• 3112月

    みんぽすさんにお借りしているFUJIFILMのレンズ交換式カメラ「X-M1」ですが、RICOH GX200といっしょに持ち歩いてみたので、軽く比較撮影してみました。

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    [ FUJIFILM X-M1 ]
    X-M1 作例

    [ RICOH GX200 ]
    GX200 作例

    アスペクト比を3:2に揃えておけば良かったのですが、GX200のほうは普通に4:3で撮ってしまいました。
    どちらもRAWで撮影しLightroomで現像しましたが、立体感がしっかり出ているのはX-M1ですね。
    枝の描写などを仔細に見てみると確かに違いが明確ですけど、思ったよりはGX200が健闘しているかも。
    GX200には手ぶれ補正があるのでラフに撮影するケースだと、X-M1のX-Trans CMOSの持つ解像感が本来の性能を発揮しきれていないところもあるのかもしれません。
    (それぞれの写真をクリックすると等倍画像が開きますが、かなりサイズが大きいのでご注意を。)

    [ FUJIFILM X-M1 ]
    X-M1 作例

    [ RICOH GX200 ]
    GX200 作例

    逆に、少し暗い室内での近接撮影のほうはむしろ予想に反してGX200との差が大きく出た印象です。
    XF27mm F2.8はそれほど極端なハイスピードレンズではないですけど、それでもGX200の極小素子サイズとは被写界深度が全く違いますし、あえて最短撮影距離を欲張らないだけで近接でも非常に良好な性能はさすがです。

    それぞれで画素数が異なりますけど、等倍で切り出して並べた画像を上に貼ってみます(本来の等倍画像はフォト蔵で御覧ください)が、被写界深度は当然としてもノイズや発色の違いが顕著です。
    ノイズは素子の大きさや世代の違いがありますから仕方ないにしても、発色や立体感に関してはやはりX-Trans CMOSの良さがしっかり出た結果ではないかと感じます。

    手軽さという点ではGX200のメリットも捨てがたいですが、カメラ本体のサイズもそれほど大きく違わないですし、なにより本格的な撮影からスナップまで幅広く一台で対応できる潜在力は私のようにたくさんのカメラを使う人よりもむしろ、シンプルに撮影に専念したい写真好きの方にオススメできる大きなポイントだと思います。

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    Filed under: Mono Fellows
    2013/12/31 7:00 pm | FUJIFILM X-M1 レビュー 比較編 はコメントを受け付けていません
  • 1512月

    みんぽすさんからお借りしているFUJIFILMのレンズ交換式カメラ「X-M1」と専用レンズ「XF27mmF2.8」ですが、撮影枚数もかなり溜まってきましたし作例を中心にご紹介しようかと。

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    しばらくはプログラムオートで気楽に撮っていましたが、上の写真は少し慣れてきてまずはXF27mmの開放F2.8の描写を確認です。
    先日も書いたようにX-M1の近接撮影では中抜けしてしまうことも結構ありますが、しっかり合焦サインが出ればピントもしっかりしていて安心です。
    背景のボケはややうるさくなってしまうケースもありますが、いわゆるパンケーキレンズとしては上々なボケ味だと思いますし、なにより開放でもしっかりシャープな描写をしてくれるのはさすがに最新レンズという印象です。

    もう一つ、撮っていて感じたのは発色の良さです。
    富士フイルムはフィルム時代から記憶色の再現を非常に重視していて、その積み上げがX-M1でもしっかり活きているなと。
    それでいて色飛びしづらく、ラチチュードも広いという辺りもハニカムやEXR、そしてX-M1に搭載のX-Trans CMOSまで継承された強さだと思います。

    またそのラチチュードとトーンのリニアリティーの高さで、RAW現像をする際のパラメータ調整をついつい幅広く色々冒険したくなってしまいます。
    JPEGや本体搭載のアドバンストフィルターはもちろんのこと、RAW現像からハイキーやローキー、HDR調、それにモノクロなど、ちょっとこだわった作品作りにも使えるクォリティーは小さくてもやっぱりレンズ交換式の面目躍如といったところでしょう。

    そして私がいちばん気に入ってるポイントはやっぱりX-Trans CMOSとローパスレスの等倍表示にも耐えるシャープネスでしょう。
    最近はベイヤー配列のカメラでもローパスレスのものが結構増えていますけど、ちょうどPCM音声のナイキスト周波数を無視したような「理論外れ」ではないところがX-Transの魅力です。

    それだけに撮影する側の手ぶれもしっかり表出させてしまうという怖さもありますけどね。
    X-M1にもXF27mm F2.8にも手ぶれ補正は搭載されていないので注意は必要ですが、コンパクトなボディとレンズのわりには意外とブレないな、というのが撮ってみた上での感想です。
    ISO AUTOでは上限ISO感度や低速シャッター限界もカスタマイズできるので、自分のブレ限界に調整できる点も良いのかと思います。

    正直、欠点らしい欠点が見当たらない優等生なカメラとレンズですが、あえて挙げるとすれば先日から書いているAFの中抜けとRAW現像に時間がかかるところでしょうか。
    後者はX-Transが複雑な色配列ということもあり、CPU負荷が高いことが原因かと。
    私はLightroomで現像していますが、Lightroom 4.4以降は富士フイルムがAdobeに技術協力していることもあって現像品質自体は非常に良好ですが、プレビュー(特に等倍表示)の高速化がされると良いかと感じます。

    また、これにも関連するんですが、画像を縮小してしまうと本来持っている魅力が削がれてしまうところは仕方ないところでしょう。
    これは縮小で粗の目立たなくなるベイヤーとは全く逆で、それだけ高いポテンシャルを持っていることの証でもありますね。
    とにかく期待通りの画を残してくれるカメラで気に入っていますが、次回以降はWi-Fi連携や手持ちのカメラ群との比較などができたらと思っています。

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    Filed under: Mono Fellows
    2013/12/15 7:00 pm | FUJIFILM X-M1 レビュー 実写編 はコメントを受け付けていません
  • 1212月

    みんぽすさんからFUJIFILMのレンズ交換式カメラ「X-M1」と専用レンズ「XF27mmF2.8」をお借りしました。

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    次のメイン機は非ベイヤー配列のカメラにしようと決めているんですが、このモデルはX-Trans CMOSセンサーを搭載し、まさにそれに該当する機種です。
    ベイヤーだからダメというわけではないのですけど、ベイヤー配列に必須のローパスフィルターは基本的に光学的なもので、必要以上に解像度を落としてしまう部分があるんですよね。
    これにいち早く注目したのがシグマの三層構造のFOVEONなんですが、富士フイルムは全く違うアプローチで解決してきました。
    ローパスフィルターが必要な理由の一つがモアレなんですけど、周期性の低い色配置でモアレを起きづらくした、というわけです。

    もう一つ、次のメイン機としての命題として重要なポイントが軽量さでして、その点でもX-M1は立派過ぎるほどの合格点です。
    バッテリーやメモリカードを入れても330gですし、さらに今回お借りしたXF27mmF2.8ならコンデジ感覚で持って歩けそうです。
    その代わり、EVFはなくて液晶画面での撮影になりますけどね。

    実際に持ち歩いて撮ってみましたが、基本的には液晶画面でも問題ない、というよりもむしろ撮影スタイルが広がるなぁというのが率直な感想でした。
    ただ、晴天下でも液晶が見えづらいということはなかったですが、プレビュー時に露出がやや確認しづらい傾向は感じました。
    不思議と再生モードでは気にならなかったので、もしかするとプレビュー表示に簡易的な部分があるのかもしれません。

    また、使い勝手の点で最初に気になったのがストラップホールです。
    いつもカメラを借りた場合はストラップは付属のを使わずに手持ちのを付けることが多いんですけど、Nikonのちょっと細めのストラップでも紐の幅が広すぎて装着できませんでした。
    手持ちのカメラ群と比べてみたところ、X-M1付属のものはDMC-GF1のと同じ太さです。
    一眼レフ用のは当然もっと太いですし、NEX-5は写真のNikonのストラップと同じ太さでした。
    別に強度的には問題ないのですが、できれば太いのを装着可能なストラップホールのほうが大は小を兼ねるで嬉しいかも。

    本体の質感については安っぽいという意見もありますが、私自身は十分に及第点という印象です。
    ボディはたしかにプラスティックな感触ではありますが、その分軽いわけですし、どちらかと言えば使い倒してこそ、というクラスかと。
    強度に関しては以前にお借りしたX-E1よりも凝縮されたボディだけにしっかりした印象を受けますし、チルトが便利な液晶も割れにくそうで良い作りです。

    レンズのほうは一目見て「レンズ、小さいなぁ」と思いましたが、いわゆるパンケーキレンズとして使い勝手の良い大きさで、X-M1とはベストコンビでしょう。
    私としては最短撮影距離が若干物足りない(マクロモードで34cm)印象もありますけど、それ以上にピントの中抜けが結構多いのが気になりました。
    とりわけ近接撮影でその傾向が強く、ちょっとイライラしてMFで撮影した場面が結構ありました。

    ただ、調べてみるとX-M1のファームウェアが1.01になっており、以下の修正が加えられています。

    静止画撮影時のAF合焦精度が向上しました。
    バルブ撮影時に「撮影画像表示」が「連続」のとき、バルブ撮影途中でも自動電源OFFしてしまう現象を改善しました。

    レンズのほうもファームウエアがバージョン1.10になっていましたので両方ともアップデートしてみましたが、ボディのほうでちょっと改善されたかなぁという程度で、やはり中抜けは起きていますね。
    レンズのほうはX-E2での位相差AF対応と点像復元対応らしいですし、X-M1は上位モデルとの差別化もあってか、像面位相差を持っていないのでその影響もあるのかもしれません。

    ただ、こうした弱点もしっかり補ってくれるのがボディサイズから来る気軽さと、それをさらに活用させてくれるスマートフォン送信機能です。
    iPhone 4に無料の純正アプリ「FUJIFILM Camera Application」を入れて使ってみましたが、普段はiPhone 4の内蔵カメラが残念な画質というせいもあって消極的なSNSへの画像投稿がとても楽しくなります。
    初回こそ、設定からカメラ本体のWi-Fiに接続する必要がありますが、あとはアクセスポイントをiPhone側が記憶しますから、他のWi-Fiスポットに繋いでいない3G/LTE下なら自動接続で使い勝手も良好です。
    Wi-Fiに繋いでる状態だとアクセスポイントの優先度をイジったり手動で切り替えないとダメな場合もありますけどね。
    この辺りはまた別途、操作性も含めてレビューしてみたいと思います。

    それに先駆けて次回は実写編をと思いますが、撮っていてかなり楽しいカメラです。
    時期が良かったこともあるでしょうけれど、撮影枚数が私にしては多くなってるのがそれを端的に物語っていると思います。
    昔からの重厚長大なカメラに対してのアンチテーゼみたいな存在感を感じたのは、私がオーディオで最近、OlasonicやLINNを好んでいるところにも通じるものを感じます。
    というわけで次回はX-M1で撮った写真を中心にご紹介したいと思います。

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    Filed under: Mono Fellows
    2013/12/12 12:00 pm | FUJIFILM X-M1 レビュー 外観編 はコメントを受け付けていません
  • 1610月

    みんぽすさん経由で参加したJVC KENWOODの新しい「Kシリーズ」の試聴イベントですが、前回の「機材編」に続き、試聴編という形で実際に聴いてみた感想を当日のメモに基づいてレポートしてみます。

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    前回書いたとおり、フルハイレゾ対応を実現したということで、ハイレゾによるライブ感、空気感を重視したという説明の後、CDリッピングや24bit/96kHz、24bit/192kHzなどの音源をK2テクノロジーOn/Offなどで聴かせてもらいました。
    音源としてはジャズボーカルが多めでクラシックが少なかったですが、他のレビュアーさんの手持ち音源なども含め、幅広く確認できました。
    なお、CD再生との比較に際してはA-K805を、ネット経由での再生にはA-K905NTを使用(ともにスピーカーはLS-K731-M)しての試聴となっています。

    まずはCDリッピングをK2なしで聴いてみますと、試聴一発目というのもあって真っ先に感じたのが箱鳴りです。
    試聴スペースの広さや、イベントで力が入ってることもあるのか、音量も通常使用よりも大きめということもあるのでしょうね。
    そこを差し引いて考えるとソリッドにまとまった現代的なサウンドで、アンプ部分はこれまでのKシリーズの方向性に近いものだと思います。
    ただ、今回のフルハイレゾ対応アンプの傾向なのか、やや平坦でドライな音色傾向に感じました。

    そして、K2オンに切り替わりますが、ボーカルの息遣いが生きてくるのが分かります。
    高域が伸びるというよりもビット拡張されて粒子が小さくなるような方向性での伸張ですね。
    こうしたアップサンプリングは、ともすると付帯音などのアーティファクトが伴いやすいのですが、そうした部分がないのはK2テクノロジーの完成度の高さのおかげでしょう。
    ただ、ボーカル帯域より上側がその恩恵を受けているのに対し、低域側はそれほど大きな変化がない印象で、その影響もあるのか、帯域バランス的に高域側に浮ついたような部分も見受けられました。

    次に女性ボーカルでCD音源と24bit/96kHzのハイレゾ音源の比較をK2オフで聴かせてもらいました。
    まずCDで感じたのは楽器やボーカルの分離の悪さです。
    今回は全般的に「ハイレゾはこれだけ素晴らしい」という方向性での紹介だったんですが、CDも好録音のものであればそれほど捨てたものではないですし、こんなに悪かったっけ?というのが率直な感想でした。
    どうもK2テクノロジーありきでチューニングされているような雰囲気ですし、実際、K2を常時オンにしておいたほうが混在した音源を聴く上では良いのかも。
    なお、K2の切替時には一旦ミュートがかかる仕様になっていました。

    続けて24bit/96kHzの同曲を聴いてみると、そうした分離の悪さはありませんから、音源の差を明確に表出させるという点では優秀なシステムということですね。
    音の傾向としてはやや店頭向きの元気なまとめ方で、デモで使われていたジャンルのようにジャズやポップスなどに合う印象でしょうか。
    デジタルアンプで出がちな高域側の付帯音や歪みは皆無とは言えませんが、ハイレゾでもきっちりその違いを表出させられる実力を発揮していました。

    さらにいろんな音源を聴きましたが、次はネットワーク再生の感想を。
    再生にはまだリリースされていないタブレット用アプリからNASに入った音源を操作して再生してもらいました。
    再生自体はスムーズで、CDやUSBメモリ、ケーブルで接続したiPhoneなどと全く違和感なく聴けます。
    本体のみでもある程度操作できるでしょうが、やはりネットワーク再生ではタブレットやスマホアプリは必須でしょうね。

    話が少し逸れましたが、何曲か聴かせてもらいながらもやはり私の中では違和感が拭えません。
    性能としては確かに優秀なんですが、どうも聴いていて楽しいと感じる要素に薄いと感じてしまうんです。
    聴きながらその原因はなんだろう?と考えてると、だんだん眉間にしわが寄ってくるという…。
    こうなるとオーディオマニアの悪いクセで、音楽にまったく没頭できず、解析的に聴いてしまうんですよねぇ。

    出てくる音の結果としては、楽器の実体感がうまく伴ってないというところなのかと。
    どうも横方向の音像がまとまらない印象で、楽器の位置という点ではたしかにしっかり定位しているのですが、その輪郭が乱視で見ているような雰囲気といえば良いのでしょうか。
    さすがにその原因までは試聴では見極められませんでしたが、どうもスピーカーの側面輻射かなぁと。
    今回の「LS-K901-M」はその点も配慮してフロントバッフルの周囲はラウンドされているんですが、ラウンド径がかなり大きくないと高域以外では効き目が薄いんですよね。

    またフロントバッフルは18mm厚のMDF材が使われていることが謳われていますが、背面を覗くとどうやら他の面はそこまで厚くはないようです。
    リアバスレフらしい抜け音はそれなりに出ていましたが、それ以上に箱鳴りの影響も出ているのかもしれません。
    最初にも書いたように通常の部屋で聴く音量よりはかなり大きめでしたから、そこは割り引いて考えて良いのでしょうけど、アンプ部もフロントパネルは5mm厚と、セールストーク重視なコスト配分はあまり感心しないかな。

    そもそも今回の試聴環境(@JVC丸の内ショールーム)はそこそこの人数が参加するイベントということもあって、お世辞にも良いものとは言えず、特にスピーカーの高さがかなり低かったのも気になりました。
    点音源化を目指したUDレイアウトが採用されていることもあり、技術者の方に耳の位置の設計想定をお聞きしたところ、ツィーターの中心位置とのことでした。
    しかし実際の試聴環境はツィーターが胸よりちょっと高いくらいだったんですよね。
    実際、耳の高さを下げてみるとユニットからの直接音が相対的に増えるからか、音の濁りが減って帯域バランスもまとまるような印象でした。
    イベントで周囲に人や繋がっていないスピーカーが多いのもありますから仕方ない面もあるのでしょうけど、空調音もかなり目立ちましたし、もう少し良い環境だと違ったのかも。

    質問ついでに今回ツィーターに追加されたメッシュネットについても技術者の方に質問しました。
    理由としては店頭で指でダイヤフラムを潰してしまう被害が多いから、とのことで、たしかに自宅で使う上でも子供(大人も?)がやりがちですからねぇ。
    音への影響については、パンチングメタルではなく編みこんだネット状のものを採用していることで少なく保っているという説明でした。
    また、このスピーカーにはサランネットも付属していますが、サウンドチューニング自体はサランネットを外した状態でやってるとのこと。
    ツィーターがメッシュでガードされているのを考えればサランネットなしで使うのが良いのかもしれません。

    再度、試聴に伴うサウンドのほうの感想に戻りますが、全般に感じるのはやはりちぐはぐさでしょうか。
    ハイレゾ対応のデジタルアンプ、スイッチング電源の採用、そしてJVCの持つK2テクノロジー、スピーカーの共同開発(すでに同じ会社ではありますが)と、一気にリニューアルした影響もあるのでしょうか。
    開発者の方々の努力で工業製品としては非常に高度に完成されたものになっているのですが、趣味性の高いオーディオ機器として実際に奏でるサウンドにはまだ詰め切れていない若さを感じます。

    セールストーク的にもハイレゾを前面に押し出したいというのもあるのでしょうが、それは早めに7xxや5xxクラスに任せて、801や901はもう少し力を抜いたバランスの良さを目指してほしいところですし、KENWOODとJVCの融合も同様に進んでいくことに期待しています。
    とりわけ、スピーカーは箱がちょっと弱い点以外は素性の良いものだと感じました。
    そもそもバランス的にスピーカーが安すぎるとも思いますし、もし可能であればもう一つ上のグレードに期待したいところです。

    全般にかなり厳しい内容になってしまいましたが、音の傾向については個人の嗜好も色濃く入るものですから、そこは他の方のレビューとともにご参考まで。

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    Filed under: Mono Fellows
    2013/10/16 7:00 pm | KENWOOD Kシリーズ試聴イベント 試聴編 はコメントを受け付けていません
  • 1310月

    みんぽすさん経由でJVC KENWOODの新しい「Kシリーズ」の試聴イベントに参加してきましたので、その様子を2回に分けて紹介してみようかと。
    まずはJVC KENWOODの方からの説明を受けて、ハードウェア部分を私感を含めてレポートします。

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    まず、今回のKシリーズはJVCとKENWOODが一つになって初の「共作」と言って良い製品ということのようです。
    もちろんこれまでも少しずつ両者の融合は図れていたようですが、今回はさらに垣根なく両社の持つ技術を統合してきたというわけですね。
    A-K905NT」、「A-K805」、そしてスピーカーの「LS-K901-M」がその対象となります。
    元々はケンウッドの製品で今回もKENWOODブランドで出ているKシリーズではありますが、アンプ部分はケンウッド、スピーカーはJVCの技術が主体になりつつも、K2テクノロジーやビクタースタジオの協力などを受けた形です。

    また、ハイレゾ対応が従来からのオーディオブランドの間で急速にトレンドになった感がありますが、今回のKシリーズは2年前から取り組みを始めていたんだとか。
    上辺だけの「ハイレゾが再生できますよ」という対応に終わらず、システムトータルでハイレゾ音源を迎え入れる体制を整えたモデルに仕上げるのにそれだけの年月が必要だったようです。
    e-onkyo musicでの配信も始まっているとおり、ビクターには音源もありますからそこまで含めての体制を敷きたかったという面もあるのでしょう。

    そんなトータルでのハイレゾ対応ですが、キーポイントは以下の2点(もちろんホントはもっとたくさん超えた壁があったのでしょうけれど)とのこと。

    ・アンプの広帯域化・低歪み化
    ・スピーカーの広帯域化

    アンプ部についてはKシリーズ初代の頃(写真のはおそらくR-K801)はバリバリのアナログアンプで、パワーICすら使っていないディスクリート差動三段構成だったそうです。
    ただ、出力はこれだけの構成でも30W止まりということで、今回はそれを50Wにしてその上で小型化を図るべく、デジタルアンプで行く方針になった、という説明でした。
    個人的には50Wは要らないし、アナログのパワーICもなかなか高効率ですから、そういった構成でも良いとは思うのですけどね。

    ただ、デジタルアンプ(PWM)は方式上、最終段にローパスフィルターが必要なこともあり、周波数帯域を上に伸ばすのが難しい傾向があります。
    デジタルパワーチップのスイッチング周波数自体(通常は250kHzから1.5MHz程度)の問題もありますしね。
    また市販のチップではNFB制御がチップ任せだったりもあって、独自の低歪み対策などが取りづらいという一面もあるようです。

    そうした問題でデジタルアンプや広帯域化を諦めそうになりつつも、上のように右から初期試作、二次試作と詰めていき、実現したのが今回のアンプ部(いちばん左)です。
    二次試作からすると細かなチューニングも施され、当初のハイレゾ性能を確保した広帯域で歪みの少ないハイレゾ世代のデジタルアンプが完成したんだとか。

    続いてスピーカーのほうもやはり広帯域化に重きを置いて設計が進んだそうで、まずはツイーター自体の高域を伸ばす方向で、3wayやスーパーツィーターも視野に入れて開発は始まったそうです。
    ただ、これはおそらくビクターさんの技術がベースになってることもあって、マルチwayの定位の悪さは受け入れがたかっただろうなと。
    そこでツィーターの素材での解決をというところで、オーソドックスでありつつも優秀な物性を持つアルミになったとのこと。
    ダイアモンドなども最近は良く出てきますけど、ことスピーカーの振動板としての物性に関して言えばアルミは非常に優秀だと思うので、良い選択だと思います。

    しかし上を伸ばせば下が出ないというのが常でして、そのまま超高域重視だとクロスオーバーは8kHzなんていう、フルレンジ+スーパーツィーターみたいな構成になってしまいます。
    そこで正面に配置されたエッジ放射を遮るディフューザーのホーン効果を使い、低域まで能率の高い特性を得たとの説明でした。
    それでもクロスオーバーは5kHzと高めなので、ウーファー側にも対策が必要なんですけどね。

    ウーファー側もコーン紙を従来のものからグラスファイバー製のものに変更し、分割振動の起きる帯域を高域側に押しやることで、今回のツィーターとのクロスオーバー周波数までの帯域を確保しているとのこと。
    これもケブラーや従来(下の写真)からのコーン紙よりは剛性自体も高く、優秀な物性のものですね。

    こうしたトータルでのハイレゾ対応のおかげで、100kHzまでの帯域を確保し、24bit/192kHzの音源に含まれる「全て」を再生するシステムを実現した、というのが今回のKシリーズの大きなコンセプトのようです。
    もちろん高域をただ出すだけではなく、24bitになることによるhigh densityの部分にも注力していて、さきほどの分割振動の件もそうですし、NFBを生かした低歪化を果たしています。
    さらにK2テクノロジーによる24bit拡張、192kHzへのアップサンプリングで、CDや配信などの既存音源も擬似ハイレゾへ引き上げるという、とにかくハイレゾを真摯に取り組んだ、というのは伝わってきますね。

    では、そのサウンドは…というところは次回の「試聴編」で紹介しようと思いますが、試聴時に残したメモにはかなりネガティブな感想がたくさん残っています。
    上記の説明から受ける「ハイレゾ完全対応」は確かに試聴からも伝わってくるのですけど、実際の音楽で受ける感情的な部分に何処かズレを感じたんですよね。
    詳しい感想は次回書くとして、帰り道にその理由はなんだろう?と考えあぐねた結果に気づいたのは「これは新しいノートPCみたいなものだ」ということでした。

    『高解像度でパワフル、そして高品位。それでいてコンパクト』というのがセールスポイントだとすれば、まさに最新の高性能PCとダブリます。
    ただ、それが長い間、側に置きたい嗜好品なのか?、心やすらぐ時間を共に過ごす相棒なのか?というところに、オーディオマニアでありつつも音楽好きの私は違和感を感じたのかもしれません。
    そんなところでその辺りの詳細は、次回に続きます。

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    Filed under: Mono Fellows
    2013/10/13 7:00 pm | KENWOOD Kシリーズ試聴イベント 機材編 はコメントを受け付けていません
  • 178月

    みんぽすさんからお借りしているSIGMAの標準域ズームレンズ「17-70mm F2.8-4 DC MACRO HSM」ですが、SONY純正のレンズ「DT 18-55mm F3.5-5.6 SAM」と比較してみました。

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    [ SIGMA 17-70mm F2.8-4 DC MACRO HSM ]

    [ SONY DT 18-55mm F3.5-5.6 SAM ]

    まずは室内撮影で、それぞれテレ端側で絞り開放寄りでの撮影比較をしてみました。
    70mmとより望遠寄りでありつつ明るさはF4と、実際に撮ってみると写真以上の差を感じます。
    最短撮影距離も短いですし写りもシャープで、ファインダー越しでもすでに見えが違うんですよね。
    本来このレンズの特徴でもあるOS(手ぶれ補正)機構は残念ながらソニーマウント(とペンタックスマウント)には搭載されておらず、そこはちょっと残念ですけど、ほどほどのレンズの大きさと重さもあってシャープな絵をキープできました。

    [ SIGMA 17-70mm F2.8-4 DC MACRO HSM ]

    [ SONY DT 18-55mm F3.5-5.6 SAM ]

    屋外でもそのキレは相変わらずで、コントラストや滲みの少なさからレンズの素性の良さが伝わってきます。
    フードが付属していますけど、それを使わなくてもフレアやゴーストが非常に少ないのもコーティング性能の高さでしょう。
    あえて欠点を挙げるとすると、上の花のシベの部分にAFを使った場合に後ピンになるケースが少し目立ちました。
    どちらかと言うとカメラ側の性能のような気もしますし、HSMによる駆動音の静かさは純正のSAMでは及ぶべくもないところですが、純正どうしの相性と比べると不利な部分やアルゴリズム的なマッチングの悪さがあるのかもしれません。

    [ SIGMA 17-70mm F2.8-4 DC MACRO HSM ]

    総合的にはやはり大きな差を感じる結果となりました。
    価格の差も当然あるわけですけど、それよりも世代的にずっと現代的だなという印象のほうが強かったです。
    これまでの経験では、上位レンズであってもそのコストはF値を高めるために投じられていて、意外と収差などはシンプルな廉価レンズも負けてなかったりすることが多かったんですよね。

    [ SIGMA 17-70mm F2.8-4 DC MACRO HSM ]

    しかし今回は総合的に見てほぼ全ての点でシグマさんのレンズのほうが優秀だったと感じます。
    さきほども書いたコーティング性能もしかりですが、前回も書いたMTF測定器「A1」での全数検査も効いているような気がします。
    これまた経験上から同じレンズと言えども当たり玉、ハズレ玉というのが結構あるように感じていて、以前にシグマさんからお借りしたレンズでもたまに「あれ、評判とちょっと違うな?」と感じたことがありました。
    前回の35mm F1.4も含め、A1で全数検査したレンズからはそれが全部「当たり玉」になった感じで、複数本から選ぶことができないユーザーにとっては非常に嬉しいことだと思います。

    さらに別売りのUSB DOCKを使えば、さらに細かい調整も可能ですしね。
    現状はキヤノン、ニコン、シグマ用のみですが、ぜひソニー用もお願いしたいところです。

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    Filed under: Mono Fellows
    2013/08/17 8:00 pm | SIGMA 17-70mm F2.8-4 DC MACRO HSM レビュー 比較編 はコメントを受け付けていません