MacBSの日常生活的日記

茶楽音人 Donguri-鐘(SYOU) Re-Cable レビュー アンプ比較編

茶楽音人さんとeイヤホンさんのコラボイヤフォン「Donguri-鐘(SYOU) Re-Cable」ですが、エージングも十分になってきたので手持ちのアンプを色々と変えて比較してみました。

元々は他のイヤフォンやヘッドフォンとの比較やリケーブルをやってみようと思ったのですが、実際に試すとアンプによる違いが想像以上に大きく、そこをしっかりしないと、このイヤフォンの実力を正確に伝えられないなと感じて内容を切り替えることにしました。

当初はFiiO X1にALO Audio Rx MkIIで聴いていましたが、前回のレビューどおり、これはこれでとても素晴らしいサウンドではあります。
HAGANE Ver.よりも深みのある上品なものになっていますし、Co-Donguriからだと全面的なグレードアップが図れると感じるものです。
HD25-1 IIやHD598などと比べても、Donguriらしい空間的な広がりも功を奏し、良い意味でイヤフォンの緻密さとヘッドフォンの懐の広さを両立しています。

そこでまずはポタアンを同じALO AudioのThe Nationalに変えてみると、多少大雑把な表現なところはありますが、力強さが出てきます。
ハイゲインではボリュームが低すぎてギャングエラーが出るレベルなので、ローゲインで使いますが、それでもややホワイトノイズが目立つケースがありますけど、実際に音楽を楽しんでいる時にはそうした細かな点よりも、ヘッドホン的な厚みが出て雄大さも出てきた、というメリットの部分のほうを強く感じます。

そこで次は据え置き機に接続したDigiFi No.22の付録ヘッドフォンアンプで聴いてみると、これがビックリの進化、いや真価を発揮してくれます。
低域の量感が大幅に増して、スピーカーでいえばミッドバスの下にウーファーが1本追加されたくらいの違いがあります。
圧倒的なサウンドの厚みがありつつ、歪みを微塵も感じさせないのは驚きです。

それならばと、DigiFi No.22にFiiO X1につないで聴いてみました。
しかしこれだとThe Nationalから大幅に進化した印象は得られませんでした。
中高域の透明感はありますが、低域の量感が不足しているように感じてしまいますし、これまで気づかなかったDAPや音源の歪みも明瞭になってきました。

どうやらDonguri-鐘 Re-Cableは、私のポータブル環境ではまだ実力を発揮しきれていないようです。
据え置き機ではRCA入力なのでDigiFiアンプのボリュームがバイパスされている恩恵もあるでしょうが、DAPの性能差がハッキリと出てしまったと考えるほうが正しいでしょう。
逆の言い方をすれば、アンプやDAPの性能で伸びしろが非常に大きいということになります。

最近のDAPはかなり高性能になっていますから、そうした実力機では心配ないでしょうが、Donguri-鐘はiPhoneでも無難に鳴らせたことを考えれば、より上質な上流が必要だと捉えておいたほうが良いでしょう。
音傾向としてはCo-Donguriで茶楽音人の良さに気づいた方々へのアップグレードパスとして非常にオススメではありますが、順序はどちらからでも良いでしょうけれど、将来的にはDAPもしっかりしたものへ強化することを想定しておくのが望ましいかと思います。
逆にイヤフォンとしての気楽さも求めるのであれば、鐘 HAGANE Ver.のほうがストイック過ぎないバランスの良さも持ち合わせていてオススメです。

リケーブルに関しては当然さらなるグレードアップが図れますが、順序としては明らかにアンプ部が重要だと感じます。
すでに手持ちの良いMMCXケーブルをお持ちなら試してみる価値はありますが、付属のものもイヤフォンとのバランスが取れた良質なものですし、慌ててリケーブルする必要は感じませんでした。
また歴代の茶楽音人のイヤフォンを使ってきましたが、見た目やや細手に見えますけど、実際にはかなりラフに扱っても断線などのトラブルは生じたことがありません。
その点でもRe-Cableという名前ではありますが、これまでのモデルの「Hi-Fi Edition」のような感覚を覚えた次第です。

最後になりましたが、貴重な試聴の機会をご提供いただいた茶楽音人様、eイヤホン様に御礼申し上げます。

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