サイトアイコン MacBSの日常生活的日記

Siemens E81CC

シーメンスの真空管「E81CC」を入手しました。

多少、印字は薄れていますが、記載から推測すると1968年11月に西ドイツのシーメンス・ミュンヘン工場で製造された、第6世代のE81CCらしいです。
箱は1970年代のものなので、元からこの箱に入っていたかはちょっと怪しいですけど球のほうが真でしょう。

とりあえず予備球として入手していた松下の12AT7からの交換で鳴らしてみましたが、透明感が全然違います。
音の輪郭が明瞭なのにキツさがありません。
松下はやはり真面目さが目立ち、力が弱い感じがあったので、少なくとも松下よりは明確に良いと言って良いのではないかと思われます。

とりわけレコードの力強さが違っていて、松下の時は線が細かったんですよね。
かと言って音が膨らんでしまうわけではなく、どちらかといえば硬質でそこも巷のE81CCの評価と方向性が同じでした。
高域のキツさは少ない印象ですが、明るくキレがあってフュージョンあたりには良く合う気がしますし、管楽器の音色も自然です。

レコードで言えば片面聴いたくらいから本調子になってきた印象で、特に抜けの良さに違いが出てきます。
ホーンセクションが印象的で耳を惹きつけられる感覚があり、編成が大きくなっても破綻せず、全体のバランスや音色が崩れないのも特徴的です。
多少のコンプはあるのかもしれないですが、聴いた雰囲気はとても実直でありつつ鮮度が高い感じがします。
ただ真面目一辺倒というわけでもなく、エレキはギターアンプ的な音がちゃんと出ますし、本来の真空管の良さが活きていそうです。

レコードはスクラッチノイズのキレが強いところも復活してきて、いわゆる暖かい音みたいなイメージとはだいぶ異なる音にまとまります。
トランペットの音色がキツくなりすぎず、かと言って丸くならない良い塩梅になっています。

ただ欲を言えばちょっと優等生的な部分があり、もうちょっと図太さとかおおらかさみたいなものがあっても良いのかなとは思います。
おそらく出力管がCZ-504D、位相反転段もこの時点ではSILVANIA 5814Aなので、色付けが少なめなのもあるのかも。
このあたりはもはや好みだけの問題で、性能面では申し分ない品だと満足しています。
満足しているわりには、その後もいろんな球に手を出してしまうわけですが、それはまた追々とご紹介したいと思います。

モバイルバージョンを終了