MacBSの日常生活的日記

Digifi No.15 付録DDC レビュー DDC編

Digifi No.15から3号連続で付いてくるOlasonic製付録の第一弾、D/Dコンバーターですが、Olasonicさんに発売前にお借りできたので、早速まずはDDCとしての機能をレビューさせてもらおうかと思います。

基板には「TW-ST10-DDC」という型番らしきものが見えますので、以後はこの型番で呼ぶことにします。
普段はJAVS X-DDCをUSB-DDCとして使っていますので、まずはこれをそのまま置き換える感じで仮セッティングです。

再生にはいつものようにMac用オーディオプレーヤーアプリ「Audirvana Plus」を使いますが、こちらには「DF15_D/D_CONVERTER」というデバイス名で見えています。
Audirvana Plusの特徴でもあるDirect Mode(Integer Modeも含む)でもきっちり動作してくれました。

さてそのサウンドですが、ファーストインプレッションとしてはX-DDCよりも少し厚みがある傾向のようです。
X-DDCが採用しているXMOSは高解像度でやや細身な傾向ですから、TW-ST10-DDCで採用されているBRAVO SA9023の音傾向もあるのかもしれません。
X-DDCはUSBバスパワーでも動作可能ですが普段は外部電源で動作させていますが、TW-ST10-DDCはバスパワーでも音飛びなどは皆無で、再生は非常に安定したものです。
以前入手したUSBridgeではパソコン側に高負荷が掛かると不安定になったりしたものですけど、TW-ST10-DDCは少なくとも私の環境ではそういった心配は全くありません。
ここはまず、USB-DDC、しかもバスパワー動作としてはかなり評価できる点ではないかと思います。

音質面ではDDCですし、USBケーブルや同軸デジタルケーブルはこれまでの環境のままですので、それほど大きな差は出ないかと思いましたが、最低域の押しがやや弱い傾向が感じられます。
最初は楽曲ごとに普段と違った印象を受けて、どこが違うんだろう?と思ったんですが、どうやら低域部分の違いのようですね。
さきほども書いたように全体的には音に厚みがある傾向だけに最低域だけ痩せたように感じるというのもあるのでしょう。
もちろんこれもケーブル類やDACなどの傾向が素直に出た、という可能性も否定できませんが。

この低域の影響もあって全般的には大人しい印象を受け、楽曲によってはそれが透明感が薄いように感じたり、楽器の音離れがやや悪いように聴こえることもありますが、総じて言えばトゲっぽさがなく聴きやすい傾向です。

ハイレゾ音源ではその良い部分が強まる傾向で、24bit/96kHzで聴いてみると音傾向は基本的に同じものの、さらに滑らかさが増す印象です。
Audirvana Plusを始めとしたプレーヤーソフトはアップサンプリング機能も充実していますし、むしろこっちで96kHzにアップサンプリングして入れてあげたほうが能力を活かしやすいかもしれません。

また、低域に関しても場合によってはケース(筐体)がないことも影響しているかもしれません。
なにしろ基板むき出しのまま、これまでのケーブルを流用しての配置ですから、ノイズも拾いやすいでしょうし、そもそもDDCこそシールドが非常に重要なファクターになってくる可能性は高いですからね。

ここで元のX-DDCに戻してみると、さきほど感じたよりは差は少ないようですが、やはりいちばん違うのは低域の量感でした。
むしろTW-ST10-DDCの上のほうの帯域の量感がしっかりしているだけにやや目立つ傾向なのかもしれません。
また、戻してみて、ピアノの余韻が薄れていたのにも気づきました。

ただ、何度も書きましたがケーブル類はそのままで入れ替えたので、経験上からすればそちらのケーブルによる変化のほうがよっぽど大きいくらいの違いでしかありません。
やや情報が整理されるような傾向がないとは言えませんが、その分、聴きやすく歪みっぽさも少ないので、他でチューニングしやすい素直な音傾向なのはDDCとして扱いやすいものだと思います。
手持ちのDACでPCオーディオを試してみたいと考えていらっしゃる方には、安定性からみても音質からみても、パソコンからのデジタル出力より断然こちらをオススメします。

次回はもう一つの機能(私としてはむしろこちらが本命)、アナログ入力のA/D変換機能について、レコードプレーヤーからの録音で試してみたいと思っています。

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