MacBSの日常生活的日記

Wind Bell OS-50

特許機器のインシュレーター「Wind Bell」の廉価モデル「OS-50」を試しに導入してみました。

4個で25〜50kgの耐荷重と大型機器用のもので、KRELLのパワーアンプで自身のファンによる振動を抑えられないかというのを試してみたかったんですよね。
その上でスピーカーからの振動の影響も低減できればラッキーかなと。
廉価モデルだけに名前の由来になっている風鈴効果の部分はなく、振動遮断のみですがM6,M8ネジで締結可能にもなっています。

大きさは外径50mm、高さ30mmと普通に機材に付いているインシュレーターに近いサイズですが、かなり軽くてプラスチッキーです。

KRELLには元々、ゴム足が6個付いていますが、これが思ったより高さがあったので、そのままではゴム足より低くなるため、下にクォーツインシュレーターを敷いてかさ増ししました。
説明書には間に他の素材を挟むと振動抑制が弱まることがあるらしいことが書いてあったので下に入れました。
なおゴム足を外すパターンもあったのですが、まずはお試しなのと、前2本を固定するネジにはボディにアースを落とす結線もいっしょに内部で固定されていることを知り、残しておくことにしました。

まずはファンノイズですが、中高域成分が減ってファンの駆動音のみになったような印象です。
無音時以外は気にならなくなったので、その点では十分に効果はあると思われます。
ただ上に鉛等の重しを載せてあったのですが、これを載せると重心が変わるからか、音に影響が強めに出てしまったので、載せないほうが良いようです。
KSA-100の重さが35kg、重しは10kgもないと思うのですが、荷重や重心でWind Bellの効き具合がずいぶん変わるような印象がありました。
また、重しを載せないと天板の共振は残るため、高域成分のファンノイズは増えるため、結局はプラマイゼロな感じになってしまいました。

肝心の音はやや甘くなって余韻も少しデッドになります。
その代わり、低域は濁りが減って音像がシャープになっていて、現代的な雰囲気にはなったといえるのかも。
ただどうしても音の甘さの部分がかなり気になります。

しばらくはこれで聴いていましたが、やはりどうしても気になったため、一旦外してゴム足のみにしてみました。
こちらのほうが素直で実体感があり、線が細くなったり神経質にならないので、KRELLらしさは活きているように感じられます。
Wind Bellを入れるとやや高域寄りになって、低域はぼやけるようです。

今度はWind Bellの後ろ側の設置位置をアンプのなるべく後ろのほうにして再設置してみました。
これだと高域の甘さはあまり感じられなくなったので、やはり重心を上手く取るのがポイントかもしれません。
ハープの低いほうの弦の鳴りが自然になっていたりと、低域側の音階などの精度重視ならば導入する効果はあるでしょう。
やはりやや高域寄りのバランスにはなりますが、音色はキレイになっていると思います。

さらにこれでしばらく鳴らしていましたが、やはり音楽全体がぼんやりしてしまうのが気になって結局外してしまいました。
個人的にはふんわり小綺麗に鳴るよりも力感や躍動感を残したかったのです。
ゴム足でも十分その方向性が活きてきますし、セラミック製のAIKOH レゾナンスキラーC型にするとさらに純度が上がったので結局これに戻しました。

ならばプレーヤーではどうかと、AccuphaseのSACDプレーヤー「DP-77」に移動させます。
こちらは純正の鋳鉄を交換してみたところ、動作音はこころなしか静かになりました。
音傾向も静寂性が高まり、細部の描写が細やかになり、鋳鉄独特の煌びやかな付加音が減ったようです。
重心はやや上寄りになり、残響部分が際立つようになります。
元々の音源に含まれる残響が精度高く再現されるようになったのか、やや付加的に描写されるのかは判断がつきづらいところですが、どうも後者のような印象がやや強い気がします。

DP-77は17.7kgしかなく、OS-50が想定している荷重より軽いのも影響しているのかもしれませんが、やはりどうもふんわりしてしまう傾向はあるように感じられ断念しました。
その後もせっかく交換したのだからと、セイシンとクォーツインシュレーターにしてみたのですが、これもややデッド気味になったので結局は純正のインシュレーターに戻してしまいました。

決して純正のインシュレーターも最良と呼べるようなものではないのですが、RKI-5005との併用のほうが躍動感を損なわずにクセを抑えてくれていたようです。

ただこれを機にRKI-5005は別の場所でテストしてみることにしたので、それはまた別の記事でご紹介したいと思います。

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