MacBSの日常生活的日記

ag TWS02R レビュー 導入編

少し前になりますが、agのトゥルーワイヤレスイヤホン「TWS02R」を導入しました。

いろいろゴタゴタしているうちに巷ではTWS03Rの発売日になってしまったようですが、それはそれで比較需要があるかなと。
TWSはだいぶ前からイヤホンジャックがなくなったiPhoneで気軽に「音」を確認するには気になる存在である反面、Bluetoothの音質面で頑なに抵抗していた状態でした。
都会だとBluetooth技術的な側面で途切れやすいといった課題もあるのでしょうが、私はほぼ室内での使用ですからむしろ音作りの側面で「ほら、Bluetoothでもこんなに良い音ですよ!」といった要らぬチューニングが気に入らないという部分が大きかったのです。

ですから、いきなり高級なモデルに手を出して失敗するのも怖いですし、かと言っていかにもそういう仕上げをしてありそうなモデルは避けたいと思っていたところに登場したのがfinal監修のagブランドというところです。
それですら、TWS01Kは避けたくらい、懐疑的といいますか慎重に選んだ形です。

最終的にコレに決めた理由は「モバイルバッテリーとしても使える」という部分です。
2000mAhですので最新のモバイルバッテリー単独機能のものに比べれば予備程度ではありますが、そもそもTWSのバッテリー切れの心配も少なくなるだろうという思いもありました。
実際に使ってみると、テスト以外ではまだケースは充電してないような状態でして、ランプも4つ付いたままです。
公称ではケース込みで最大39時間、イヤホン単体で約3時間ということですが、私が使った感触では「もっともっと保つんじゃない?」という気がしてます。

初回はフル充電されてないらしいですし、イヤホンの接点にシールが貼ってあるほど念入りにバッテリー対策してあるのは製造からそのまま出荷されるからでしょうか。
あくまでもfinal監修であり、製造は中国かつOEMであるのは価格からして当然のことです。
ただ以降に書いていきますが、音質的にもじゅうぶん立派なもので、そこはちょっと予想外でした。

ただ標準のイヤーピースのままではいまひとつ実力を発揮しきれていない印象で、final謹製のType Eの半透明イヤーピースも付属しますが、最終的にはSpiralDotを付けて使うことにしました。
TWSのケースはどれも浅いことが多くて、TWS02Rもご多分に漏れず、長めのイヤーピースを付けるとケースに上手く収納できなくなることが多いです。
SpiralDotもかなりギリギリで、マグネットでカチッとケースに収まる工夫がされていても微妙にズレがちです。

それでもSpiraldotにしたのは低域の締りと量感が両立できるからでして、音のヌケもストレートな感じにもなってTWS02Rには合っていると感じます。
そもそもあまりクセのない音質で、SpiralDotでストレートになったとはいってもワイヤードの価格帯も違うイヤホンと比べてしまえばやはり若干解像感は低めなのは否めません。
ただ、驚いたのはセパレーションの良さで、考えてみればDACからアンプまでモノラル構成なわけで、おそらくデジタルアンプでしょうし、単一のドライバーユニットに合わせれば良いからデジタル補正もしっかりできるのでしょう。
かなり低めの低域まで音階がしっかりしていて、それでいて中低域を盛り過ぎないのは好感が持てます。

動作も最初はペアリングが左だけになることが稀にありましたが、一度ペアリングをやりなおしたらその後は起こらなくなりました。
本体にはボタンがひとつしかないので、この辺りの操作は説明書がないとちょっと分かりづらいかな。
できればWebサイトからPDFで入手できると出先でも安心なんですけどね。

音質面は次回にさらに詳しく触れるとして、機能面でいちばん気になったのはいわゆるマルチペアリングが出来ないところでしょう。
普段はほぼiPhone XSで使うのですが、AK300でちょっと使おうかなぁとか、紗羅のiPhone 11で聴いてもらおうと思った場合、まずiPhone XSで「デバイスの登録を解除」してあげないといけません。
事実上、単一のデバイスと組み合わせて使うイヤホンだと割り切ったほうが良いでしょう。
また、AK300はおそらくSBCとaptXに対応しているのですが、TWS02RはAACとSBCですのでその点でもiPhoneとの相性が良いTWSだと思われます。

導入のメリットはなによりまず「気軽に聴けるようになった」というところでしょう。
ちょっとした空き時間にiPhoneで気軽に音楽が楽しめますし、通話にもボタンひとつで出られます。
音楽再生時のノイズキャンセリングなどはありませんが、そのぶんホワイトノイズはかなり少ないですし、通話も相手に聞き取りやすいようです。
音量はアンプのパワーの都合でしょうか、そこそこ取れるがマージンはそこまで大きくはありませんけど、爆音再生でもしない限り不足するほどではないと思われます。

ワイヤレスイヤホンもこれだけ手軽でいて、ここまで使える感じになったのだなと、ちょっと凝り固まった古い考えを改めるきっかけになりました。
上には上があるのでしょうが、「iPhoneのイヤホンジャック代わり」で室内中心に使うのであれば、おそらく良い意味で期待を裏切ってくれる製品に仕上がっていると言って良いでしょう。
次回は音質についてもう少し掘り下げて書いてみたいと思っています。

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