• 044月

    WEISSのDSP機器「DSP502」が4/1に国内発売されたようで。

    WEISSというと高級DACで有名なイメージですけども、今回のものはそんなDAC「DAC502」からDSP処理部分だけを切り出したものだとか。
    これ単体ではD/Aコンバータを積んでいませんから、デジタルで入れて、DSP掛けて、デジタルで出す、というだけになります。
    デジタル入力はAES/EBUにS/PDIFが192kHzまでのPCM、RJ45が384lHzまでのPCM、USBはDSD128まで対応しています。
    ただ内部処理は40bit浮動小数点の195.3kHzという変わった(?)状態で扱われ、出力は88.2/96/176.4/192kHzのPCMらしいので、基本的にはPCM対応のDACがあれば良いことになりますね。
    なお、サンプリング変換などは私も試したことがありますが、SARACONという有名なパッケージが組み込まれているそうです。

    DSP機能は大きく分けて以下の5つの機能を有しています。

    The EQ
    Room EQ
    XTC
    Vinyl
    Dynamic Adaption

    The EQはまさにパラメトリックイコライザで、これはまぁ当然という感じですね。
    3バンドということなので思ったよりもシンプルな調整機構です。
    プリセットが予めあったりしますし、微調整用という位置づけなのでしょう。

    Room EQはルーム・イコライザで、200〜20kHzのスイープ(?)を使って定在波を特定し、それでEQで調整して定在波を減らすことができるんだとか。
    調整箇所は5ヶ所だそうで、これもわりとシンプルに補正する仕掛けですね。

    ここまでだとAccuphaseのDGシリーズに近いか、それより弱いような感じですが、残りがちょっと面白い機能ということになります。
    XTCはクロストーク・キャンセリングで、左右のクロストークを減らすように処理することで音の広がりを生み出すんだとか。
    Illusonic社と協力して開発されたものだそうで、効果は万能ではないでしょうけれど、配置制限のある環境とか、そもそもヘッドホンを意識してマスタリングされた音源などでは効果があるかもしれません。

    Vinylはヴァイナル・エミュレーションで、これはSONYがWALKMANでやってたりするのと似ているものですね。
    これもドイツの高音質レーベル「Stockfisch-Records」のDMM(Direct Metal Master Cut)CD制作の技術協力で実現しているそうです。
    ややこの2つは「イロモノ」っぽい印象もありますけど、DSPだからこそ色々楽しく弄るのが良いのかなぁ。

    最後にDynamic Adaptionは音圧を揃えるような働きをするものです。
    ここが個人的にはちょっと残念で、むしろ音圧アゲアゲになってしまってる音源のダイナミックレンジをRestorationしてくれるようなものだったら良かったのに…と思いますね。
    そうなると潰れてしまった部分は単なるDSPでは復元しきれないわけで、AIだとかCloudからデータを引っ張ってきたりする必要があるでしょうが…。

    ただ、LAN経由でファームウェアアップデートできるようになってるそうですし、今後の進化に期待でしょうか。
    お値段もかなりのものですし、普段だと流してしまうような機器なのですが、今のオーディオ界に一石を投じるにはこういう方向性もアリなのかもしれないなと、少しだけ思ってみたりしたのでした。
    もちろん元の音を変えて楽しむだけでは単なるガジェットで終わってしまうわけで、それ以上の何かが求められると思いますけどね。

    Filed under: Audio
    2019/04/04 12:00 pm | No Comments

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