Baldwin銘の入ったRaytheon製の真空管、12AU7を入手しました。
Baldwinはピアノメーカーですが、電子オルガン用にOEMで作らせたものかと思います。
SILVANIA等の製造のものもありますが、今回のものはRaytheonでした。
SILVANIAの5814Aから交換で試しましたが、それよりはやや重心は上寄りで中域の抜けが良い印象で明るい音です。
低域は膨らみにくくなった気がしますね。
ただそうした音のバランス以上に、とりわけ違いを感じるのは、定位に異常なくらいの立体感があることです。
特性が揃ってるからというのもあるのでしょうけど、それともまた違った「立体視」みたいな浮き立つ像ができる点で他の真空管と一線を画する部分があります。
音傾向としては意外と音源の質をあらわにする感じで、楽器メーカーという思い込みとは反してむしろハイファイ寄り傾向なのは意外でした。
レコードでは厚みを感じて低域もしっかり出てくれます。
やはり音場の見え方が他の真空管とだいぶ違っているのは変わらずで、押し引きのバランスが良い印象を受けます。
中域が濃厚ですが、スピード感で言えばややSYLVANIA 5814Aのほうがあるかも。
ただ、煩さがないのは良い点です。
SYLVANIAのほうは中高域に若干のピークが出ることが結構多めで、もちろんそれがシンバルのキレに感じたりすることはあるのですが、一長一短出やすい傾向でした。
そういう帯域的なクセが少ないのがBaldwinの特色かもしれないですね。
ジャズボーカルも、まさにいかにもオーディオデモ的に鳴りますし、ピアノの音色も自然で良いのはさすが楽器メーカーというところでしょうか。
低域の量感も音源にしっかり入っていさえすれば、しっかり出てきますし、もたつかないのでボヤけないところはメリットです。
アンプ自体が5814Aで定数を決めてあるはずなので、その点では必ずしも相性としては良くない部分もあるのかもしれません。
異様な立体感についてはかなりスピーカーセッティングにシビアな形になりますし、真空管アンプに求めている方向とはちょっと違う部分もあると言えるでしょう。
これが双極マッチによるものなのか、あるいは微妙なリバーブというかズレが立体感を生んでいるのかは見極めが難しいところではあります。
ただ性能面ではおそらくかなり高い部類なのかなと感じた次第でした。






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