっと気軽にオススメできるものではないですし、ブラシはどうしても消耗品みたいなところがありますからなかなか手を出しにくいとは思いますが、実際に体感した印象ではレコード向けのAR-ASRB1も含めてわりとオススメできるのではないかと思います。
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172月
先日入手したaune audio XC1のために9Vリニア電源を追加してみました。

以前、FIDELIXのFL-AC-zn2を持っていたんですが、9Vはあまり需要がなくて手放していたんですよね。
アレは3端子レギュレータでしたけど、今回のは中身を見ていませんがおそらくLT3042(もしくはそれに類似したリニアレギュレータ)を使った作りだと思います。
念のため使用前に出力電圧を計測しましたが、ほぼ9Vにしっかり調整済みだったので余計なことはせず、そのまま使用しました。

電源を付属のスイッチング電源から交換して聴いてみた感じ、まずは穏やかになってなんとなく澄んだかなぁという第一印象です。
正直、変化としてはクロック導入以上にかなり分かりにくいかもしれません。
ただ良く聴いていくとアナログ的でゆったりした感じになり、楽器が浮き立つような感覚が出てきたようです。

内蔵クロックと変化が大きかったのは正直、元のスイッチング電源のほうというのは意外でしたが、それはただ音の変化度合いでの話でして、根本的な底上げとしてはやはりリニア電源かなと。
MEAN WELLのACアダプタも悪いものではないはずですけれど、CSEのEMIノイズチェッカーでは明らかにリニア電源のほうがノイズは少ない模様ですし。
音色に関してはだいぶ良い方向への変化が感じ取れていて、たとえばピアノの響きに圧倒的に透明感が出たとか、楽器の位置や奥行きが把握しやすくなったといった向上があります。
特にオーケストラ等の大編成では雄大さもしっかり出て圧巻の再現力になっていますし、楽器の配置や距離感などが細かく描写されます。
全体として音が痩せなくなってうるさくないというだけでも効果は大きいのだろうと予想できます。
若干響きがドライになった感じやゴージャスな音の方向性になった部分はありますが、それは滲みがなくなったとも取れるし微妙なところです。
いずれにしてもデジタルくささはさらに減ったように思われます。

純正電源も案外優秀なのかもしれませんが、クロックの性質上、常に電源を入れっぱなしになりますし、周辺やアナログ系統への影響も考えるとリニア電源のほうが安心感があるかなと思っています。
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152月
HIFIMANやSENNHEISERのイヤーパッド交換が概ね良好だったので、SHUREのAONIC 50も交換することにしました。

むしろAONIC 50がいちばんボロボロでして、何度接着しなおしてもどんどん剥がれてくるし、人工皮革なので表面はポロポロですし、さらにはヘッドバンドまで接着が剥がれる始末。
これはちょっと劣化というより不良という気すらして、しばらく放置していました。
当初は純正パッドが販売されてなかったのもありますし、ヘッドバンドはそもそも交換できない構造ですし。

放置しているうちに互換品も出回りだしましたし、Alternative A2DP Driver導入でWindows 11でLDACが使えるようになったこともあって、復活させる価値が出てきたというのも大きいです。
問題はヘッドバンドですが、そこはカバーを取り付けることに。

カバーは若干短めではありましたが、それでも以前のみすぼらしいというよりゴミレベルの見た目からはずいぶん改善されて立派に復活しました。
むしろ早く交換すれば良かったと思うくらいで、先述のAlternative A2DP DriverのおかげもあってWindowsでの利用頻度が一気に増え、むしろaptXのMOMENTUMをあまり使わなくなったくらいです。
AONIC 50はGEN 2が出ていますけど、このパッド問題は解決しているのかなぁ。
ノイズキャンセルなどの向上もたしかに大切ですけど、経年時の装着感に大きく関わるパッド部分ももうちょっと耐久性のあるものにしてほしいなと思います。
まぁこのあたりはAONIC 50のみならず、他のヘッドホン全般にも言えることかなとは感じる次第です。
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112月
CSEのEMIノイズチェッカー「MODEL 93-94」というのを見つけたので入手してみました。

EMIというとgreenwaveなど電源コンセントにつないで電源ノイズを測るものが多いですけど、こちらは空中(?)のEMIノイズを計測するタイプのもののようです。
1990年代の発売らしくほとんど情報がなかったですし、電源が入らない状態だったようですがおそらくその頃なら中に006Pでも入ってるんだろうと推測しての購入でしたが、バッチリその通りでした。

スピーカーがあってノイズ量を音の大きさで示す感じはAMラジオでもできそうな気もしますけど、先端のプラスチック部分を近づけた時だけ反応が大きくなるので、「この機材からノイズが出てる」というだけでなく「この部分からノイズが出てる」というところまで調べられるのがメリットでしょうか。
捉える周波数帯などは全くもって不明ですけどね。
ちなみに本体を縦に持った状態で右横のスイッチが電源ボタンで押してる間だけというタイプではなく、プッシュすることでオン・オフになる電源スイッチになっています。

早速適当にいろんな機材に近づけてノイズを測ってみると、うちの機材の中ではBROTHERのプリンタ(左側前方)がノイズ多めでした。
それ以外だとやっぱりUSB-ACアダプタがガーガーで、やっぱりなぁという感じがします。
パソコン系機材はさほどでもなく、Wi-Fiルータでもそんなに音がしないですし、Mac Studioもそう反応しませんが、これは単純にこのノイズチェッカーがそこまでの高周波に対応していないだけかもしれません。
思ったより少ないほうだと、DELAのNASは比較的少なく、ディスプレイ部分が多少反応する程度でした。
Mark Levinson No.360LやGUSTARD U16もディスプレイ部分が多めなのは、ディスプレイ自体がノイズを出しているというよりそこだけケースによるシールドが手薄になるからかもしれません。
あとはAUNE XC1のACアダプタがやっぱり多いですね。
だからといって電源を入れないとか外してしまうのは難しいところがありますけど、電源ノイズとは違って距離を離せばノイズの影響はかなり抑えられるはずですので、デジタル機器とレコード周りは距離を離すとか、ACアダプタやNAS、パソコン類はやっぱりオーディオとは物理的に距離を置くといった対処のための判断材料くらいにはなってくれそうです。
今から入手するのは大変困難だと思いますので、気になる方は電池式のAMラジオで擬似的に試してみると良いかなと思います。(こっちも放送自体は終わってしまいそうですけど。)
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