• 066月

    Panasonicのネットワークハブ「PN28160K」と「PN28160」の設定を思い立ってやってみることにしました。

    業務用のハブにありがちなコンソールを使わないと設定ができないもので、まずはコンソール用ケーブルの調達からです。
    RJ45-シリアルというのが本来のものですが、USB変換まで一体化したものがいくつか出ているので、とりあえずお安いFTDIのものにしました。

    これがやや失敗でFTDIのMac用ドライバは更新がだいぶ前に止まっていて、10.14までは正式に、10.15がベータのまま止まっている状況です。
    ベータ版のを一応入れてみたところインストール自体は上手くいきますが、システム情報上はデバイスとして認識されているものの、名称が不明です。
    結果的には「/dev/cu.usbserial-40」として見つかりました。

    これであとはscreenコマンドで入れるようになりました。
    IPアドレスを設定すればtelnet経由でも入れますし、SSHやWeb設定画面を動かすことも可能です。
    あまり処理を重くしても良くないでしょうし、セキュリティ面からも無駄にオンにしないほうが良いですけどね。

    次はファームウェア更新をしたいところですが、普通のようにWebから持ってきてくれるということはなく、TFTPサーバ経由で更新する形です。
    Mac側に以下のコマンドでTFTPサーバを起動し、所定のフォルダ(/private/tftpboot)にアップデート用のファームウェアのファイルを置く形で更新できました。

    sudo launchctl load -w /System/Library/LaunchDaemons/tftp.plist

    ちなみにファームウェア更新すると工場出荷状態に戻るので、またIPアドレス設定等からやり直しです。
    あとはNTPサーバをIPアドレスで指定(210.173.160.27)したくらいです。

    PN28160Kのほうは場合によってはブートコードも更新が必要らしいですが、手持ちのはすでに1.00.22と最新になっていたので、ファームウェアを2.0.0.01から3.0.0.03にしました。
    両機はメニュー構成が若干違ったりメモリ容量に差がありますけど、基本的にはほぼ同じようなものです。

    あとは自由にいろいろ設定変更可能ですが、主にやりたいのはポートの設定でしょうか。
    ポートの無効化、フローコントロール、場合によっては速度制限くらいです。

    ひとまずオーディオ用にしているPN28160のほうのポートを一部無効化して音を聴いてみました。
    やや硬めの音になって、Roonに近くなった印象です。
    音像がシャープになって濁りは減っているように思われます。
    最初はどうかな?と思いましたが、じっくり聴いてみると透明感が上がっているようで良い方向への変化みたいです。

    ちなみにこまめに2台を変更するにはケーブルよりtelnetのほうが便利なので、そっちで試行錯誤してみてます。
    Macにはtelnetが標準では入ってないので、Homebrewでtelnetをインストールしました。

    話を戻して、次はフローコントロールを見直します。
    まずはハブの接続状況の把握が先です。

    PC用のほうだと1番がルータ、5番がMac mini、7番がMac Pro、15番がBUFFALOのNAS、そして16番がSFPなので、そこらをオンに設定しました。
    スピードテストでは特に変化はないですが、NASからのファイル一覧表示はなんとなくスムーズになった気がしますし、Mac Proの画面共有の接続時間も短くなったようです。

    オーディオ系では1番のDENAとSFP(15)だけフローコントロールを有効にしました。
    ポート無効化もオーディオ用は1番と9番(Soundgenic)、15番以外はすべて無効にしてみてます。
    こちらもフローコントロールでiPhoneアプリからのアルバムアートの取得が滑らかになったような気がします。
    音に関してもより自然になったような感じもありますが、やや音場は狭くなった印象もあります。
    設定項目が多いのでどれがどう効いたのかを把握するのはなかなか難しいですね。
    ただ音飛びとか操作の安定性も大切なので、フローコントロールはとりあえずオンにしておく予定です。

    ポートに関してもハブのソフトウェアとしてはオフにしましたけど、物理的な対策はやはり有効なのではないかなという気がしています。
    LANアイソレーターもこれまでどおりDELAやSoundgenicの本体側に装着していますし、LANターミネーターも機材周辺のポートに挿してあります。
    ネットワーク周りは要素が多くて判断が大変ですが、ひとまず自由に設定できるようになったので、のんびり追い込んでいければと思っています。

    Filed under: Mac
    2023/06/06 1:30 pm | No Comments
  • 026月

    Twitterで腕時計の日差が話題になっていたので、久しぶりにちょっと腕時計を弄ってみました。
    以前使っていた歩度調整用アプリのWindowsの「びぶ朗」やiPhoneの「Hairspring」はもう配布されてなかったので、Androidアプリの「Watch Accuracy Meter」を入れてみました。

    Pixel 4aの本体マイクにリューズを当てて水平状態でまず測ってみたのが上の結果です。
    ちゃんとビート数は自動検出されて日差や片振りまで測れています。
    日差はかなり良い状態が保持できてますが、片振りは少し多め(0.0〜0.2くらいが基準)ですね。

    測定結果は残すこともできて、「Save Trace」もオンにすれば計測時のトレース画像部分も記録されます。

    どうせなら歩度調整もしちゃおうかと思ったのですが、あいにく昔使っていたオープナーがなくて蓋が開けられず、ORISとDugenaはそのままです。
    その辺に転がってたSEIKO5はスクリュー式の蓋ですから開けられて、こっちで試すことにしました。

    歩度調整は緩急針を微妙に動かすもので、慣れれば一応できますけれど、大切な腕時計を壊してしまう可能性が非常に高いのでお勧めできるものではありません。
    そもそも遅れが生じるのは部品の摩耗やごく微小な油切れなどで、適切な間隔でのオーバーホールが本来やるべきことだという点は十分ご承知おきください。

    SEIKO5はもう見られたほどじゃないくらいの酷いズレ具合です。
    ちなみに日差がマイナス(遅れる)に大きく振れている状態はまさにオーバーホールが必要な状態と言われています。
    片振りも4.2msというのはかなり大きいですね。
    まずは緩急針を弄って歩度調整だけをやってみた結果がこんな感じです。

    久しぶりでなかなか微調整に慣れませんでしたが、一応許容誤差くらいにはなりました。
    ただ片振りは当然ながら改善していません。
    消磁もしましたが、そちらは多少の改善が見られる程度で、やはり磁化よりもメカの整備のほうが重要ということでしょう。
    まぁひどく磁化すると時計が止まってしまったり、リザーブ時間が短くなるといった症状が出ることもありますけどね。

    話が逸れましたが、こうなったらヒゲ持ちも弄って片振りも改善させてみましょう。

    ヒゲ持ちを弄ったら当然緩急針も再調整が必要ですので、なかなか簡単ではありません。
    そもそものムーブメントの状態が改善するわけではないですから、微妙にブレが出ていますが、片振りが0.5くらいにはなってくれました。

    アプリ側には履歴も残りますし、計測時の姿勢も記録できるので日々のチェックに使うのも良いでしょう。
    ただスマホもスピーカーやワイヤレス充電などでかなり強力な磁力を帯びていますので、磁化には要注意ではあります。
    そもそも今でも機械式腕時計を使っている方は高級モデルをお使いの方が多いでしょうし、メーカーや購入店でチェックしてもらったほうが安心とは思いますけどね。

    Filed under: Watch
    2023/06/02 2:30 pm | No Comments
  • 295月

    Unique Melodyのイヤホン「Maverick」を念願かなって入手しました。

    このイヤホンを代理店さんからお借りしたのはかれこれ8年ほど前のことになります。
    当時は据え置きオーディオもDALI Royal Menuet IIやLINNを使っていた頃でしたが、それでも他の手持ちのイヤホンはおろかスピーカーでも「格差」を感じるほどの鳴りっぷりに驚いたものです。
    そこまで気に入ったのなら早く入手すれば良かったのでしょうけど、後継モデルも続々出ていましたし、だんだんと外で聴く機会が減ったりしてタイミングを逃していました。

    今さらですがBAユニット4つにドライナミック1つで5ドライバーという「多ドラ」の括りに入ると思われるIEMですが、つながりの良さの素晴らしい仕上がりです。
    今回改めて聴いてみてもその感覚は全く色褪せることなく、穏やかでありつつもワイドレンジで空間的な広がりもある素晴らしいものです。

    ただそれなりに上流は良いほど伸びしろも大きいわけで、純正ケーブルだとHugoじゃないとパワー不足感が強いです。
    DAP単体ではPLENUE Sのヘッドホンモードでも結構厳しい感じですが、もちろん鳴らないというほどではないです。
    そこでケーブルをAcoustune ARC21に交換してみるとだいぶ音に太さが出て、こちらのほうがDAPでの鳴りは良さそうです。

    ちなみにAstell&Kernの2.5mmケーブルも付属していましたが、こちらの素性は正直良く分かりません。
    おそらく何かのイヤホンに付属していたものだろうと思うのですけど、それでL字プラグのが見当たらないのですよねぇ。
    2.5mm自体がAK300等くらいですし、3.5mmのほうが扱いやすいのでひとまず保留です。

    イヤーピースは標準ではフォームタイプが付いていますが、とりあえずSpinFitにしました。
    ステムがだいぶ太めでfinelのイヤーピースはなかなか入らなそうだったので、ひとまず仮のつもりでしたが相性はかなり良いです。
    SpinFitだと大きめのボディで多少耳へのフィットがズレてもブレず、広がりが適度に出て空間再現が良くなります。

    アンプ側はDAPだけでなく、HugoやHiFi-M8、HP-A8など色々試しています。
    ある程度の駆動力さえあれば、低域がスゴいとかそういうアピールするようなところはなく、ごく自然に音楽を楽しませてくれます。
    長く聴いていても全く飽きず、新しい発見がたくさんあるのがこの機種の最大の魅力かなと思っています。
    これまで聴き取れなかったような音がどんどん引き出されてきますし、開放型のような感覚すら受ける広がりがあるサウンドです。

    詳細はまさに過去レビューどおりなのでそちらを見ていただくとして、今回も他のイヤホンやROKSANのスピーカーでは「アレ、こんなに低音出てなかったっけ?」という落差を感じつつ、今もMaverickで音楽を楽しみながらこれを書いている次第です。

    Filed under: Audio
    2023/05/29 12:00 pm | No Comments
  • 285月

    Accuphaseのプリアンプ「C-2300」が6月発売予定だそうで。

    これまでの後継機ではなく新たなクラスを新設したような形で、お値段は税込およそ80万円。
    今回の発売をうけてか、C-2150とC-2450は旧モデルとなっていますので、これらを統合したようなところもあるのでしょう。
    これでプリアンプはC-2300、C-2900、C-3900というラインナップとなって、かなり高級志向が進んだ印象です。
    パワーアンプもすでにAB級3モデル、A級2モデルとなっています。

    それより下はプリメインアンプで、という意図もあるのでしょう。
    プリメインはA級2機種も含めて6モデルもありますが、こっちも将来的にはE-280かE-380は統合されそうな予感がします。
    CDプレーヤーもCD-450はラインナップから外すのではと予想しますがどうかな?

    さて肝心のC-2300のほうはBalanced AAVAを搭載し、4バンド・トーン・コントロールを装備したのが特徴です。
    昔はシンプルなプリアンプとコントロールアンプを別路線で用意していたこともありますが、今回のC-2300がどちらかといえばそちらの路線ということでしょう。
    パラレル・プッシュプル出力段搭載ディスクリート構成のヘッドホンアンプを搭載していたりするのもその流れかと。

    フォノ等は変わらずのスロットタイプのボード対応で、AD-60とデジタル入力のDAC-60が用意されています。
    内部回路は左右独立となっていますがボードへの電源供給はどうなってるんでしょうね?
    ボード2枚挿せますからそれで左右独立使いなんてこともできたら良いですが、アキュフェーズはそんな奇抜なことは嫌いそうです。

    内部はその体積のほとんどの部分をAAVAが占めていて、まさにボリューム命という感じです。
    AAVAの特許は2008年くらいに成立しているようなので、特許切れも20年だからあと5年くらい?と、意外ともうすぐなんですね。
    おそらく今はその先を見据えた動きを準備しているんだろうなとは思います。

    Filed under: Audio
    2023/05/28 1:00 pm | No Comments
  • 265月

    今さらながらAppleのBluetoothイヤホン「AirPods Pro」を入手しました。

    テレビ会議の頻度も増えてきたり、仕事絡みで複数のiPhoneやMac間で音声のテストをすることが多くなったからというのが主な導入理由です。
    ちょっとくらいならiPhone等の内蔵スピーカーでも良いのですが、近所で複数台操作してるとハウリング起こすことも多いんですよね。

    そんなヘッドセット的ニーズでの入手ですが、とりあえず音楽も聴いてみると思ったより音は良いです。
    若干ボリュームが取りづらい傾向はありますけど、低域も意外と出ていて素直です。
    イヤーピースはまずは純正、それにSednaEarfit XELASTECも入手してみましたが、どちらかというと純正のほうが良いかも。
    落ちにくいという意味と先の傘の部分だけ交換できるという点ではSednaEarfitも便利ですけどね。

    なによりApple製品での使い勝手が良さがやはり重宝します。
    面倒なペアリングもしないで良いですし、Macに近づけばそちらに接続確認メッセージが出ます。
    WindowsやAndroidでは普通にペアリングが必要ですし、そもそもコーデックがAACだけなのでApple製品限定で使うのが良いでしょうけど。

    ケースもコンパクトでLightningで充電できるのは今のところは便利です。
    将来的にiPhoneがUSB-Cになったらワイヤレス充電にしても良いですし。
    またケースのバッテリー残量もMacやiPhoneでは確認できるのも助かります。

    特に期待してなかったのに意外と面白いのが空間オーディオで、ガジェット的な楽しさを提供してくれます。
    耳の形を認識させると本当にiPhoneから音が出ているように感じられるほどで、間違えて接続できてなくてiPhone本体スピーカーから出てるんじゃないかと思うほどです。
    実用性からするとそこそこ大きめのディスプレイで映画やドラマを観る時に便利だったり、空気録音で部屋の雰囲気をなんとなく味わうくらいですけど。

    ちなみにiPhoneではアプリごとに空間オーディオの設定ができますが、コントロールパネルからボリューム部分を長押しして切り替えるのがちょっと面倒なので、将来的にはもうちょっと良いUIを提供してほしいところです。
    また、iPhoneだと音声再生中じゃないと切り替えできないので、アプリからコントロールパネルに行った時点で再生が止まるアプリ(Twitterとか)だと変更できずに困ることがあります。

    他にもオージオグラムを取ればそれで補正することも可能(アクセシビリティからなのでやや面倒ですが)だったりしますが、難聴や高域が聞こえづらいのを無理に補うとかえって症状を悪化させるような気もするので実際には使っていません。
    左右差がある時などには良いかもしれませんね。

    音質だけでいえばもっと良いイヤホンはありますが、Apple製品との親和性はさすがに便利です。
    これでロスレスコーデックに対応してくれたら文句なしなんですけどね。

    Filed under: Smartphone
    2023/05/26 3:00 pm | No Comments
  • 245月

    最近Macを使ったあとで右親指の関節部分が痛くなることがあって、原因はなんだろう?と考えたところ、どうもMagic Mouseが原因では?と思い立ち買い替えてみることにしました。

    メインで使っていたのは黒のタイプで、クリックがやや不調だったことから一度開腹したものです。
    その影響なのか、上部のボタン兼ホイール操作部分と下のアルミ製ボディが横でツラツラになっていない(ちょっとだけアルミが飛び出している)感じになっています。
    マウス自体は親指の先でつまむような感じで持っているので関係なさそうなのですけど、ドラッグ動作時に力を入れる癖でもあるのでしょう。

    また2021年モデルからはクリック音が少し静かになったというのも見かけたので、そろそろ買い替えておいても良いかなと。
    いちばん大きな違いは付属ケーブルがUSB-Cになって、布被膜になったことでしょうけど。

    痛さはどうかといいますと、正直さほど変わらないような…。
    Mac ProとMac miniでそれぞれ別のMagic Mouseを使っていますし、そもそもの形状が変わったわけではないので指に負荷はかかりやすいのでしょう。
    それでも次の日にまで残る(必然的にだんだんひどくなる)というのは減ってきたようですし、買い替え時ではあったかな。

    複数のMacを1つのマウス(やキーボード)で操作できたり、もっと軽量化してくれたらありがたいのですけど今のところは難しいかな。
    まぁ大抵は画面共有を使うので片側のマウスで良いですし、Logicoolのマウスも持っているんですけどね。
    ちなみにLogicoolにしない理由はちょっと動かしただけでスリープが解除されてしまう頻度が純正より圧倒的に高いためです。
    せっかく買い替えたことですし、当面これで頑張っていきつつ、古いもう一方には横にビニールテープ貼って手の負担を減らして試そうと思っています。

    Filed under: Mac
    2023/05/24 2:00 pm | No Comments