• 263月

    みんぽすさんにお借りしているOlasonicのアンプ内蔵スピーカー「TW-D7WM(T)」のエージングがぼちぼち熟成されてきたので、音質についてレビューしてみようかと。

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    この機種で一番気になっていたのはTW-S7との音質差です。
    下位モデルで従来機種のTW-S7はスピーカーの筐体の中にD/Aコンバータやアンプを内蔵していたので、どうしても回路基板をコンパクトにせざるを得ず、どうしても無理があったはずなんですよね。
    その点、今回は上の写真のようにドックが用意されたので、基本的にはこの中に回路を移すことができ、スピーカーはエンクロージャとしてすべての容量を使うことができるようになりました。

    音質をレビューしていく上で、残念ながらTW-S7は手元にありませんが、以前レビューした記憶をたどりつつ聴いてみると、低音の量感はやはり増えていますね。

    ただ、音質向上を意識したためか、すこしケレン味を出してきたかな、という気もします。
    ケレン味というとちょっと悪いイメージですが、あくまでも音色調整というレベルで、逆の言い方をすれば、しっかりチューニングしてきたといえるでしょう。
    TW-S7が市販車としたら、TW-D7WMはチューニングカーといえば分かっていただけるかな。
    ただ、TW-S7のシンプルな素性の良さというのも魅力だと思うので、そういう点ではTW-S7のほうが個人的には好きかもしれません。

    具体的に表現すると、ボーカルのサ行がTW-S7よりもややきつい印象だったり、低域が少し下に伸びたものの、やや本来のサイズから背伸び気味のブーミーさが感じられました。
    反面、楽器によってはそれが効果的に効いて、ギターやエレピ、ピアノといった楽器ではタッチの立ち上がりが程よい感じで、切れのあるサウンドが好印象です。
    このあたりはiPodとWALKMANの音の傾向とも似ていて、好みの領域ともいえるかもしれません。

    なお、音源による音質の違いですが、やはりオススメはUSBオーディオです。
    アナログ入力もエージングでかなり良くなってきたのですが、高音の純度にはかなりの差がありますし、低域の伸びも違います。
    極端に言うなら、CDと高音質にエンコードしたMP3くらいの差があるかも。

    本来はD/Aコンバータだけの差なので、NA7004クラスの音源ならアナログ入力のほうが良くてもおかしくないはずなんですけどねぇ。
    なお、この音質差を減らすにはやはり入力音源のインピーダンスや電圧を工夫する必要がある気がします。
    RCA出力よりもヘッドホン端子からの接続のほうが良いケースが多い印象だったのは、そちらをメインに考えてチューニングしてあるのかな?
    また、ヘッドホン端子においては、歪みが出ない程度に入力音量を大きめにしたほうが音質が向上しやすい傾向に感じました。

    ウォークマンのドックに関してはミニジャックによる入力よりは音質が確保しやすかったです。
    基本的にドックからもアナログ入力のようなので、ウォークマンの音質に依存しますけどね。
    前述のようにTW-D7WMもiPodよりはWALKMAN寄りの音色傾向だと思うので、場合によってはソニーらしさが二重になる感じで、ちょっとクセが強調されたと感じるかもしれません。

    また、TW-S7はUSBからの給電のみで動作しましたが、TW-D7WMはACアダプタが付属しています。
    ただ、再生だけならACアダプタがなくてもウォークマンを含む各入力全て使えます。
    とはいえ、電源がしっかりしたほうが良い部分も多いはずで、ACアダプタの有無で比較試聴してみると、ACアダプタ無しの場合、低域のダンピングファクターがほんの少し下がった感じになり、広域の伸びも減る印象です。
    ただ、これがむしろおとなしい音色になって、聴きやすく感じるケースもあるかも。
    ACアダプタがなくても音量感は十分なので、好みや配線の取り回しを考慮してチョイスしてもよいかと思います。

    ここからはちょっと余談になってしまいますが、USBオーディオで試聴中に突然リミッターが働いたという事象がありました。
    その時は偶然、ACアダプタをつないでなくて、わりと大音量だったせいかな?
    もしくは、スピーカーのジャックがちゃんと刺さってなかった可能性もあるかもしれませんが、保護回路もしっかりしていて、電源を入れ直せばすぐに復旧しました。

    ただ、入出力端子がどれもミニジャックというのはちょっと気になるかな。
    ジャックはRCA端子などと比べるとどうしても抜けやすいし、長期的には接触不良も起こりやすいですし。
    端子形状も同じということもあってか、誤接続を避けるため(?)に入力端子は横にあるという配置で、配線がわりと煩雑になりやすいところがあります。
    どうせならスピーカー側は違う形状の端子にしたら良いのではないかなぁ。

    もうひとつ、オーディオ好きとしては内部基板も気になります。
    ただ、これは借り物ですから分解はできず、ネットで調べてみました。
    回路基板はこんな感じで、D/AコンバータはバーブラウンのPCM2704だそうです。
    USB DACでは定番のICみたいですね。
    パワーICは残念ながらわからなかったんですが、テキサスインスツルメンツのTPA3120D2やTPA3123D2あたりかなぁと予想してます。

    ということで、あくまで私の耳に頼った主観的な試聴でしたが、TW-S7ではちょっと物足りないなぁというユーザーさんの意見をしっかり吸収して仕上がった上位モデルだと思います。
    ただ、シンプルに(しかも安く)仕上げたいのでしたら、TW-S7も十分魅力的です。
    どちらも価格を考えたら非常に高次元の完成度ですので、ニーズに合わせて選ぶのが良いかと思います。

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    関連エントリー:

    Filed under: Mono Fellows
    2011/03/26 4:37 pm | 2 Comments

2 Responses

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  • shigechan Says:

    ども、今晩は。

    興味深いレビューを有り難うございます。それにしてもこの筐体でしかも電源電圧
    5Vなのに10W×2の出力は凄いな〜。個人的には”そこまで小さくしなくても良いんじゃ
    ないの?”とか思いますが・・・。

    RCAコネクターを採用しないのは筐体の制約でしょうね。内部はリンク先を見ましたが、
    価格の制約かな? 私には識別不能なメーカー製ケミコンが表面実装されています。
    結構音に効く部分なので、こういうのを見ると直ぐに交換したくなります(^^ゞ

    パワーアンプのICは識別できないですね。TIのデータシートを見ましたが種類が多くて
    判りませんでした。出力のローパスフィルターレスタイプというICもあるんですね、
    知らなかったです。ただ本機にはフィルターが付いていますから普通のデジタルアンプ
    ですね。

  • MacBS Says:

    shigechanさん、コメントありがとうございます。

    スピーカーのインピーダンスは不明ですが、4Ωだとしても10Wを出すには内部で昇圧しないとダメですものね。
    ただ、パワーICがもしTIのTPA3123D2あたりなら25Wまで対応してるようです。
    改造の余地も程良く残ってますし、改造派にもオススメできるスピーカーだと思いますよ。