MacBSの日常生活的日記

audio-technica ATH-M70x

audio-technicsのモニターヘッドフォン「ATH-M70x」を見つけたのでゲットしてみました。

オーディオテクニカのヘッドフォンは正直あまりチェックしてなかったのですが、Mシリーズの中でもフラッグシップモデルとのことなので、ひとまず押さえておいて損はないだろうなと。
当然ながらリケーブルも可能で、贅沢にも最初から1.2mのカールコード、ストレートコード、そして3mのストレートコードが付属しています。

ちなみにバヨネット式のリケーブル端子はHD598のそれと酷似していて、実際、HD598で使っているケーブルは装着して使用可能でした。
逆にM70xに付属のケーブルは物理的に干渉するところがあって装着できませんでした。

細かく見ると3極端子になっていて、HD598が4極なのとは違いがあります。
これから推測すると、いわゆるバランス接続は対応してないのかもしれません。

ヘッドフォン全体としては大きさもほどほどな感じで、アルミを多用してあることもあり、品位もありつつ、そこそこ軽量に仕上がっています。
側圧もHD25-1 IIとは比べ物にならず、密閉型としてはごく一般的な部類かと思います。

ケーブルは左からの片出しになっていて、取り回しも良く、太さもそこそこありますから、リケーブルしなくても良いかなと思わせるものです。
HD598用のケーブルを使った場合は高域が少し柔らかくなりました。

まずはiPhone直挿しで聴いてみましたが、これでもかなり鳴る、というのが率直な感想です。
インピーダンスが35Ωと比較的扱いやすい設定なのも手助けしてくれているのでしょう。
やや低域がソリッドな印象もありますけど、解像度は十分高く、このままでも楽しめる雰囲気です。

高域はややきらびやかではあるものの、全体的には繊細な傾向でフラット志向かと。
手持ちのゼンハイザーは雰囲気で聴かせる部分がありますが、これはさすがモニターを標榜するだけあって、正確さをアピールしてくる印象で、音像もぐっと締まって、楽器の分離も良いです。

さらに、ポタアン環境で聴いてみると、ゲインがLOWだと少し低域の量感があっても良い気がしましたので、Hiにすることに。
全般的にはIEMの延長上にあるような鳴り方で、ほぼニュートラルですが、やや寒色系かなと感じました。
派手にどうだ!というタイプではなく、終始堅実です。
その上で、環境音やバックグラウンドノイズなどが正確に聴こえてくる辺りは、さすがモニターを謳うだけのことはあるなと思わされます。

音傾向としてはヨーロピアン系モニター、もっと言えばB&Wっぽい、と私は感じました。
B&WのヘッドフォンよりもむしろB&Wっぽいかもしれず、オーディオテクニカの他のヘッドフォンとはやや音傾向が異なるかもしれません。
中高域にやや金属的なクセが出るケースがあるところは、オーテクの他の製品でも感じるケースはありますけどね。

ともかく、ハイエンド志向のモニターオーディオっぽいサウンドが楽しめる内容で、とりわけクラシックとは圧倒的に相性が良いようです。
これはやはりサウンドの正確さが功を奏しているのだろうと思います。
手持ちのHD598やHD25-1 IIは音楽に心躍らせて楽しむのには素晴らしいものがありますが、オーディオ的情報量は圧倒的にATH-M70xのほうが上でしょう。
その辺りは、曲や聴き方の姿勢にもよりそうなので、使い分けができるタイプかと思います。

ケースや本体に多少の汚れやシール跡(?)はあったものの、もうちょっとエージングしても良さそうな感じですので、しばらく聴いてみて、また比較試聴はじっくりやってみようかなと思っています。

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