MacBSの日常生活的日記

Deff Sound DDA-DAC1U レビュー ヘッドフォン編

みんぽすさんからお借りしているDeff SoundのUSB-DACヘッドフォンアンプ「DDA-DAC1U」ですが、今回はヘッドフォンアンプ部分の音質をレビューしてみます。

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前回も書きましたが本機は通常はUSBバスパワーのみで動作します。
背面にAC5VのDC端子がありますがPC側のUSBが電力不足でなければ接続は不要です。
なお、別のUSB端子からDC端子に接続する電力補助ケーブルも付属していますが、今回のレビューではそれも使わずに試してみました。

USBバスパワーのみということもあり、正直ヘッドフォンアンプはオマケ程度かなと、あまり期待していなかったんですよね。
しかしSHUREのSRH240Aで試してみるとなかなかパワフルで、オマケだなんて印象は一発で払拭されました。
やや高域にキツさはあるものの、バランスの良い現代的なまとまりを聴かせてくれます。

欠点から先に挙げるとすると、ケレン味の軽く乗った国産オーディオ機器っぽい仕上がりで、高域がドライで引っ込み気味な音像になる部分はあります。
その影響だと思いますが、特に女性ボーカルが少し乾き気味になり、鼻詰まり傾向があるように感じます。
ただ、あくまでも音色傾向といった程度の話で、特性的には残留ノイズも少なく、パワー感も十分なものですね。

手持ちのDACだとヘッドフォン端子があるのはRATOCのRAL-2496HA1とJAVSのDAC-2 MARCH、それにポータブルのiBasso Audio D2+ Hj Boaの3モデルがあります。
RATOCはRCA端子は優秀なものの、ヘッドフォンアンプはオマケ要素が強く、残留ノイズも多めです。
JAVSは底力はいちばんあるものの、これも残留ノイズはそこそこあり、ボリュームのギャングエラーが大きいのが難点です。
iBassoはポータブルゆえか、どうしてもパワーが入ると歪みっぽさが出る傾向にあり、どれも一長一短なんですよね。
その点、DDA-DAC1Uは残留ノイズが少なく、ボリュームの精度も高いこともあり、安心感があるサウンドです。

音のまとめ方も現代的なもので、ダンピングファクターの高い純度重視のサウンドですから、ウケも良いのではないかと。
欲を言えば最低域の伸びとか、もう少し懐の深さや穏やかさが加わればベストではありますが、それはさすがに高望みし過ぎというところでしょう。

以降、いろんな音源を試してみましたが、全体的にはやはり最低域がやや控えめな印象でした。
その辺りが原因だと思われますが、グランドピアノだと楽曲によっては電子楽器っぽく聴こえてしまうケースもありました。
この傾向、スピーカー用のD級アンプでもたまに感じるんですけど、それに似た印象なのはやはりUSBバスパワーという電源上の制限もあるのかも。
この点は後日、別電源を付加して追試してみたいところです。

ただ、そういう事例はほんの一部で、逆に電子楽器は軽くなり過ぎずに自然な鳴り方ですし、もう少し上の帯域のチェロは余韻こそ少なめなものの、高域の歪みは少なく、清潔感のある演奏に仕上がります。
オーケストラでも低域自体の不足傾向はありますが、左右のセパレーションが良いため、ヘッドホンでも満足感を持ってオーケストラの演奏に浸ることができます。
とりわけ、ホール感をしっかり載せてある録音では空間再現が美しく、リアルな音像を耳にすることができるのは本機の特性的な優秀さを物語っているのではないかと。

それならばDACではなく純粋にヘッドフォンアンプとしての性能はどうだろう?ということで、フロント入力にiPhoneを接続して試してみました。
iPhone 4はまだDock端子からのライン出力が取れるモデルですので、ポタアンで使っている専用ケーブルでのアナログ接続です。
音色や音質の傾向としては内蔵DACと近いもので、優秀なポータブルアンプといった趣きのサウンドです。
全体的に「DACにオマケのヘッドフォンアンプ」というより双方が対等なコスト配分のような仕上がりかな。
Qualityベースでいえば、むしろヘッドフォンアンプのほうが優秀とも言えそうです。

ということで、次回はそのDAC側をRCA出力でメインのオーディオシステムに接続して試聴した結果をレビューしてみようと思います。
また、外部電源による強化もいっしょに試してみたいと考えています。

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