• 209月

    SONYからPCMレコーダー「PCM-A10」が10/6に発売されるそうで。
    私は普段、PCM-D100を愛用していてコレを弟分的な名前ですが、実際には2016年発売の「ICD-SX2000」のグレードアップ版のようです。

    ただ、機能的にはなかなか良さそうで、特にPCM-D100でも大活躍している「Dual ADコンバーター」搭載で録音レベルをシビアに追い込まなくてもS/Nが確保できるのは実際の録音の場では非常に便利です。
    PCM-D100のようにそれをS/Nに振るのか、リミッター的に使うのかを自分で選ぶことはできないみたいですが、そこは利便性を重視した結果でしょう。
    その代りというわけでもないでしょうが、ボタンひとつで録音レベルを自動調整してくれる「リハーサル機能」というのもあってRECレベルがより合わせやすい仕組みが用意されています。

    マイクもPCM-D100と似たような可動式で、ワイドステレオやX-Yポジション、そしてまっすぐに向けたズームの3つのポジションがあります。
    ちなみにPCM-D100は前者2つしかなく、ワイドが120°(A10やX-Yは90°)という違いがあります。
    D100もまっすぐに向けて録音できないわけではないのですけど、試した感じではあまり使いどころがなかったのですが、A10ではズームと名付けているくらいなので単一指向性のような方向性を持たせているのかもしれません。

    メモリは内蔵が16GBありますが、microSDカードも使えます。
    ここもD100は内蔵も32GBでSDカードが使えるわけですが、A10はUSB端子もUSBメモリのように本体に収納されてあり、より気楽にパソコンに取り込める工夫がされています。
    お値段も実売2万円前後のようですから、PCMレコーダーとしては中堅どころな価格で手に入りますね。
    スペックとしては24bit/96kHzまでのPCMのみですからシンプルですけど、やはり前述のADCを2つ積んでいるのは圧倒的に録音しやすいはずです。

    さらにBluetoothまで搭載で、最初は「ワイヤレスで聴く必要はないだろう」と思ったんですけども、そちらの機能もありますがより便利なのはスマホアプリ「Rec Remote」を使ってスマホをワイヤレスリモコン代わりに使えるところでしょう。
    リモコンというよりもカメラでいうところのテザー撮影のようなレベルで使えそうですから、三脚に立てた状態での録音では相当便利になるでしょう。
    D100でもそこが結構苦労するところで、赤外線リモコンは付属してるんですけど、これではRECレベルの監視ができないのでたまにレベルオーバーさせたのに気づかないことがあるんですよね。

    他にもスタンバイ状態からRECを始めてその5秒前から録音ができるプリレコーディング機能などの目立つところから、三脚穴にウィンドスクリーンなど細かいところまで、ちゃんと録音現場を意識した設計になっています。
    AACやハイレゾFLACの再生にも対応しているなど、プレーヤーとしても(操作性は別にしても)優秀な可能性はあります。
    あんまりソニーを褒めない私ですけども、PCMレコーダーに関してはほんとによく出来ていると思うので、A10もきっと高い完成度が期待できるんじゃないかなと。
    実際にはマイク性能とか、プレーヤーならアンプ部など総合的なもので決まりますし、残念ながらLINE IN/OUT,光デジタル入出力などは省かれていますので、そこはニーズによってチョイスすべきところでしょうが、スマホでの録音から一歩踏み出してみたい方にはオススメできるレコーダーが増えたように思います。

    (当サイトでは、Amazonアソシエイトをはじめとした第三者配信のアフィリエイトプログラムにより商品をご紹介致しております。)

    Filed under: Audio
    2018/09/20 12:00 pm | SONY PCM-A10 はコメントを受け付けていません

Comments are closed.