MacBSの日常生活的日記

ACOUSTIC REVIVE RHB-20 レビューその1

ACOUSTIC REVIVEさんのヒッコリーボード「RHB-20」を買いそびれた話をSNSでしていたのもあり、貸し出していただけることになりました。

大きさはW470×D385×H20mmと、各機材の下に敷くにはちょうどいいサイズです。
オーディオボードは色々出ていますが、RHB-20はヒッコリーというクルミ科の木材でできています。
指で弾いてみるとカツカツ!と少し甲高くて心地よい響きがして、合板のゴツゴツとした感じとはかなり異なります。
ドラムのスティックなどに使われているそうで、なるほどたしかにそんな感じの音がします。

開けてみてまずビックリしたのは、上下の記載が上の写真の通り描かれていたことでしょう。
製品版ではおそらくこの記載はないはずです。
ちなみに裏にも同等の記載がされていますが、裏を示すシールも貼ってあります。

写真で撮るとどうもヒッコリーの質感がうまく出ないのですが、写真で見るよりずっと高級感溢れるもので、傷がつくのでは?と心配になったほどです。
ただ、実際にはよっぽど手荒な扱い方をしない限りは、合板のように表面だけ剥がれたりということはなく、擦り傷がつく程度だと思います。

まずはパワーアンプの下に敷いてみることに。
これまで敷いてあったT社のボードを外してRHB-20に交換したのですが、まず最初に驚いたのはパワーアンプに敷いただけなのになぜかレコードのハウリングマージンが上がった点です。
これまでもJ1 Projectのダンピングパッドなどを使って対策してあって、そもそもかなりハウリングマージンは高めになっていましたが、それをさらに改善してくれるというのはちょっと驚きでした。

音の変化ですが、ファーストインプレッションから一貫して、温かみがあり、穏やかで心やすまるサウンドに終始しています。
少々大げさに聞こえるかもしれませんが、まるで自然に身を預けているような、そんな感覚すら覚えるのは妙にどこかを強調するところがないゆえでしょう。
パワーアンプのA-45が持つ、本来の良さをさらに伸ばしてくれている印象で、「ボードで音を変えてやろう!」というような無理強いが全く感じられません。
コレならまさに機器のベースとしての役割を安心して任せられるといったところでしょう。
もちろん、素材の音というのはどんなものでも出てくるわけで、ヒッコリーといえど木の響きが載っている面は皆無ではありませんが、響き自体が自然なので、ピアノやギター、ボーカルを始めとした楽器の響きときれいに調和しています。

今回は2枚お借りしていますので、プリアンプにも敷いてみました。
C-280Lはデフォルトでパーシモンのウッドケースに入ってるので、もしかするとパワーアンプみたいにはいかないかな?と思いきや、変化はパワーアンプと同程度か、それ以上でした。
アキュフェーズに暖色系の響きがほのかに乗り、穏やかさの中に深みのあるサウンドになりましたし、パワーアンプと揃えることで音の方向性が揃ったようです。
パワーアンプの時と同じことの繰り返しになってしまいますが、なにより温かみがあって帯域的なクセがないのが良いですね。
プリアンプでもリラックスさせてくれるサウンドになって、細かいことを気にせず、音楽に身を委ねられます。
こんなことを書くとオカルト扱いされそうですが、まるでα波が出るような不思議な感覚があります。

実際には現状のセッティングに改善の余地があり、ラックをちゃんと導入できていないことが大きな変化を生む要素になっていることも否定できません。
その点でRHB-20導入による変化は、ラックで音が変わるのと同じ理屈なのだと思います。
実際、ラックや他のボード、インシュレーターとの併用も可能とされていますし、それにより機器の素質を引き出す方向性に働いてくれるのだと思います。
ラックを導入しづらい環境の場合もあるでしょうし、ラック自体も固有の癖があるケースも多く、そうした場面でRHB-20は高い成果を発揮してくれるでしょう。

逆に、もっと大きな変化をもたらしてくれるボードもありますが、機材を超えてまで音の支配をしてしまうとそれはもうチューニングの枠を超えてしまうような気もします。
そういう状態になっている場合にも、それを緩和してくれる方向で有効かと思います。

それにしてもここまで落ち着いてしまうと、もう外せない、というのが正直なところです。
おまけにクリーン電源でもやっぱり試してみたくなってきて、購入と追加のリクエストをさせてもらいました。
その辺りはまた次回、レビューさせていただきたいと思います。

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