MacBSの日常生活的日記

DigiFi No.22 付録ヘッドホンアンプ レビュー オペアンプ交換編

DigiFi No.22の特別付録のバランス接続対応ヘッドフォンアンプですが、別途書いたとおりバランス接続ケーブルのプラグが届くまで少し時間がかかりそうですので、先にオペアンプ交換を試してみることにしました。

前回も記載したとおり、本誌付録としてはアンバランス用のオペアンプ「OPA2134PA」が1つ装着された形となります。

そこで今回はこのOPA2134PAを手持ちの以下の2種類のオペアンプと交換してみました。

・MUSES8820
・LME49860NA

なお誌面でもおそらく注意書きがされると思いますが、オペアンプの交換時は完全に電源を落とした状態にし、オペアンプの向きを絶対に間違えないように挿す必要があります。
また対応するオペアンプも動作電圧や2回路入りのものなど、ある程度限定されます。
本ヘッドフォンアンプは内部で13Vに昇圧して動作しているそうですから、それを目安に選ぶと良いのではないかと思います。
#本記事を執筆時点では本誌や説明書がないので、推測でチョイスしています。

まずはオーディオ用途ではわりと定番だと思われるMUSES8820に交換です。
以前も他の付録で使ったことがありますが、その時と同様、やっぱりHi-Fi的な響きが出てくる印象です。
オリジナルのOPA2134PAは手持ちのポタアンでいえばThe NationalとRx MkIIの中間くらいの音色でしたが、より後者に近くなった感じです。
厚みよりクリアさを求めるなら、効果大ではないでしょうか。

サラサラからシャラシャラという感じの高域になり、セパレーションや楽器の分離も良くなった気がします。
余韻が美しく繊細な方向になりましたが、粗探しをすれば低域の厚みやスウィング感はやや減ったかもしれません。
ただ、沈み込む方向の低域はしっかり出ているので、その辺りは好み次第というレベルかと思います。

続いてLME49860NAですが、これは正直あんまり相性が良くないような第一印象です。
低域が少し軽く、音抜けも悪いようで、どうも普段のLME49860NAの印象とは少し違います。
全体的に地味な音で特筆するポイントもありませんが、落ち着いているとも言えて、良く言うならウォームな音かなと思います。
最初再生した時にはノイズも増えたように最初感じたのですが、これはどうやら楽曲の残留ノイズが良く聞こえたということのようで、性能自体は高いけれど全体的なバランスが悪くなってるのかもしれません。
しばらく鳴らしていると、これも穏やかで良いか、とも思えてきたので、これに似た方向でLM4562NAを試してみると良いかもしれません。

現状はバランス接続での比較も待ち構えている状態ですし、ひとまず元のオペアンプに戻しました。
改めて聴いてみると上記の2つのオペアンプよりはややスローなかまぼこ形ですが、とても聴きやすいのはさすが選ばれしオペアンプだなと。
尖った感じはないですが、チェロやボーカルなど、中低域から中域にかけてが艶やかで、それでいて全体的に穏やかさな落ち着きを感じる、まとまりのある音です。
楽器の分離も申し分ないですし、高域は必要な時はパルシブに出てきて、この辺りのバランス取りがしっかりされているなと思います。

まだまだ世の中にはたくさんのオペアンプがあるので、それらを取っ替え引っ替えして楽しむのも付録ならではの楽しみ方の一つでしょう。
よりHi-Fi嗜好にいきたい場合はMUSES8820も良い選択肢としてオススメできると感じました。
ただ、まずはオリジナルのままで不満が出ることはほぼないのではないかと思います。
それだけ全体のまとまりや完成度も含めて、高い仕上がりのヘッドフォンアンプだという印象は変わらず、といったところです。

次回はXLRプラグが到着後、ケーブルを再作成して、いよいよバランス接続を試してみたいと思います。

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