MacBSの日常生活的日記

Olasonic NANO-NP1 レビュー セッティング編

OlasonicさんからNANOCOMPOシリーズのネットワークオーディオプレーヤー「NANO-NP1」をお借りしました。

私も購入を検討していましたが、まずはDLNA対応のNASが無し…ということでそちらを導入してからと考えていたらAirMac Extremeになってしまい、あれのUSBディスク機能はDLNAに対応していないという状況に…。
それならばと、MacにDLNAサーバーソフトウェアをインストールすることにしました。
インストールしたのは、事前に考えてあったLogitech Media Serverです。

再起動もなくインストールが完了したら、ほぼメディアフォルダを指定するだけ、という簡単さです。
iTunesライブラリもデフォルトでは自動的にスキャンして登録してくれますが、私は後述する理由からiTunes楽曲はオフに設定変更しました。
あとはアートワークの画像サイズを250(デフォルトは100)に変更したくらいです。

そのライブラリ登録スキャンの間に、お借りしたNANO-NP1のファームウェアが最新になっているか確認してみることに。
公式サイトでも推奨されているLanScanというAppStoreにあるアプリを入れ、MACアドレスを眺めて見つけると、うちの環境では192.168.0.10に割り振られていました。

IPアドレスが判れば次はWebブラウザで開くわけですけど、ここはもう少し簡便な方法が用意されると良いかな。
NANO-NP1のアドレスを見つけてブラウザを開くだけのWindows/Macアプリがあれば助かるかも。
#欲しいなら自分で作ってしまえ、という気もしますが…。

操作のほうはiPad miniに純正の「ナノコントローラー」をインストールしてやってみました。
ただ、やっぱり私とDLNAというのは相性があんまり良くないようで、結構イライラする場面も少なくなかったです。

たとえばiTunesに入れたAAC、CDリッピングしたFLAC、それにハイレゾ配信などで同名アルバムが複数箇所にあったりすると、アルバム選択でそれらがいっしょに表示されてしまいます。(条件やサーバー設定にもよるかもしれませんが。)
ナノコントローラーにはアートワークをタップで曲情報を表示してくれる便利な機能もありますが、ここにはサンプリングレートの表示はないので見分けがつかないですし、そもそも通しで聴くと必ず同じ曲が2回流れる形になるので実質聴いていられません。

また、iTunesからのインポートでは古くからの楽曲を抱えている関係上か、文字化けしているアーティストや楽曲も結構ありました。
良く聴く楽曲はiPod用としてiTunesにも入っていますし、さらにFLACをまとめて入れたフォルダにもあるわけで、そうするとやっぱりダブっちゃうんですよねぇ。
そんな理由からiTunesはDLNAサーバーへの登録は止めたというわけです。

それでも多少辛抱強く使い続けてみたり、他社のアプリ(Marantz Remote App)を試してみたりしますが、根本的には同じですね。
アルバムやアーティスト名でも検索ができないので、常にリストから選ぶ形なのが特に困ります。
iTunesは入れないことにしたので、FLACフォルダのみだと400アルバム弱しかありませんから、そんなに無茶に多いわけではないと思うのですけど…。
ちなみにiTunesだとそれらと重複がありつつも4000曲ほどあってシングル曲も多いので、さらに探すのは面倒になります。

それで結局どうなるかというと、「音楽フォルダーをブラウズする」で使うのがいちばん使いやすいという結論に。
それなら別にDLNAを使う必要がなくて、Sambaで共有したフォルダを再生できたらそれで十分…と私はどうしても考えてしまうんですよねぇ。
Samba共有なら、AirMac ExtremeのUSBディスクやTime Capsuleも当然利用できますし。
著作権問題とかあるのかもしれませんが、大量の音楽ライブラリを手軽に楽しめてこそネットワークオーディオではないか、という思いもあります。

また、純正アプリの反応はまだ少し鈍い感じが見受けられます。
初代iPad miniが非力だったり、アートワークの画像サイズが大きいから、という面もあるのでしょうが、iPhone 5Sでもリストのスクロール時にフリップのつもりが選択になったり、再生や次曲ボタンを選択したつもりが反応しなかったり…というケースが見受けられました。
これも他のDLNA系アプリでも意外と似たようなもので、デザインに凝るのも良いのですけど、iOSの標準部品で実装したほうが良いのではないか、と感じる部分もあります。
もちろんUIだけでなく、DLNAの実装上の問題もあるのでしょうけれど。

こんな具合で、やっぱりどうもネットワークオーディオはあまり相性が良くない(私自身が)ようですが、そういった茨道を通り抜けるとやっぱりそれなりに快適な環境が出来上がります。
他の用事をしながら、とか、ソファに座りながらまるでテレビのチャンネルをリモコンでがちゃがちゃ変えながら…みたいな聴き方には最高の環境でしょう。
私はそれこそいまだにアナログレコードと向き合ってるくらいで、ちょっとストイックに過ぎるのかもしれませんね。

ただ、それだけにいろんな部分でソフトウェアの完成度というのは非常に重要だとも思います。
音質的にはNANO-NP1とはまるで話にならないにしても、iTunesとAirPlay、それにRemoteくらいの操作系の完成度を求めてしまうわけで、それには相当本腰でソフトウェア資源に注力しないとならないのでしょうね。
その際にDLNAがむしろ足かせになりはしないのかな、という懸念も、私がDLNAを毛嫌いする理由の一つなのかもしれませんので、そこを差し引いてこのレビューを読んでいただいたほうが良いでしょう。

ちなみに音質に関しては次回以降に書きたいと思いますが、全般的にはこれまで諸々とチューニングを繰り返してきたUSB-DAC環境と良い勝負をしてくれています。
その辺りも音質といっしょに取り上げますが、ギャップレス再生も純正アプリでは問題ないようですし、再生中に音が乱れるようなことも一切なく、その点ではネットワークを経由することのデメリットは微塵も感じさせない完成度だと感じています。

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