176月
先日はDELAにSATAノイズフィルタを付けましたが、さらにSATA信号ケーブルも交換してみることにしました。

Pachanko Labs serenity silverの20cmのを見かけたのがきっかけでしたが、それだと短すぎたので軽く調べた結果、実績もありそうなSilverStoneの50cmに。
ちなみに元のはMEILUというところの40cmのものが装着されていました。

給電ケーブルもどうやら同じMEILUのもののようで、公式サイトに載ってるのがまさに5pinみたいですけど、PC系では普通ペリフェラルの4pinでつながるのが通常のはずです。
5pinのはユニバーサルコネクタならあると思いますが、ピンアサインも好評されておらず(どうせGNDと各電圧でしょうけど)、そこは当面そのままでいくことにします。
やるとしたらRAIDに改造する時でしょうけど、そもそもシングルドライブの製品でRAIDがちゃんと動くのかな?

だいぶ話が逸れましたが10cmほど余裕ができた分、取り回しはちょっと自由度が増しました。
一応ケーブルにはカーボンチューブっぽいものが付いてるのは良さそうですが、コネクタにロック機構がないのが難点かな。
音としてはやや上品になったようで、厚みが少し出てキツさが減っている感じがします。
静寂感があるためか、余韻の部分が明瞭になって音数も増えています。
とはいえ、なにせNASの中のSATAケーブルだけですから「劇的」とかいうものではないですけど、曲中の楽器の音が転がるような感じがより明瞭に出るようになったとは思います。
もう少し具体例を挙げると、ハープシコードの低域側がしっかり感じ取れるようになり、これまではやや浮き足立っていたように感じられることがあったところががっちり実体感を伴ってくれるようになったあたりが違いでしょうか。
かといってぼわぼわせず明瞭さは保てているのも良い部分です。
爽快感と抜けの良さはおそらくSATAノイズフィルタとの相乗効果っぽく、そこをさらに強化できたのは良いところかと。
当然ですが本体の改造行為にあたりますので、DELAの保証は受けられなくなります。
すでにSSDに換装してノイズフィルタ付けてインシュレーターも交換とやっていますから今さらではあるんですが、これをご覧になって試した結果、動作しなくなったといった問題には対応いたしかねますのであくまでも自己責任でご実施くださいませ。
146月
finalのイヤホン「E4000」が徐々に左右差が激しくなってきていたので修復してみることにしました。

だいぶ前からMMCXの接触不良があったり、純正ケーブルが断線しそうになったり、イヤホン本体のノズルの反対側の空気抜きキャップの接着が剥がれたりとかなり満身創痍な状態ではありました。
ケーブルは別のものに交換して接点復活材を塗布したり、MMCXのリングを広げてみたり、キャップは接着したりと対策はずっと施してきたのですが、左右差だけはどうもこれらとは別の問題のようで、最初はもう諦めようと思っていました。
どうせダメなら最後にノズル内のフィルタを剥がしてみてやれ!と剥がしてみると左右差がなくなったではないですか。
見た目ではそんなに詰まったりしている感じはないのですけど…。(周辺の黄色い部分は接着面)

finalは結構なモデルがこういうフィルタを駆使することで音決めされています。
ですので剥がしてしまうと、この場合なら高域がキツくなったりと本来の音ではなくなりますが、左右差があるよりはマシです。
もちろんそのままだとドライバに汚れが入り込むので対処は必要ですけどね。

それで治るならばと同社のMAKEシリーズ用に出ているAフィルタ10種類の中からA-4とA-5、それに取り付けに便利なピンセットと治具を公式サイトから購入しました。
MAKEシリーズは以前持っていてアレにも一式入ってたと思いますし、ピンセットと治具はなくてもなんとかならなくはないですがそう高いものでもないですので。
ちなみにこういう小物だとゆうパケットで送ってくれるので送料はさほど高くありません。

ネットで情報収集した感じではA-5が元々付いているフィルタに近いものらしいので、今回はそのままA-5を使いました。
ちなみにA-4はもうちょっと透過度が高いものですから、こっちにすると若干高域寄りのバランスにすることもできるはずです。

ピンセットはかなり先が尖っていて扱いやすく、ノズルのかなり奥まった部分にもわりと簡単に貼り付けられました。
結果からいいますと左右の音の偏りはしっかり改善しました。
MMCXの接触不良は相変わらず起こりやすいですし、背後のキャップ状の部品は改めて接着しなおしたので満身創痍なのはあまり変わらないですけど。
ちょっとここまで来るともう主役を張れるような感じではないですから、半引退状態にはなってしまいましたが、もうちょっと早く手を打てば良かったかも。
どうも類似の症状は結構多いらしいですし、そうなるとフィルタを綿棒などで掃除してもあまり改善しないみたいですから、他のEシリーズも含めて「そういえばなんか最近おかしいんだよなぁ」という方は試してみる価値はあるかもしれません。
ただメーカーが推奨しているやり方では決してなく、本来はメーカー修理という形での対応だそうです。
フィルタはあくまで最初から改造を前提にしているMAKEシリーズ用のものを勝手に流用しているだけですので、実施は自己責任でお願いします。
116月
Unique Melody Maverick用にイヤーピース「SpinFit W1」を入手してみました。

Maverickはステムがやや太いので装着に不向きなイヤーピースも多めです。
最初に適当にチョイスした以前のSpinFitが広がりがあって良好だったので、評判を調べるとW1が良いということでちょっと高いですけど入手してみた次第です。

「ハイエンド有線イヤホン向けイヤーピース」と銘打っているだけあって作りはしっかりしています。
サウンドチューブ内径は4.4mmでS/M/Lの3種類が付属してるので、Mを使ってみました。
素材は昔のSpinFit(茶楽音人に付属だったもの)とは違って、医療用グレードのシリコンが採用されています。
素材が普通のゴムっぽいものより伸びやすいとはいえないので、取り付けはなかなか大変でした。
カサをめくって取り付けるとやりやすいと思います。

以前のSpinFitと比べると音が近くなって高域はやや華やかになります。
装着感が良くなった影響なのか、音量も大きくなって感じます。
空間的な広がりはかなり弱まり、直接音が強まる印象です。
ノーマルなSpinFitのほうが空間の広さがあって「開放型ヘッドホン」のような圧迫感のなさが良い部分もあります。
ただ余計な音の色付けは少なめだと思うので、イヤホン本来の性能を引き出すという意味ではW1のほうが優秀でしょう。
試しにDORADOにも装着してみましたが、中高域はやはり少しシャリつくわりにMaverickと比べてしまうと帯域が狭く感じて慣れるのに時間がかかりました。
こちらは今のfinal Eのほうが自然かな。
逆にMaverickにはSednaEarfitも試してみましたが、音が近くなり素直になる傾向はSpinFit W1に近いですが、やはり空間は狭くなりオーソドックスすぎる傾向で、これだとW1のほうが良いでしょう。
この際にフォームタイプも試してみましたけども、フォームは普通だと低域が柔らかくなり過ぎることが多いのですがその点は問題ありません。
音は適度に近いが広がりもそこそこあり、細かい音が聞こえてIEMらしさが増すようです。
ただフォームはどうしても寿命が短いので常用は厳しいかなぁ。
その後、しばらく通常のSpinFitで運用していましたが、装着によって定位がブレることがあるのが最大の難点です。
Maverickは筐体がちょっと大きめで、ケーブルのワイヤーの曲がり具合などによって少しフィットが甘くなることがあります。
サイズが合ってない可能性もありますけど、イヤーピース自体が薄手なのも多少関係していると思われます。

そこで再びSpinFit W1に戻すと、やはり装着はしっかりしています。
シリコンが体温に近づくとよりしっかりフィットした感じになりますし。
やはり音の距離は近くて、いわゆるIEMらしい感じは強まってスピーカーでいうと聴取距離が近くなったような感じです。
低域の音階はとても明瞭になるので、モニター感覚ならこちらのほうが良いと思います。
またピアノの音色が自然なのはおすすめポイントかな。
お値段がちょっと高めですし、結局は耳やイヤホンとの相性があるので絶対的なオススメとはしづらいというのが正直なところでしょうか。
高域はキツめになる傾向があるので、やや低域が強めだったり明瞭度が不足しているかなと思うケースなら試してみる価値はあるかと思います。
Maverick用のイヤーピースについてはもうちょっと試行錯誤が続きそうな感じです。
096月
先日入手したUnique Melody MaverikのケーブルをLuminox audioの「LNA Reflection」でリケーブルしてみました。

2.5mmもちょっと考えましたが、Hugoで使うことや他の機材もAstell&Kernを除くとまちまちなので3.5mmが間違いないでしょう。

その前はAcoustune ARC21にリケーブルしてあって、それはそれで音に太さもあって悪くなかったのですがイヤホン側のプラグ部分がぼちぼち痛み始めていたのと緑化も少し進んできていたので代わりを探していました。
ケーブル自体は取り回しやすいものが良さそうだということでLumixnox Audioをチョイスした次第です。

今回は幸いまだ新品が調達できました。
もうひとつ上位のBooster Blueも気になったんですけど、LNA Reflectionのほうが素直なのかなと。
ちなみにReflectionは「銀メッキ銅線による6芯構成」、Booster Blueは「超高純度OCC線2芯に、銀メッキした超高純度銅線による4芯」という違いがあります。

早速聴いてみると、まずは音が澄んでいるというのが第一印象です。
Acoustuneと比べると高域が主に違っていて、サラサラして良く伸びています。
低域には実体感のある重さを感じ、クセも少なく広がりがあります。
「Pair Balancing Technology」というものでアンバランスでもバランス伝送に近い効果が得られるという謳い文句ですが、たしかにそれも分かる気がします。
Acoustuneも穏やかさはあってそれはそれで魅力がありましたけど、少なくとも純正ケーブルよりはどちらも良好かと思います。

Hifi-M8でも試してみましたが、このアンプはパワーがとてもあるものの、少しガサつくことがあるのですが、Reflectionではそれもあまり顕著にならず透明感を引き出せている気がします。
Hugoの奥まった3.5mmプラグにもちゃんとそのまま刺さりますし、音質面ではやっぱりHugoが最適かな。
現状、外に持ち出して使うような場面はなく(そういうニーズはAirPods Proが担っている)、主にリビングで夜にリラックスするために聴く程度ですが、気分良く音楽を楽しめてリフレッシュできる環境が構築できたかなと思っています。
295月
Unique Melodyのイヤホン「Maverick」を念願かなって入手しました。

このイヤホンを代理店さんからお借りしたのはかれこれ8年ほど前のことになります。
当時は据え置きオーディオもDALI Royal Menuet IIやLINNを使っていた頃でしたが、それでも他の手持ちのイヤホンはおろかスピーカーでも「格差」を感じるほどの鳴りっぷりに驚いたものです。
そこまで気に入ったのなら早く入手すれば良かったのでしょうけど、後継モデルも続々出ていましたし、だんだんと外で聴く機会が減ったりしてタイミングを逃していました。

今さらですがBAユニット4つにドライナミック1つで5ドライバーという「多ドラ」の括りに入ると思われるIEMですが、つながりの良さの素晴らしい仕上がりです。
今回改めて聴いてみてもその感覚は全く色褪せることなく、穏やかでありつつもワイドレンジで空間的な広がりもある素晴らしいものです。

ただそれなりに上流は良いほど伸びしろも大きいわけで、純正ケーブルだとHugoじゃないとパワー不足感が強いです。
DAP単体ではPLENUE Sのヘッドホンモードでも結構厳しい感じですが、もちろん鳴らないというほどではないです。
そこでケーブルをAcoustune ARC21に交換してみるとだいぶ音に太さが出て、こちらのほうがDAPでの鳴りは良さそうです。

ちなみにAstell&Kernの2.5mmケーブルも付属していましたが、こちらの素性は正直良く分かりません。
おそらく何かのイヤホンに付属していたものだろうと思うのですけど、それでL字プラグのが見当たらないのですよねぇ。
2.5mm自体がAK300等くらいですし、3.5mmのほうが扱いやすいのでひとまず保留です。

イヤーピースは標準ではフォームタイプが付いていますが、とりあえずSpinFitにしました。
ステムがだいぶ太めでfinelのイヤーピースはなかなか入らなそうだったので、ひとまず仮のつもりでしたが相性はかなり良いです。
SpinFitだと大きめのボディで多少耳へのフィットがズレてもブレず、広がりが適度に出て空間再現が良くなります。

アンプ側はDAPだけでなく、HugoやHiFi-M8、HP-A8など色々試しています。
ある程度の駆動力さえあれば、低域がスゴいとかそういうアピールするようなところはなく、ごく自然に音楽を楽しませてくれます。
長く聴いていても全く飽きず、新しい発見がたくさんあるのがこの機種の最大の魅力かなと思っています。
これまで聴き取れなかったような音がどんどん引き出されてきますし、開放型のような感覚すら受ける広がりがあるサウンドです。
詳細はまさに過去のレビューどおりなのでそちらを見ていただくとして、今回も他のイヤホンやROKSANのスピーカーでは「アレ、こんなに低音出てなかったっけ?」という落差を感じつつ、今もMaverickで音楽を楽しみながらこれを書いている次第です。
285月
Accuphaseのプリアンプ「C-2300」が6月発売予定だそうで。
これまでの後継機ではなく新たなクラスを新設したような形で、お値段は税込およそ80万円。
今回の発売をうけてか、C-2150とC-2450は旧モデルとなっていますので、これらを統合したようなところもあるのでしょう。
これでプリアンプはC-2300、C-2900、C-3900というラインナップとなって、かなり高級志向が進んだ印象です。
パワーアンプもすでにAB級3モデル、A級2モデルとなっています。
それより下はプリメインアンプで、という意図もあるのでしょう。
プリメインはA級2機種も含めて6モデルもありますが、こっちも将来的にはE-280かE-380は統合されそうな予感がします。
CDプレーヤーもCD-450はラインナップから外すのではと予想しますがどうかな?
さて肝心のC-2300のほうはBalanced AAVAを搭載し、4バンド・トーン・コントロールを装備したのが特徴です。
昔はシンプルなプリアンプとコントロールアンプを別路線で用意していたこともありますが、今回のC-2300がどちらかといえばそちらの路線ということでしょう。
パラレル・プッシュプル出力段搭載ディスクリート構成のヘッドホンアンプを搭載していたりするのもその流れかと。
フォノ等は変わらずのスロットタイプのボード対応で、AD-60とデジタル入力のDAC-60が用意されています。
内部回路は左右独立となっていますがボードへの電源供給はどうなってるんでしょうね?
ボード2枚挿せますからそれで左右独立使いなんてこともできたら良いですが、アキュフェーズはそんな奇抜なことは嫌いそうです。
内部はその体積のほとんどの部分をAAVAが占めていて、まさにボリューム命という感じです。
AAVAの特許は2008年くらいに成立しているようなので、特許切れも20年だからあと5年くらい?と、意外ともうすぐなんですね。
おそらく今はその先を見据えた動きを準備しているんだろうなとは思います。