YAMAHA MC-1S

YAMAHAのMCカートリッジ「MC-1S」を入手しました。

同じ時期に出た一体型の「MC-1X」も持っているのですが、気に入ってるからこそ予備も欲しくなるというわけで。
単に一体型の一部を切り出したようなものかと思いきや、アルミダイキャストを用いた筐体も微妙な全面の角度など全く別物で当時はこういうところにもコストを掛けられたのですね。

もちろんプリントコイルなどの発電系などは同じですが、アライメントを細かく追い込める点では一体型にはない良さがあります。
もちろんMC-1Xの一体型もアルミダイキャストで全体を構築してあるのでまた違う魅力はありますけどね。

ひとまず付いてきたままのVictorのヘッドシェルで聴いてみましたが、すでにその時点でも素晴らしいサウンドです。
セパレーションの良さはMC-1Xと変わらず他を凌駕していますが、低域がよりしっかりした印象を受けます。
リード線等を交換しなくてもそのままで十分立派な感じです。

やっぱりアライメントが大雑把な私の性格でも多少は調整しているのでそれも効いているのでしょう。
また針先を覗いた感じだと状態もこちらの個体のほうがちょっとだけ良いのかなと思われます。
逆に一体型も細かいことは考えなくて済む良さはあるんですけどね。
また左右にパンするような音源で中間点での移動がまさに手に取るように見えて(聴こえて)驚かされます。
ここもプリントコイルと加工精度の高さから来る位相や出力の安定度なのでしょう。

唯一欠点とすれば針カバーが取り付けネジ部分まで覆ってしまうような形なので、いちばん危ないヘッドシェル交換時にカバーを付けたままにできないところかな。
そんな機会はそうそうないですし、他のカートリッジでも結局は外さないと作業しづらかったりするので、無理やり難癖をつけている程度のことですけどね。

まだ紹介できていないシェルとリード線に交換して以降はもうずっとカートリッジ交換することなく愛用しています。
ヤマハのカートリッジだけでも以下のようなラインナップになってしまってるので、どこかで多少は整理しないといけないのかもしれません。

YAMAHA MC-1X
YAMAHA MC-1S
YAMAHA MC-4
YAMAHA MC-5
YAMAHA MC-7
YAMAHA MC-11

ちなみにお気に入り度を挙げてみると一位は当然、MC-1Sで、次点が意外にもMC-11、次がMC-1Xかな。
クロス発電系はカンチレバー変えたり空芯にしたりしていますが、針形状はさほど違わないのでオーソドックスなMC-11が鳴らしやすいというのがあるのかもしれません。
Victor MC-1も含めて、プリントコイルを現代に復活させてくれると良いのですけど…。
基板作るのが大変ならMEMSでも類似のことはできそうな気はしますが、大手じゃないと難しいのでしょうね。

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