• 2612月

    先日、タモリ倶楽部の記事をエントリーした時にも紹介した「フォノイコライザ」ですが、
    アナログレコード世代でない方には、なぜレコードだとこれが必要なのか、わからない
    方も多いのではないかと。

    実はレコードプレーヤーから出てくる信号はレコードの溝を針が拾って、そこに付いた
    ちっちゃな「発電機」がその振動から発電したものを、そのまま出力してるんです。

    ですから、それを普通のCDプレーヤーなどの出力と同じくらいに増幅してあげる
    必要があります。
    これがフォノイコライザのひとつの大きな役割です。

    ちなみに、カートリッジには種類があって、それによっても出力電圧が異なります。
    ですから、出力の弱いMC(ムービングコイル)カートリッジの場合は、イコライザの
    前に「MCトランス」というものを付けたりすることもあります。

    そして、フォノイコライザの役割は、実はこれだけではありません。
    レコードの溝には音をそのまま記録せず、高音は強く、低音は弱くして記録されて
    いるんです。
    これを「RIAAカーブ」といいます。

    ですから、再生する時はそれと逆のカーブで補正してあげなくてはいけないんです。
    これが「イコライザ」という名前が付いてる由来でもあるわけですね。

    なぜこんな補正をしているかというと、低音ほど溝が太くなりがちですから、隣の溝と
    くっついてしまわないようにするためと、針が盤面をこする時に出る高音ノイズを
    相対的に下げてあげるためだそうです。

    こういう面があるので、レコード音源のデジタル化とかも、ちょっと面倒なんですよね。
    ONKYOの「SE-U33GX+」みたいにフォノイコライザ内蔵のUSBオーディオなども
    ありますけど。


    ONKYO USBデジタルオーディオプロセッサー SE-U33GX+【税込】 SE-U33GXP-W

    ちなみに、これは残念ながらMCカートリッジには対応していません。
    音質面では24bit/96kHzでのサンプリングに対応してたり、頑張ってると思いますが。
    フォノイコライザの品質については、まぁ単体のものや本格的なアンプに内蔵のものには
    かなわないと思いますが、とりあえず聴いたり取り込んだりできるのは、便利ですよね。

    プレーヤーにもイコライザ内蔵の廉価なものが結構出ています。


    audio-technica/オーディオテクニカ AT-PL30

    ただ、音質を考えると、本格的なものが良いのですが、そうなると選択肢は一気に
    テクニクスのプレーヤーくらいまで上がってしまいますねぇ。


    TECHNICS SL-1200MK5(シルバー) アナログプレイヤー

    さらにこっちはカートリッジが付いてないので、せめて定番のSHUREくらいは付けたい
    ところです。


    SHURE M44G MMカートリッジ

    なかなかレコードの再生や取り込み環境を復活させるのは大変ですね。
    まぁ、自宅に眠っているプレーヤーなどがあれば、少しは楽なんですけど。
    ただ、中古なんかでも結構出回ってるので、そういうのを狙うのも良いかもしれません。

    年末年始に懐かしい昔のレコードをデジタル化してみたりするのも楽しいのでは
    ないでしょうか。

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    Filed under: Audio
    2007/12/26 5:00 pm | 2 Comments

2 Responses

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  • matsumo Says:

    MacBSさん、こんにちわ。

    最近は2、3万円位で、LPプレーヤー等が付いていて、かつ、SDカードにmp3ファイルを作ってくれるものが通信販売されていますね。後は、メーカー品だと、最近はティアックからだと思いましたが、6万円位のも出ましたし。

    ちなみに、私はオーディオ装置からの出力をWAVE RECORDER「ローランド:EDIROL R-09」でWAVEファイル化し、それをパソコンで編集してCD化、そして、mp3ファイル化しています。また、mp3ファイルはブログやホームページで公開しています。勿論、隣接著作権が切れている1955年以前の録音に関してのみですが。

  • MacBS Says:

    matsumoさん、コメントありがとうございます。

    配布用ですとMP3でもOKですが、アナログですと
    できればサンプリングレートが96kHzくらいあったほうが
    コレクション保存用には良いかもしれませんね。

    著作権切れのレコードも、もうずいぶん増えてくるのでしょうね。
    ただ、著作権期間延長の話も出ているようで、
    60’sあたりが切れるかどうかは微妙かもしれませんね。