MacBSの日常生活的日記

Western Electric RCAケーブル

Western Electricの単線を使った長尺のRCAケーブルを見つけたのでゲットしてみました。

Western Electricと言っても復刻されたものもありますし、詳細は不明なのですが3mの長さと単線だということで入手しておいて良いかなと。
届いてからプラグ内部を見える範囲で確認した感じでは同軸ではなく単線2本をノンシールドで網組チューブに通したもののようです。
外側の皮膜はおそらく綿布にラッカー、その内側には紙と絹が使われているっぽく、復刻ものではなく古いものかなと推測されます。
単線の外観は銀色ですので、おそらく錫メッキ銅線だと思いますが、銀線の可能性もあるのかもしれません。
本格的に調べようと思うとケーブルをバラさないといけなくなるし、判明したからといって音が変わるわけでもないので追求はこのくらいにしておきます。

かなり細いものですし取り回しはかなり気を使いますが、片方のプラグがL字なので装着はやりやすいです。
向きは良くわからないですし、なんだかプラグカバーの色使いが入れ替わっているようですけど、これもはんだ付けからやり直さないと修正できないのでそのままにしてあります。

音としては単線らしい音像のシャープさがあり、ざわざわした印象がない見通しの良い、いわゆるS/Nの良い音です。
最初はやや中域が濃いめで多少低域が薄かったですが、ナローレンジな印象はそこまで強くはありません。
聴感上では高域はCHORDより伸びているようにすら感じられますが、錫メッキや銀の中高域の派手さが多少出ているのかもしれません。
周波数特性としてはほとんど変わらないようですけどね。

そのわりに音量を上げてもうるさく感じないからボリュームが上がりがちなのは音の質感がスッキリしているからでしょうか。
ただ音楽的な躍動感は失われておらず、音も前に出てきます。
そこもむやみに出しゃばり過ぎず自然で、ノリが良い曲は楽しく、穏やかな曲ではしなやかに鳴らしてくれる印象です。
女性ボーカルではやや高音域にキツさが出ることもあり、そこはさきほどのメッキの影響でしょう。
外連味が魅力につながることもあるので一長一短ですし、再生機器によっても印象は異なる程度の色付けではあります。

同じ単線を使ったケーブルとしてはACOUSTIC REVIVEを愛用していますが、このWEケーブルは音色でいうとCardasやaudioquestに類似している方向性でしょうか。
大抵の音源ではバランスは保たれているのですが、稀に破綻する場合があって、ゴリゴリした感触を演出気味な傾向が、以前使っていたCardas HEXLINK-5C XLRに良く似ているなぁと思い出しました。

そもそもオススメしようにも同じ仕様のケーブルを見つけることは不可能(どこかのショップが製作したらしいのですが、それがどこかも分かりませんでした)ですし、あまり見かけないものとは思いますが、単線の優位性とメッキの弊害はなんとなく感じ取ることができました。
しばらく長尺ケーブル選定が続きますが、たぶん次回が最終回となるかと思いますのでもう少しお付き合いください。

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