MacBSの日常生活的日記

SHURE AONIC 50

SHUREのBluetoothヘッドホン「AONIC 50」を導入しました。

すでに結構な数のヘッドホンがあるのですが、DALIのIO6ブラックの左側が突然鳴らなくなりまして、これが中古購入だったので返品となってしまい、当時最後まで競り合っていたAONIC 50投入を決めた次第です。
まずは軽く動作確認した後、iPhoneアプリでファームウェア更新から始めました。
最新のファームウェアは0.7.0で、これからハードウェアEQに対応したのも非常に大きなポイントではありました。

ヘッドホン本体の重量は結構重い(約334g)ほうで、装着感は良いですけれども長時間つけているとやっぱり多少首が疲れる印象はあります。
後述しますが音質的にもモニター傾向が強い印象なので、その影響も多少あるかと思います。
それまで使っていたDALI IO6はかなりリスニング寄りで自然な音色でしたが、それと比べるとAONIC 50はかなり音数も多く、コーデックや音源の質なども明瞭に聞き分けることができます。

こちらも評判通り、ケースが異様に大きすぎるのはやや難点で、結局使わずにしまってあります。
ヘッドホン自体にはDALI IO6のケースにも収納できるサイズなので、別に用意したほうが良いでしょう。

音色としてはやや高域寄りのサウンドバランスで、感覚的にはマルチBAっぽいような音傾向に感じました。
コーデックや接続方法(アナログやUSB)にもよりますが、AACやaptXなどでは特に中高域から上がやや強めです。
ノイズ下でも明瞭に聞き取れるようにという思惑もあるのでしょう。
ハイレゾを意識したようなところもあるのかもしれませんが、音の明瞭度は高く、音数も多くてモニター的なまとめ方です。

アクティブノイズキャンセリングは最大にするとハードウェアEQが使えないので、ノーマルで使っています。
ちなみにアプリのShurePlus PlayはiOSとAndroidのみでの提供なので、WindowsやMacで使う頻度が高い場合はあまり頼りすぎないほうが扱いやすいかもしれません。
また、アクティブノイズキャンセリングを最大にするとイコライジングとは関係なく、だいぶ音傾向が変わる気がしました。
ホワイトノイズも増えますし、よほどの騒音下で使うのでなければ、音質面ではノーマルのほうが良いと思います。
ノイズキャンセリングの効きはさすがにApple、SONY、BOSEほどではないものの、それ以外のメーカーのものよりはだいぶ強力なようです。

LDACにも対応しているのでWalkmanでも試してみました。
LDACの場合にもハードウェアEQは無効になってしまうのですが、根本的な音質が良いので気になりません。
AACやaptXで気になった中高域のキツさもあまり感じられず、そのあたりは圧縮なり、内部のDSP補間などでクセが強まっているのかも。
いずれにせよ、コーデックの差がしっかりモニタリングできるという点でも他のBluetoothヘッドホンとは趣を異にするもので、音作りが強い製品が多い中、異色とも言えそうです。

メインで接続しているのはWindowsですが、こちらだとaptXで接続されているのがShurePlus Playから確認できました。
アプリを切り替えたり、音の出どころとなるアプリが切り替わったりすると軽くプチノイズが出ることがあったり、MusicBeeでASAPI接続だと音が途切れるのでDirectSoundにしたりという、軽い問題点はありますが基本的には快適に使えています。

USB接続もできるのでこっちも試しました。
これもハードウェアEQは効いてないようで、ややキツさは出てくるものの、高域の情報量が圧倒的に違います。
USBだとWASAPI排他モードのほうが音質良好ですし、音切れもありません。
利便性を考えればやっぱりBluetoothですけど、ヘッドホンアンプなしで高音質を楽しみたい場合には良い選択肢と言えるでしょう。
iPhoneでもいわゆるカメコネ経由なら使えるらしいですが、さすがにちょっと面倒くさいだろうと感じて試していません。
なお、USB接続で使う場合にはShurePlus Playの設定で電源投入時は充電しない設定にしておいたほうが良いでしょう。

ハードウェアEQに関しては音質イマイチな動画再生で使うことも多いので、諸々の相性を考えて上記のようなイコライジングを常用しています。
基本的にパラメトリックなので、普通のグライコに慣れているとやや使いこなしが難しいし、自由度もそこまで高くはありませんが、破綻しない調整が可能なのは良い点だと感じました。

さらに有線接続とノイズキャンセリングの併用というのもできるようですが、動作確認程度であまり深く使い込んではいません。
ヘッドホン側が2.5mm4極になっていて、ケーブルを別途用意すればどうやらバランス接続にもできそうですけど、両端が2.5mm4極のヘッドホンケーブルってあんまり出ていないんですよねぇ。

バッテリーの減りについてはスペック上は最長20時間となっているんですけど、かなり保つなぁという感覚があります。
5時間くらい点けっぱなしで大抵の間鳴らしていても20%程度減るくらいです。
パーセント表示も1%単位で細かく分かりやすいですし、Windowsでもちゃんとバッテリー残量が表示されます。
ヘッドホン単体でも電源ボタン2回押しで音声で確認できますが、こっちは低中高の3段階でパーセントでのアナウンスはされませんけども。

全体としては音質面でSHUREらしさをしっかり発揮しつつ、ガジェット系ブランドのハイテクさもちゃんと押さえてあって良い仕上がりかと。
むしろiPhone側がもうちょっと高音質なコーデックに対応してくれればなぁと感じるくらいに、高音質なヘッドホンだと感じた次第です。

モバイルバージョンを終了