• 2111月

    AccuphaseのD/Aコンバーター「DC-81」をゲットしてみました。

    なにせ1986年発売のアキュフェーズとしても初のDAC(というよりもセパレートCDプレーヤーの一部)として登場したものだけに、誰がどう考えても今さら感はあります。
    その後のDC-81Lからは48kHzなどにも対応していますが、こちらは潔く16bit/44.1kHzのみ、当時としてもシンプルな2倍オーバーサンプリングです。

    反面、リビングでも愛用しているDP-70Vを最後に途絶えてしまったディスクリート構成のDACの初号機でもあるわけで、DP-77の良さも十分感じてはいるものの、ラダー抵抗型も捨てがたい魅力を感じていたのは事実です。
    その代わり、さすがのアキュフェーズでもサポートが一部終了している機種ですので、ちょっと覚悟は必要なのですけどね。

    とりあえず配置場所を確保して、DP-77から当時の設計思想にならい、Accuphaseの光ファイバーケーブルで接続して鳴らしてみます。
    すると、もう一発で判るほど、とてつもないパワフルな低域がえげつないほど炸裂してきます。
    DP-77の直接出力と比較のためにスピーカーから鳴らして録音してみても、録音された音以前に床の揺れ具合が全く違うんですよね。
    それだけのエネルギーの違いは当然音にも満ち溢れていて、迫り来るものが違うなぁと感じます。
    感覚的にはC-280Lを導入した時と似たような気分でして、そう考えるとこちらも1987年のフラグシップモデルですから、なるほど納得がいくというものです。

    音色はとにかく実直そのもので、飾り気は全くありません。
    快活でまっすぐなサウンドは余計な装飾など必要なし!とばかりに感情に訴えてきます。
    正直、今まで何を聴いてたの?って感じすらあるほどで、手持ちのCDを全部聴き直したくなっているところです。

    ディスクリート構成が…とかフラグシップモデルだから…という理由もさることながら、やはり当時の情熱がいちばん大きな要因かなと私自身は感じています。
    当時の資料によりますと、開発には3年を要したらしいですが、いくらアキュフェーズといえど、今はそんなことはできないのではないでしょうか。
    作り方のアプローチもDACの基本に忠実なのはもちろんとして、その上での対策はチューナー的なアプローチの延長線上にあるようにも感じました。
    常々、Modulationというのは方式はどんなものであろうとも音に多大な影響を及ぼし、またその回路自体も同じ筐体に共存することの難しさを抱えているように思っていますが、そこに長年のチューナー開発の技術が活かされているように思います。
    もちろん今の製品にもそれらは引き継がれているはずなのですが、やはり今はデジタル機器、DSP、コンピュータ的発想に流されてきつつあるのかなと。

    またセパレートによるメリットも単に筐体が別だというだけではなく、どうやら電源部に起因する部分が大きいように思います。
    アナログとデジタル部を分けてあるのは当然として、おそらく動作電圧も高いと思われます。
    最近のDACチップはスペック上は恐ろしいほど高性能ではあるのですが、概して電圧が低いものが多くなっています。
    それ自体は別に悪くないはずなのですけれど、周辺のアナログ回路もそれに合わせるように「このくらいで良いか」となっているのかも。
    そうした部分の積み重ねが、やはり音に違いとして表れているように感じました。

    最近のDACの驚くほどの静寂性、緻密さと比べるとおそらく古臭いものなのかもしれませんが、私にとっては余計な曖昧さを付加することがない実直でストレートなサウンドが魅力的です。
    スペック上と聴感ではだいぶ印象が異なり、不思議なことにセパレーションが良く、これまで埋もれていた音までしっかり聴き取れるような気がするから不思議なものです。

    もちろんSACDではDP-77に活躍してもらいますし、ネットワークオーディオではAKURATE DSに頑張ってもらうでしょう。
    ただCDという主要な音源についてはDC-81を導入したことで聴く楽しさが広がったような気がします。
    おそらくオーディオ機器は故障でもなければもうそんなに足すこともない(?)と思いますが、私に似合うコンポーネントをまたひとつ手に入れられた喜びを感じているところです。

    Filed under: Audio
    2018/11/21 8:00 pm | No Comments

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