MacBSの日常生活的日記

Combo384 PRO USB-DDC

PCオーディオの音質をもうちょっと強化できないかなぁと思っていたところで、「Combo384 PRO」なるUSB-DDCを見つけたので試しにゲットしてみました。

Combo384というのはそこそこ有名で、Raspberry Piと組み合わせたり、いろんなメーカーのUSB-DDC部に使われていたりするようです。
それ自体はイタリアのAmanero Technologies社が開発したものですが、互換ボード(正式なライセンス契約してるかは不明)も多数ある模様で、今回のもそのバリエーションかもしれません。

オリジナルとのいちばんの違いは同軸デジタル出力を装備している点でしょう。
Combo384自体、PCMは32bit/384kHzまで、DSDはMacでは5.64MHzまで、WindowsだとASIOドライバーでDSD512まで対応可能です。
この同軸デジタル出力もDoPに対応してるかは定かではありませんが、I2S端子もしっかり用意されています。

もうひとつの違いはオリジナルがUSBバスパワーなのに対し、こちらは5Vの外部電源が必要という点です。
あいにくACアダプタは付属しませんでしたので、手持ちの秋月電子のもので動作してくれました。
なおプラグは5Vに多い内径1.7mmではなく、内径2.1mm、外径5.5mm、センタープラスでした。

しっかりしたケースにも入っていますし、4桁表示モジュールもあって動作サンプリング周波数もしっかり確認できます。
ただ、最初はHD-7Aに同軸で接続したのですが音が出なくて戸惑いました。
DP-77に繋いでみると問題なく音が出たので少し悩みましたが、結果的にはCombo384が32bit出力のみ対応だったことが原因でした。
HD-7Aの初期モデルは24bitにしか対応してなくて、その後の192もファームウェア更新で対応だったようですね。
本来はHD-7Aで使いたかったので、そこは大きな誤算でした。
正直、HD-7AのUSBもいまひとつですし、DSDに対応してるわけでもないので、コレの出番がかなり厳しいところです…。

鳴らないものは仕方ないので、DP-77につないで動作確認です。
Macではドライバのインストールも不要で、Audirvana PlusのIntegerモードでも動作してくれました。
ただ、サンプリング周波数切り替えにちょっと間があくので、switching ratencyを0.5sにしたほうが良いようです。
最初の出音はタイトで滲みは少ないものの、やや元気がないように感じました。
上品さがありますが、奥まったような音場でドライ、余計な響きのない真面目な鳴り方です。

USBケーブルや同軸ケーブルは何通りか試して、結果的にACOUSTIC REVIVEコンビがベストでした。
セルフパワーではありますが、やはりパソコンからの電源の影響を受ける傾向ですし、ACアダプタと同じコンセントから取っているX-DDC用の安定化電源のOn/Offや外付けHDDの動作で音が途切れたりと、電源には結構シビアなようです。
本来ならトランス式の安定化電源が良いのでしょうが、X-DDCで使ってるものは最低電圧が6Vなので残念ながら使うことができません。

X-DDCと比較してみると、こちらは安定化電源を使っていることもあり、音の広がりがあり、よりオーディオ的な鳴り方です。
響きがやや多めな気もしますが、艶のあるボーカルで息遣いまでしっかり伝わってきます。
ハイレゾ音源の場合はCombo384のほうが優位なところもありますが、CD音源ではX-DDCのほうが良いようです。
それではとAudirvana Plusでアップサンプリングするのも試しましたが、それはそれで音が薄くなってダメでした。

これまでも他のDDCをいくつか試しましたが、その中ではわりと音は良い部類だとは思います。
ただ、安定化電源を使ったX-DDCを超えるほどとは残念ながら行かなかったようです。
PCオーディオ、デジタル機器はノイズとの戦いで、なかなか向上が難しいですねぇ。
そもそも、うちの機材ではDP-77が96kHzまで、HD-7Aは192kHzまでですが32bitでNG、ATOLL DAC100は機材からのノイズが多くて…という状態で、なかなか厳しいところです。
それなら同軸でDoPが受けられる機材は…とちょっとだけ調べてみましたが、そういう機材なら当然USB入力もあるわけで…。

現状はいまひとつ活躍の場がない感じになりますが、もうちょっと試行錯誤しつつ、将来的にはRaspberry Piと組み合わせてみても面白いかなと考えているところです。

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