• 311月

    Musical FidelityのD/Aコンバーター「X-DAC V3」をゲットしてみました。

    電源を内蔵し、真空管バッファも備えたV8はたまに見かけますが、V3はおそらく正式には国内に入ってきてないと思われます。
    DAC自体はV8とほぼ似た構成で、DACチップにDSD1792を搭載し、アップサンプリング用にSRC4192とSRC4193を積んで24bit/192kHzでD/A変換する内容のようです。
    DSD1792を使ってあるものの、デジタル入力は96kHzまでですけどね。

    もうひとつの特徴は電源が外出しされていて、付属のACアダプタからX-PSU V3にアップグレードできるようになっている点です。
    ただこれも正式に国内にはいってきてませんから、特製と思われる外部電源が付いてきました。

    X-DAC V3の入力は±12V ACのようなので、おそらく外部電源の中身はトランスだけだとは思いますけどね。
    中は開けてみてませんが、フューズもちゃんと装備されてますし、なかなかしっかりした作りのように思います。
    機材との干渉を避けるため、ちょっと離して配置できるのも大きなメリットです。

    USB入力といった洒落たものは装備されていませんから、X-DDCで入力して鳴らしてみました。
    HD-7Aよりも重厚でMusical Fidelityらしい音楽性の高さは感じられますが、以前、弟から借りたE61 CDと比べると意外と現代的なサウンドです。

    ジッターが少ないとの海外の評判を目にしましたが、その影響なのか、ロックが外れることが結構目立ちます。
    色々試行錯誤した結果、これはX-DDCの同軸出力端子にガタツキが出ていたのが原因だったようです。
    ひとまずCombo384 Proに置き換えたところ、ほぼ安定して鳴ってくれるようになりました。
    それでもまだUSB-HDDへのアクセスやCPU負荷で音自体は不安定さが感じられる場面があり、これまでUSB-DACで感じていた問題はこの辺りにあったのだなぁと改めて分かった気もします。

    その試行錯誤の途中にHD-7Aともかなり聴き比べましたが、HD-7Aのほうが意外にもやや曖昧さが感じられます。
    K2 Processingなどは当然オフにしていますが、それでもそうした印象が残ります。
    Musical Fidelityのほうがピュア系の音傾向というのは正直、意外でした。
    きちんと基本に忠実に行った上で、ボーカルや楽器との距離感が近く生々しい辺りはやはり同社らしさが出ています。
    単純に情報量が多い最近のDACとは少々趣が異なり、音楽とのコンタクトが密接な感じがします。
    これならメイン機材で使ったほうが良さが出そうだなということで、その後そういう設置にしたのですが、それにはもうちょっと別の要素も絡んできますのでまた追々ご紹介していきましょう。

    音傾向としては意外とオールマイティではありますが、情熱的な傾向はありますからジャズとの相性は良いようです。
    ベースの弾む感じが良く表現されていますし、ある意味で過度に上品になり過ぎないのが好印象です。
    デジタルケーブルも色々試しましたが、最終的にはACOUSTIC REVIVE COX-1.0 TripleC-FMとの相性が良かったです。
    COX-1.0だと情報量が増えつつもキツさは減少して透明度が上がります。
    前述のロック切れもありましたが、デジタルケーブルの影響を受けやすい傾向は感じられます。
    なお、192kHzも試しに入れてみましたが、ノイズが出たりはせず、ロックしない状態になります。

    純正のACアダプタも付属してましたが、こちらは使用しないままです。
    メイン機材で使うことになりましたから、クリーン電源経由も試してみようと思っていますが現状は壁コン経由です。
    正直それほど大きな期待はしていなかったのですが、海外での評判通り、かなり素晴らしいパフォーマンスを魅せてくれました。
    DP-77とは違った色合いで音楽を楽しませてくれますし、上手く使い分けて使っていこうと思います。

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    Filed under: Audio
    2018/01/31 12:00 pm | Musical Fidelity X-DAC V3 はコメントを受け付けていません

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