MacBSの日常生活的日記

オーディオチェック音源 2023

ずいぶん前にもオーディオチェック用音源をまとめたCDを作ったりしていましたが、最近はチェックに使う曲もかなり変わってきたのでこの機会に紹介してみようかと。

以前はCD-Rに焼いてありましたが、最近はもっぱらDELAのNAS経由で聴くことが多いです。
ついついどんどん飛ばし聴きしてチェックしてしまうのは音楽を楽しむ意味ではあんまり良くないところもありますけど。
それはさておき、再生回数の多い曲もチェックできるので、それも参考にうちでメジャーに使っている音源とチェックポイントを簡単にご紹介してみます。

まずはEmma Blackの「The Privileged Oboe」です。
むしろCDのほうが輸入盤のみで入手しづらく、配信やストリーミングのほうが聴きやすいかと思います。
テレマンやバッハの楽曲をオーボエ主体にアレンジしたもので、オーボエとヴァイオリン/ヴィオラ、チェロ、ハープシコードで構成されています。
録音はオーストリアのクロスター教会で収録されていて、かなり豊かな響きが特徴的です。
おそらく教会は違うところだと思いますが、YouTubeの動画でもう少し大きな編成のバッハを聴くことができます。

チェックするポイントはオーボエの音色と大きさ、それぞれの楽器の前後関係といったところです。
上手く調整するとまさに上の動画のような場所にトリップしたような感覚が得られます。
また動画でも分かるように結構オーボエの位置は動きますし、セッティングがイマイチだと反響した余韻が不自然になったり音域で奏者の動きとは違って飛んでしまうような感じが出てきます。

かなり似たような音源になりますが、Dan LaurinのTelemann Recorder Sonataも最近良く聴いています。
こちらはリコーダーがメインで、やはりヴァイオリンやチェロ、ハープシコードなどのアンサンブルです。
ドゥボ教会での録音で、楽曲や場所は異なると思いますがYouTubeで似たような雰囲気のものが確認できます。

こちらのチェックポイントもやはりリコーダーの音色と体の動きが主体にはなりますが、ハープシコードやチェロの配置、大きさなどの再現性を確かめる事が多いです。
古楽器はどうしても細い音になりがちですし、音量も出しづらい楽器が多いですけど実際の出音はナチュラルでやさしいものですので、妙なキツさが出たり余計な付加がないかを知るには分かりやすいのかなと思います。
また個人的には音源に入っている残響を最大限活かして、あまり部屋の響きを足しすぎない方向で調整しているので、録音時の場所の感じが自然に感じる音源を重視する傾向にあります。
Accuphaseの頃はちょっとキンキンした感じで薄く感じていたので、そこまで聴かないジャンルだったんですけどね。

フルートとハープの「ア・ラ・ファンタジア」も良く使っていて、フルートの音色はもちろんですが、意外とハープの大きさ、音色再現が難しいなと思います。
以前はピアノでのチェックが多かったような気がしますが、どうも最近は管楽器が気になるようです。

女性ボーカル系で昔から多用しているところでは手嶌葵さんの「虹の歌集」から1曲目の「虹」でしょうか。
出だし部分、結構オンマイクでデッドなボーカルから始まるので、その大きさやセンター定位、揺れずにすっと前に抜けていくか、といった部分を確認する時はこれを使うことが多いです。
全体としてはあまり高音質な音源というわけではないですが、そこもあまり神経質に聴かせ過ぎないようにという配慮もあります。

Daniel Hopeの「The Romantic Violinist」もずっと長いこと使っている音源です。
オーケストラ編成のものから、シンプルなピアノとの合奏までバリエーション豊かなのもチェックには向いているかと。
また、曲によってホールリバーブや配置が異なるので、それぞれの楽曲マスタリングの意図が汲み取れるかもチェックポイントです。
どの曲でも編成がブレたり、音がふらつかないようにするのは意外と難しいように感じられる音源です。

最近の楽曲は音圧が高いものも多いのでそちらにもなるべくは対応させようとしています。
自然な音源のほうを重視していますけどね。
コンプ強めなものとしては、池田綾子さんの「HIKARI」から「星降る森」を最近は良くチェックに使っています。
前半は穏やかに始まってまだあまりコンプが効いてないので、1曲の中で双方のチェックができるということもあります。

Diana Pantonの「Red」もどちらかといえばやや音圧は高めなので、こちらもわりと使っています。
ジャズっぽいノリの良さ、各楽器とボーカルのバランス、配置なども確認する点でしょうか。

SACD系は以前ほどチェックしなくなりましたが、Joe Beckの「Alto」は良く使うディスクです。
こっちも音色に加えて、ノリの良さを確かめている気がします。
もうちょっとチェックディスクっぽいものだと「Accuphase Special Sound Selection 2」の使用頻度が高いです。
前半のクラシック部を主に使用して、チェック内容としてはまさにライナーノーツに記載されているような部分をチェックしていく感じです。
AYAなども同様ですね。

Dave GrusinとLee Ritenourの「Two Worlds」を出番は多く、フュージョンというよりちょっとクラシック寄りの楽曲なのも特定のジャンルに偏らない調整にはちょうど良い感じがします。
中高域にキツさが出やすい音源な気がするので、そこやピアノとギターのバランス、キレの良さなどをチェックしています。

最近はTwitterなどで拝見したものを追加することも多々あります。
ムターは以前だとレコードで四季を稀に聴く程度でしたが、最近は「Acorss The Stars」から「Rey’s Theme」やコルンゴルトなどを聴くことが増えました。
ヴァイオリンの大きさとオーケストラのバランス、ffでは中低域の膨らみが出やすい音源が多いのでそこに注意しています。
後者はまだ完全には解決できていませんけど。

アンセルメの三角帽子も以前は全く聴かない感じだったのですけど、最近はまず音源選びから始めています。
舞台イメージが湧くかというところと奥行き感がポイントなんだろうと思いますが、今のところは普通のCDがいちばん自然に収録されているような印象です。

まだまだ他にも要所要所細かくチェックしたりしますけど、あんまり調整ばかりしていても音楽が楽しめないですし、そもそも好きでもない音楽やデモ的に過ぎる音源も疲れますので、そこはバランス良く楽しく聴きたいなと思っています。

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