• 103月

    アイ・オー・データ機器のオーディオ向けNAS「Soundgenic」シリーズの2TB HDDモデル「HDL-RA2HF」を導入してみました。

    ネットワークオーディオサーバーという位置付けで同社の高級機「fidata」とほぼ同等の機能を有してるということで話題の人気機種で、納期がずいぶんかかるお店も多いようですが幸いあっさりと入手できました。
    先日、BUFFALOのRAID NASを導入したばかりですが、写真の保存領域にしてきたUSBの外付けHDDが音質面、騒音面、そして容量不足が顕著になってきたので、ここをRAIDに入れるようにして外付けはバックアップ的な位置付けにしようかなと。
    そうなると音楽用は別途用意したくなり、どうせなら…ということでSoundgenicを選んでみたわけです。

    サイズはほぼUSBの外付けHDDくらいで、ヘアライン仕上げやファンレス仕様はなかなか良い感じです。
    オーディオ機器と一緒にラックに入れるか、と言われるとそれはちょっと違うのかな?という印象もありますけどね。
    電源もオーディオ系ではなく、ネットワーク系のほうに配線しましたし。
    なお、LANケーブルはACOUSTIC REVIVEのR-AL1を使用していますが、付属のものもわりと品位に気を使ったものが付いていました。

    通常のNASとしてはオーディオ用途にかなり絞られている代わりに、予めオーディオ用途にカスタマイズしたTwonky Server 8が搭載され、ほぼネットワークにつなぐだけで使えます。
    またUSB-DACをつないでトランスポート化したり、光学ドライブをつないでのリッピング、ハイレゾ配信サイトから自動ダウンロードなどにも対応しています。

    USB-DACは後日試してみたいと思っていますが、リッピングに関してはBUFFALOの古い光学ドライブをつないでも残念ながら反応してくれませんでした。
    USB端子は2つ用意されているので、DACとドライブを別個に接続できて便利なのですが、双方とも背面にあるのでそこの使い勝手はイマイチかな。
    常時リッピングするなら繋いだままでも良いのかもしれませんが、それこそ音質に拘るとなれば要らないものは外しておきたいですし…。
    片方を前面に付けてくれれば便利でしょうけど、それはそれでデザイン的にイマイチだから仕方ないところかもしれませんね。

    電源はACアダプタで、定格が12V2Aのものが付属しています。
    本体には12V550mAという表記があるので、その容量があればリニア電源などに換装することも可能なのでしょう。
    ただ、DCプラグがやや特殊な形状(EIAJ#4?)のようですので、確実なのはRed Barrel Cableを調達する方法でしょうか。
    これが内径2.1mm外径5.5mmからの変換ということなので、この辺りでも大丈夫そうな気はしますが、そこは自己責任で。

    手持ちのリニア電源はfidelixのは9Vですし、安定化電源は電圧調整可能なモデルだけに変動した際が不安ですから、そのまま付属のACアダプタで使っています。
    当初はHDDモデルということもあって動作音を気にしてRAIDと同じくクローゼットの中に設置しましたが、動作音はかなり静かですから、パソコンデスク下部に移動しました。
    ここならUSB-DACともつなぎやすいですし、この位置でもリスニングポジションでは動作音はほぼ聞こえません。

    今回は純粋にNASとしてのファーストインプレッションといったところですが、まずLINN Kazooが問題なく動作してくれただけでも導入した効果がありました。
    BUFFALOのほうは独自のDLNAサーバ(おそらくDiXiM Media Server)なので、Kazooがアルバムを取得するところで延々と待ち状態になってしまいます。
    音は正直、NASによる違い自体はそれほど大きくないですが、やはり安定感のある落ち着いた音にはなりました。
    RAIDのほうは高域にキツさがあり、初期のCDプレーヤーのようなデジタル臭さが抜けきれなかった面があります。
    ただ、色々と対処すれば埋められる程度の差で、ネットワークハブやLANケーブルのほうが変化は大きいように今のところは感じています。
    ファンの音も距離を離してあげれば済む問題ですし。

    ただ前述のようにそもそも再生アプリが対応しなかったりする部分はQNAPなどの自分で弄れる部分が多いNASとは違い、対処できない部分ですし、かと言ってそうしたモデルは設定がやはりかなり大変ですので、それらをスマートにクリアできるというだけでもSoundgenicの存在は大きいかと。
    純粋なNASとして見てもCPU性能が優秀なのか、アクセススピードがかなり速く、Read/WriteともにBUFFALOの倍以上は軽く出ています。

    ソフトウェアとしてはQNAPみたいには弄れませんが、電源やセッティングなど、どちらかと言うとオーディオ的な手法で追い込んでいけるところもオーディオマニア受けは良さそうです。
    fidataやDELAではちょっと敷居が高すぎた方も、まずはここからネットワークオーディオに入ってみるというのは良い選択肢だと思います。
    逆に自分でなんとかできる!とかUSBで使う予定はない!という人であれば、古いQNAPや普通のNASをしっかり追い込んでも同等レベルには持っていけそうではありますね。
    あとは納期がずいぶんかかるようですので、安定して供給されるようになるのを望みたいところです。
    そうこうしているうちに、BUFFALOから対抗馬が出てくるかもしれませんけどね。

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    Filed under: Audio
    2018/03/10 12:00 pm | Soundgenic HDL-RA2HF 導入編 はコメントを受け付けていません

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