MacBSの日常生活的日記

Clearaudio Smart Matrix Professional

Clearaudioのレコードクリーニングマシン「Smart Matrix Professional」をゲットしてみました。

そもそもレコードクリーニングは手動でも時間さえかければそこそこ出来ると考えていたのですが、丸針なら大丈夫でも楕円針だとどうしても取れないパチパチが目立ってしまうケースが増えてきて、やはりバキュームが必要なのかな?というのが導入理由の一つです。
また、PCM-D100も導入したし、レコードを録音するなら万全を期したいというのもありました。

VPIやアイコールも候補でしたが、手動クリーニングで逆回転が意外に効果が高いことに気づいたこともあり、逆回転ができる本機が俄然有力となりました。
レコードの枚数はそこそこありますし、本体よりもランニングコストを抑えたほうが結果的にはおトクかな?というのもありますし、マシンはこれを使って、クリーニング液はOYAGをチョイスする方向で決めた感じです。

基本機能や操作はVPIやアイコールとほぼ同じで、ディスクをプラッターに固定したらクリーニング液を垂らし、回転させてブラシで伸ばし、バキュームアームを盤面に載せて吸い取る、といった具合です。

ただ実際に使ってみたり説明を見たりすると微妙な違いがあって、Clearaudioの場合にはブラシでクリーニングする感じではなく、バキュームアームに付いたマイクロファイバーとバキューム動作で汚れを取る方向性のようです。
また純正のPure Groove 洗浄液の特性によるのかもしれませんが、乾燥の工程についての記載が一切ありません。
実際に使ってみてもバキュームをしっかりやれば、ほぼそのままプレーヤーにディスクを移して再生が始められるような感じです。
これもバキュームアームに付いたマイクロファイバーが適度な吸水性を持っているおかげかもしれません。
ブラシのほうもほぼ同じようなマイクロファイバーが貼り付けてあり、どちらも100枚程度を目安に交換するように書かれています。

試しに自作のクリーニング液やアルテのクリーニングブラシも使ってみましたが、自作のクリーニング液のほうは全くダメだなという気がします。
そもそもClearaudioの説明書にはアルコールを使わないように、という記載もありますが、OYAGも多少入ってるものの、洗浄能力が段違いに思えます。
パチパチが消えるというのもそうですが、それ以前に帯域も広がるし、音の透明感や情報量が大きく違ってきます。
サーフェスノイズが減っているので、ついついボリュームを上げてしまうほどです。
極論を言えば、ClearaudioじゃなくてもOYAGの手動クリーニングでも結構イケるのでは?と思うくらい、OYAG自体がまずオススメですね。

ただバキュームの効果はクリーニングをやっていくほどに功を奏してきて、かなり酷かったディスクもどんどん改善していきますし、クリーニング後の再生でも針先の汚れ具合が全く違います。
カートリッジの寿命もおそらく大きく違ってくるでしょう。
逆回転の効果もやはり高いようですし、手入れもしやすくて使い勝手も良好です。
あえて言えば消費電力が500W近いので、バキュームする時はエアコンを念のため切っておくのがちょっと不便な程度でしょうか。
音の大きさは65dB程度とのことですが、普通のハンディ掃除機くらいの音は出ますので、夜に掃除機が使えないような環境だとちょっと厳しいかもしれません。

あとはもうお値段とその後のサポートですが、そういう意味ではやはり国産のアイコールのほうが安心かもしれません。
ただClearaudio自体はレコードプレーヤーやカートリッジのほうがむしろ本業ですし、交換が必要なのはマイクロファイバーだけなので、どこかのタイミングで多少まとめて注文してストックしておこうかなと思っています。
また、旧モデルなどはOkki Nokkiにソックリだという感じもしますが、国内ではそもそも入手性が悪いですし、全体的な作りはやはりしっかりしているなと感じます。

ブラシはアルテを使うことも可能ですし、純正クリーニング液も一度は試してみたいところですが、現状はOYAGと純正ブラシの組み合わせでのクリーニングが、レコードを聴く前の欠かせない作法のようになっています。
良いとは分かっていてもなかなか手を出しにくい機器だと思いますが、機会があればいずれのメーカーのものであれ、ぜひ一度お店などで体感してみるときっと欲しくなってしまうと思います。

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