• 1411月

    SFCのアナログ専用帯電イレーサー「SK-FILTER」を入手しました。

    レコード再生中に発生する静電気を大気中に放電するというもので、ブラシみたいな部分がサンダーロンでできていて、これをレコード盤の数ミリ上に設置してあげるというものです。

    以前からGrace PE-16を持っていてかなり類似していますけど、あれはアースに静電気を落とすようになっていて、静電気が強い場合には落とす場所によっては音に影響するケースがあったように感じています。

    その点、SK-FILTERは大気中に放電させるという形ですし、影響は少ないかな。

    高さ調整に六角レンチが必要で、上は2本ネジ、土台部分が1本で固定されています。
    ぐらつかないためには下こそ2本のほうが良いのでは?という気もしましたが、土台自体はかなりの重さがあります。
    重量バランスなどからプレーヤーの上はできれば置きたくないですし、そもそも縦の棒がかなり長いのでダストカバーに収まらないという問題もありますので、手前に設置することにしました。

    音は穏やかな感じになっていて、静電気防止効果は当初、際立って直感的に自覚できるほど高いとは言えない印象でしたが、時間が経つと差が出てきました。
    再生中もどんどん静電気は溜まっていくので、内周になるほど差が出てくるのでしょう。
    またレコード盤だけでなく、ターンテーブルやトーンアームに残存してしまう静電気も軽減していってくれてるのかもしれません。

    音に開放感は出ていて、高域の透明感がだいぶ違います。
    シンバルにジャキジャキした感じがなく音色が澄んでいる部分で違いが顕著です。
    ZYX Ultimate 100はやや高域が物足りない時があるのですが、今回はLyraに負けないくらいの鮮度を感じました。
    カーボンカンチレバーはおそらく導電性が高いので、ここから静電気を拾って悪さをするのかも、とは以前から思っていましたから、そちらに入り込む静電気が減ったおかげかもしれません。
    SK-FILTERとは直接関係ないですが、事前にASB-1でトーンアームをブラッシングしてみたのも効果的だった可能性もあることは補足しておきます。

    内周に関しては抜けが良くなった感じがしていて、外周との差が少なくなったといったほうが印象に近い表現かもしれません。
    最後に盤を外して持ち上げる時に明らかに静電気が少なく全くパチパチしないので、これから本格的な冬場はさらに効果が期待できそうです。
    そもそも時間が取れずにあまり聴けないところがあるのですが、静電気を気にせずレコードをより楽しめるようになってくれたら良いなと思います。

    Filed under: Audio
    2022/11/14 1:00 pm | SFC SK-FILTER はコメントを受け付けていません
  • 1111月

    ゼンハイザーのBluetoothワイヤレスヘッドホン「MOMENTUM Wireless 3」の2台目をだいぶ前に入手しました。

    色まで全く同じですが、以前のを紗羅が使って私が今回のを使っている感じです。
    SHURE AONIC 50のヘッドバンドやイヤーパッドが何度接着しなおしても剥がれてしまうのも入手の理由のひとつでした。
    時代とは逆行するのかもしれませんが、どうも合皮だと壊れるのが早すぎる気がします。
    その点、このモデルはシープスキンです。

    ファームウェアがちょっと古かったので更新したのですが、意外と時間がかかりました。
    あとはスマートポーズ(頭から外すとポーズになる)が誤動作することが結構あったので、iPhoneアプリからオフにしたくらいです。
    当初はWindowsタブレットで使うことを想定していたのですが、iPhoneと双方で接続しても上手い具合(?)に切り替わって使えるので結局これ一台でリビングでのニーズはほぼカバーできてます。
    WindowsではコーデックがaptXになってるはずで、iPhoneよりも音質的には有利ですし、Windowsで接続が切れた時にiPhoneに見かけ上は繋がってるのに音が出ないということが多発するのがやや難点ですけども。

    音傾向としてはやや低域が厚めのMomentumらしい音傾向はあるものの、そこそこ自然な感じです。
    音楽も楽しく聴けて、あまり聴き慣れていないジャズなども飽きずに聴ける良さがあります。
    動画だとちょっとテレビの音声だけオーディオ機材につないだ感のある迫力めいたところが出てきますけど、それも没入感という点では良いところでしょう。
    イヤーパッドはAONIC 50と比べればやや小さめなので、大きめの耳では長時間付けていると耳たぶのあたりが痛くなることはありますが、折りたたむことで電源オフにできたりと使い勝手と持ち運びも考慮されていて扱いやすさはバツグンです。

    今はもう4が出ていますし、ワイヤレスではまだ限界もあってCHORD HugoとHD800のような組み合わせには到底かなわないのですけど、気軽さと使い勝手では圧勝でもあります。
    聴いている時間の長さでいえばもはや「メインオーディオ」といっても良い状態でして、その点では入手して良かったなと思います。

    Filed under: Audio
    2022/11/11 4:00 pm | SENNHEISER MOMENTUM Wireless 3、2台目 はコメントを受け付けていません
  • 0411月

    Apple WatchをSeries 7 45mm GPSに更新しました。

    最新はSeries 8ですが昨今の円安もあって結構なお値段ですし、7の未使用品を見つけたのでそれにした次第です。
    これまでがSeries 5だったのでまだ最新OSも動作しますから、むしろバッテリーの劣化を補う意味合いが強かったですし。

    一応これまでのも全部持っていて、2→5→7という経路をたどってきました。
    2はもう実用性がないくらいに遅いですけど、5と比べてもだいぶ軽快な動作にはなっています。
    それよりも実際の表示画面が大きくなったなというのがいちばんの所感ですけども。

    直前にwatchOSのアップデートがあったタイミングだったため、5のバックアップからの復元は結構手間取りました。
    まずは7を最新OSにするところから始まったのですが、異様に時間がかかって復元もなんだかおかしくて失敗しましたので初期化して再度やり直して無事に完了しました。

    使ってみた感じとしては、酸素飽和度が測れるようになったのは多少便利かな。
    個人的には通知が来すぎると気になって困るので、むしろセンサ部分に期待するところのほうが大きいです。
    その点でセンサの少ないSEは自分の場合は選択肢にならないんですよね。

    キーボード入力もできるようになって、緊急時には十分可能な感じでありがたいですが、やっぱり普段はiPhoneから入力するほうが便利でしょう。
    次に買い換えるのは血糖値や血圧(擬似的でしょうけど)とかに対応した頃かなぁ。
    使用時間でいえばMacよりiPhoneよりも長いわけで、地味に活躍してくれることだと思います。

    Filed under: Mac
    2022/11/04 4:00 pm | Apple Watch Series 7 45mm GPS はコメントを受け付けていません
  • 3010月

    FOSTEXの平面振動板ヘッドホン「T40RP」を入手しました。

    現在はT40RPmk3nですが、今回のはそのシリーズの初代モデルで、1988年発売のようです。
    今のRP振動板は四角いのですけど、こちらは第二世代RP振動板という位置づけで、丸型の平面振動板となっています。
    磁石は円形の等方性フェライト、振動板はスパイラル形状のアルミ箔のプリンテッド・コイルをポリスチレン膜ダイアフラムに堆積させたものだとか。

    現行モデル同様、能率は非常に悪い(スペック上は感度91dB/mW、50Ω)ですからポータブル向きでは全くありません。
    同じフォステクスのHP-A8で使うとかなり音は良くて、このシリーズをベースにいろいろ改造例を見かける理由もよく分かります。

    ただ左右のユニットをつなぐ渡り配線がやや接触不良でして、ここは修繕することにしました。
    かなり細めの線がヘッドバンドの中を通っているので、先例のある「HPC-28-2U V2」を使うことに。

    普通だとMogami 2901あたり(外径2.16mm)が定番かなと思いますが、それより細く(外径1.5mmほど)、中心にアラミド繊維が入っているので断線しにくいかなと。
    ただリッツ線なのでエナメル剥がしは大変でしたし、ヘッドバンドの中を通すのも結構苦労しました。

    このシリーズに良くある側面の3.5mmプラグの接触不良もありましたが、そちらは接点掃除とケーブル自体をL字アダプタと普通のミニケーブルで置き換えて無事動作しています。
    音質面でもケーブルや配線が足を引っ張っていた感はあって、ややくすんだ感じは軽減しました。

    音傾向としてはモニター的でありつつ素直で、言葉が適切かどうかは定かではありませんが「とても素直なCD900ST」という感じです。
    ユニットもまだまだ健在のようで、低域もテストトーンで確認して18Hzまでビリつきなどなく出ています。
    楽器の音がとても生々しく、左右の位相やリバーブなどが非常に細かく分かるのは「Regular Phase」という名称もなかなか的をいている印象です。
    音源録音時の背景雑音までしっかり再現してきますし、音量を上げてもあまりうるさくないのもモニターには適していると思います。
    空気録音の違いも聴き取りやすく、部屋やファンの雑音などもしっかり聞き取れるので重宝思想です。

    方向性としてはやはり日本製らしい真面目さがあって、FOSTEXのスピーカー群にも似た傾向は感じます。
    クラシックは全般的に良く合いますが、女性ボーカルは若干乾き気味なのでアコースティックな楽器のほうが得意な気がします。
    FOSTEX TH900に以前から興味がありますけど、とりあえずいろいろ実験するにはこっちのほうが手軽で楽しめそうだなと思っています。

    Filed under: Audio
    2022/10/30 4:00 pm | 3 Comments
  • 2810月

    ZYXから出ているステレオMCカートリッジがExceedに全面的にバージョンアップされるようで。

    私がメインで愛用している「Ultimate 100」も「Ultimate Exceed 100」となるようです。
    「one-point ground system」というのが主な変更点で、巻数の少ないコイルが溝を読み取る時などの振動で左右それぞれが微妙に乱れた磁界にいるような形になるんだとか。
    これをなくすために「左右出力のアース端子位置が同一磁場内にセット」することで「攪乱された磁場内でも左右のコイルは同じ条件の磁場内で発電する」ようにするものだそうです。
    カートリッジに限らずレコード周りは動きが滑らかでありつつ、基礎がしっかりとしている必要もあって柔軟さと堅固さが両立している必要があって、それは物理的にもですが電気、磁気においても同様なのでしょう。

    11/20受注開始だそうで、気になるのはお値段かな。
    モノラルカートリッジは先日値上げされましたし、Ultimate 100も現状で176,000円、針交換が123,200円ですから20万円くらいは覚悟しておいたほうが良さそうです。
    ZYXは針交換時に上位モデルへのアップグレードも可能ですが、Ultimate-Airy-Xの針交換で215,600円なので、なかなか気軽にはできません。

    カートリッジは試聴する機会もあまり多くないですし、貸し出しも破損を考えると難しいでしょう。
    それこそ録音したものを公開できたら良いのですけど、レコードとて原盤権などがややこしいですし…。
    こういうところこそ、オーディオ協会でなんとかしてほしいところです。

    Filed under: Audio
    2022/10/28 1:30 pm | ZYX Ultimate Exceed 100 はコメントを受け付けていません
  • 2010月

    かなり今さら感がある気もしますが、CHORDのポータブルDAC「Hugo」(2ではない)を入手してみました。

    以前からMojoは持っていて最近は眠らせてあったのですけど、最近は仕事以外だとリビングで過ごすことも多いので半分ポータブルなHugoも良いかなと。
    2014年発売でMojoよりも前に出たモデルです。

    基本的にはバッテリー駆動で、4時間充電で8時間くらいの動作だそうです。
    幸いバッテリー交換されたものを入手したので、定格どおりくらいには動作していそうです。
    操作はMojoに慣れていてもちょっと覚えるのに時間がかかりましたし、入力や音量なども記憶されないのはご愛嬌です。

    ひととおり動作確認しましたが、同軸はほとんどのオーディオ用ケーブルがささらないのでちょっと苦労しました。
    光ケーブルも「オーディオ用」を謳っているものはことごとくささらないのはスゴいですね。
    FURUTECHのが使えたので、DAPとの接続が多いのでこれを使っています。

    ヘッドホン主体で使っていますが、HD800も楽々駆動してくれるのはやっぱり流石です。
    やや硬さと真面目さがありますけど、それはむしろHD800の個性かもしれません。
    中高域にわずかにクセがある傾向があると思っていたのでHD800とは合わないかなと思ってましたが、手持ちのヘッドホンでは案外いちばん相性が良いかも。
    イヤホンでは極低インピーダンスのモデルで、ほんのわずかホワイトノイズが目立つものもありますが、ほぼどれでもしっかり駆動してそれぞれのイヤホンのクセすら打ち消してしまうほどです。

    なぜかBluetoothでaptXもサポートされているので、これもテストでは鳴らしましたがAACはたぶんサポートされていないので使うことはほぼないでしょう。
    SBCで接続されているであろうiPhoneでも、ヘッドホンアンプとしては優秀ではあります。
    実際にはカメラコネクションキットでのUSB接続で使うわけですが。

    DAPとのUSB OTGケーブルでの接続も試しましたが、手持ちのDAPだとAK300で動作してくれました。
    AK380AMP経由のUSB端子では動かないのでちょっと使いにくいんですけどね。
    OTGに対応しているはずのOpus #1sではなぜか認識されないので、基本的には光で使うことになるでしょう。

    据え置き機としてもRCA接続でDENAFRIPS ARESIIと比較してみたりもしました。
    DELAとUSBで接続しましたが、マーカーレスDSDには残念ながら非対応でした。
    音は空間描写が上手く、音像はやや膨らむ傾向ですけれど、むやみにタイトになり過ぎたり神経質な印象がなく、リラックスして聴けるものです。
    やや陰影が弱めで明るい表現になりますが、ポータブルとは思えない内容で、そこは電源が充電によってクリーンだからというのもあるのでしょう。
    低域に力感があるのはHugoで、やはり中高域にやや華やかさがあるので稀に楽器や録音によってキツさが出ることもありました。

    ARES IIは滑らかで穏やかな印象ですが、世代的なことを考えるとかなり健闘していて、人によってはHugoのほうが好みという方も多いかも。
    最近のCHORDとはやや音色が違う傾向だと思っていて、DENAFRIPSもHugoも少し中域が厚めな印象があって方向性はそこまで異ならないかもしれません。
    ホール感をウェットに出してくるのはHugoのほうで、やや太めのヨーロッパトーンです。
    それでもDENAFRIPSと比べればHugoのほうがやや硬質でガラスっぽい質感に感じられることもあります。
    DENAFRIPSはシルキーな感触で、ハイレゾ音源になるほど長めの余韻が漂って粒子の細かさのようなものが感じられます。
    いずれにしてもポータブルとは思えない鳴りっぷりです。

    DSD128まで、PCMは24bit/192kHzまでというのも今となっては平凡なものですが、実際の音源はほぼこれで十分です。
    いずれにしてもリビングで気楽に聴くには十分すぎる音質だと思いますし、愛用していこうと思います。

    Filed under: Audio
    2022/10/20 4:30 pm | CHORD Hugo はコメントを受け付けていません