MacBSの日常生活的日記

iFi Audio iPurifier2

iFi AudioのUSBノイズフィルタ「iPurifier2」をお試しで導入してみました。

DACのUSB端子に直接接続するタイプのノイズフィルタで、一応はFOSTEXのHP-A8で使ってみようかなという目論見でした。
リビングに置いてSurface Proでつなぐようにしているのですが、実際は気軽にDAPを光ファイバーケーブルでつないで使うことが多いのはUSBに不満があるからじゃないかなぁというのもありました。
本来ならここにACOUSTIC REVIVEのUSBケーブルを入れれば良いのですけども、そっちはHD-7AとLUXMAN P-1のほうで使っていますし、
狙ってたのが売れちゃったというのもありますけどね。

まずはHP-A8にUSBケーブル直結で再確認してみます。
細かいところはしっかり出ていますが、小さくキーンという感じのノイズはあります。
ジュルジュルとかザーッという系統はないのでかなり良好なほうだと思いますが、出音としてはややおとなしい印象で平面的なところも少し感じられます。
ボーカルはやや硬めで、ギターの弦を弾く音もややキツめの付帯音があるのは中高域に雑味があるからではないかと推測されます。

そこにiPurifier2を追加してみますが、結果としては中高域の質感はあまり変わらないようです。
多少、柔らかさは出た気はしますが、どことなく霞みがかった感があり、雰囲気としては光で繋いだ時のような感覚です。
だからこそアイソレーションはされているのだとは思いますが、光接続も含めて鈍っているように感じられる部分があります。
もちろん悪いところばかりではなく、楽器の分離はやや改善していますし、背景に埋もれがちな部分は引き出されてくるのでS/N向上はあるのでしょう。
広がりも出ていますが、決定的な問題点が非常に低い部分の低域が減退してしまう点です。
普通の低域は締まりが出て深さがあるのですけど、30Hz以下くらいで押し出しが弱まってしまっています。
そのわりにはギターの硬さは残っていますし、残念ながらHP-A8では不要との結論になりました。

そこで次はHD-7Aに移動してみます。
ここはHD-7Aの問題だと思うのですが、ヘッドホンによってはかなりジュルジュルノイズが入ることがあり、電源環境が良くないのだと思われます。
そこでiPurifier2を取り付けると、確実にその手のノイズは減りました。
サーッというホワイトノイズはそこまで減っていないが、ハム系のノイズはかなり減っているようです。

高域のキツさもかなり緩和されていますし、電源投入からしばらくすると音の粒立ちも良くなっていて、こちらの環境ではプラスしかない感覚です。
HD-7AのUSB部分はお世辞にも良いとは思っていなくて、以前は別途X-DDCを使っていたくらいですから、USB-DDC部がちょっと古い設計だったりすると効果が高いのかもしれません。
こちらでも低域の沈み込みがちょっと弱まったような感はないとは言えませんが、ノイズがあるよりはマシですからね。
ノイズが減ったことで、音源や空気録音したものをモニターする場合にも空気感の部分が良く聞き取れるようになったように思います。

さらにリビングのiMacで使っているHiFi-M8でも試してみました。
元々はポータブルなのでコレも光で使うことが多いんですけどね。
まずは取り付けずに聴いてみると、他のヘッドホン環境と比べてしまうとさすがにややセパレーションが悪い印象です。
パワフルではあるのでゴツっとした質感で勢いはあるのですが、繊細さに欠けるところも元々あります。

そこまで確認しておいてiPurifier2を取り付けてみました。
ハイハットが先鋭になって、セパレーションも良くなりましたし、だいぶスッキリ系の傾向になったのは歪みが減ったからそう感じるのかもしれません。
スピードがゆったりしたような感覚もあるので、改善されているのが体感できています。

やはりノイズが多いかどうかで、一定量より多い場合にはあったほうが良い形になるように感じられます。
DAC側で対策されている場合にはむしろ力感が落ちる部分が気になってしまうようで、確実に良くなるというのとは違うかも。
また、HP-A8の場合は内蔵クロックで打ち直されているからかもしれないなとは感じました。

また、パソコンに負荷が掛かった場合にも揺れや不安定さが出にくいというのもあり、他の作業と併用で同じパソコンを使うようなケースでは効果を感じやすいかもしれません。
なお、接続して少し待たないと本領を発揮しない傾向が感じられますが、iPurifier2自体が発熱するといったことはないようです。

コレにコストを掛けるべきか、それとも素直に良質なUSBケーブルを使うべきか、と言われれば、私はどうも後者のような印象でした。
むしろ、USBケーブルの取り回しも大切だというのを再認識しました。
ACOUSTIC REVIVEを使っている環境はネットワーク周りも複雑に入り組んでいたのですが、HDDなども含めて他のケーブルやACアダプタの近くを通さないようにするだけでずいぶんノイズも音も改善しました。
その辺りも含め、最終的にはHD-7Aで使う形になっています。
現行モデルではないのでさらに改良されている可能性もあると思いますが、周辺機材の関係で改善のための対処が難しいケースでは有効と言えるかな?といった感触でした。

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