MacBSの日常生活的日記

MICRO SEIKI HAI-60

マイクロ精機のインシュレーター「HAI-60」を見つけたので入手してみました。

あまり知名度も高くなく古いものですが、レコードからCDへの移行期に出したCDプレーヤー「CD-M2」などに搭載されていたものと同等らしいです。
あのプレーヤー自体、中身はほぼMarantzだったと思いますから、こういうインシュレーターなどに凝っていたのでしょう。
ダンピング・アロイとフェライト制振材、フェルトの複合構造で耐荷重が30kg/個とかなりヘビーなものでも大丈夫そうです。
上下は入れ替えても使えるらしいですけど、ネジ止めするなら3点支持が下になる向きでしょうね。

真ん中が空洞になっているのもかなり変わっていて、そのせいもあってか写真だと小ぶりに見えますけど、高さ20mmで直径52mmとごく一般的な機材の脚と同じくらいのサイズです。
かなり年季が入っていますし、接着剤かなにかで補修した形跡もあってフェルトはもう機能してないっぽいです。
ひとまずDENON DCD-S10IIの純正脚と交換してみました。

下にテフロンシートみたいなスペーサが元々挟まっていますので、それはそのまま残しました。
また、ネジ止め部の厚みが少し薄くなるので、ネジは少し短めのチタンネジに交換して装着です。

音はかなり澄んだ方向性に変化して、当時のDENON色がかなり薄まった気がします。
低域の甘さが減っているのがまさにその色合いが薄まったところですけれども、キツくならずウェルバランスでまとまっています。
空間的な広がりが感じられ、滲まずに音場の再現性も高いです。

多少のエコー感はあるのですが、それがライブ感、セッション感といった生っぽさをほのかに演出してくれて、重厚さから僅かに軽快さ、スピード感に振った形です。
音は引っ込まずに前に出てくるのに、それでいて上品さが備わっていて、そのさじ加減がとても心地よいのは演出の巧さを感じます。
多少の色付けはありますし、DENONの良さを相殺する部分もあるとは思いますが、なかなか心地良く鳴ってくれています。
正直、これこそがWind Bellに期待した方向性だったのですが、私個人がリジッドな方向性が好みだからというところもあるのかもしれません。

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