MacBSの日常生活的日記

音源に収録されている低域

Twitter界隈でKOKIAさんの「光の中に」という曲が話題になっていた時期があって、私も圧縮音源を入手して一応試聴気分でヘッドホンで聴いてみたのですが「これはなにか得体の知れない低域が入ってるぞ」と感じたので、Audacityで周波数解析してみました。

冒頭1分ほどを解析したわけですが、下は14Hzくらいから入っています。
一般に可聴帯域は20〜20kHzと言われ、私もDT770PROのビビリ音が出る時にスイープ音でチェックしたのですが、ビビリ音ではない生音のほうは19Hzが限界でした。
ボリュームをもっと上げたりスピーカーだと風のような圧力を感じるのかもしれませんけど、あくまで標準的なボリュームでやらないと耳や機材を痛めてしまいそうですからね。

おそらく聴いて実際に感じたのはその上の30〜40Hz辺りでしょう。
最近のイヤホンやヘッドホンは優秀で20Hzくらいでも平気で出てきますが、スピーカーはうちのMatrix 802 S2でも27〜20kHz(±2dB)といった具合です。
以前アンケートを取ってみたところでも、普通に呼ばれる重低音というと100Hz以下、良くて40Hzという印象かなと。
20Hz以下が本格的な重低音とも言えるのでしょうけれども、これを質・量ともにまともに再生するのは至難の業でしょう。

一般的なCDでは20Hzくらいまでの収録としているケースが多いようで、私がポップスの中では、かなり強烈な低音だと感じる池田綾子さんの「時の旅人」でも下のような具合です。
量はかなり多いですけどね。

低音というとやっぱりパイプオルガンかなと、AccuphaseのデモSACD「Special Sound Selection 2」の1曲目を同様に解析してみました。

SACD層ですので一旦、44.1kHzを経てチェックした形ですが、それでも6Hz、9Hzが平気で収録されていますね。
ただやはり基音として入ってるのは40Hz弱辺りで、パイプオルガンの低音だぁ、と我々が普通に感じているのはこっちのほうだったり、場合によってはその倍音だったりするのでしょう。
むしろこれがアンプやスピーカーに入ると混変調などの原因になってしまうくらいで、そこも含めたチェックディスク的な意味合いもありそうですね。

この曲は「ORGAN SURROUND ILLUSION」というSACDシングルレイヤー盤に入っているので、こっちは88.2kHzで解析してみました。

本質的には同じように収録されてますが、聴いた感じでも若干マスタリングが異なるのかな?という印象です。
「Special Sound Selection 2」にはCD層もあり、それぞれ独立したマスタリングをしていると聞いたことがありますし、オリジナルのほうはサラウンドも収録されているので、若干違いはありそうです。
オーディオチェックとしてはAccuphaseのをオススメしますが、入手しづらいのが難点ですねぇ。
各メーカーさん、試聴会も含めて著作権的にある程度自由に使える音源を用意してくれたらありがたいですが、今はなかなかそんな余裕はないでしょうね…。

他のCDでも予期しない低音(高域側もおそらく同様)が入ってるものがあると思いますので、聴いてみるのはもちろん、ちょっと解析してみるのも面白いかなと思います。

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