Zonotoneのスピーカーケーブル「6NSP-2200S Meister」をTwitterのフォロワーさんが抽選でプレゼントされていたので応募してみたところ、なんと当選してしまいました。
長さも5mと長いですし、未使用(ロール買いされたらしい)という状態で、なんだか申し訳ない感じです。
ゾノトーンらしく、高純度6NCuとPCOCC、純銀コートOFC、高純度無酸素銅の4種ハイブリッドのケーブルです。
なぜだかこれまでもZonotoneさんのモニターキャンペーンで電源ケーブルとインターコネクトケーブルが当選してレビューさせてもらったんですが、スピーカーケーブルは初めてなので今回もレビューさせてもらおうかと。
あいにく現行モデルではなくなっているようですけどね。
長さは2本に真っ二つとしまして2.5mで、スピーカー側にFurutechのバナナプラグ、アンプ側はそのままで剥いてみました。
外装ジャケットやアルミシールド、介在綿糸などは扱いやすいですが、導体を覆う絶縁体がやや固めですから、ワイヤストリッパは必須だと思います。
他のケーブルでもワイヤストリッパはあったほうが作業がやりやすいですし、芯線を傷めずに剥けますからね。
導体も太すぎず、Furutechのバナナプラグでも扱いやすいですが、ハイブリッドの芯線はそれぞれに太さが違っているようで、不用意に扱うと折れたり、ほつれたりする傾向はありました。
早速、Matrix 802 S2とA-45の間につないでみます。
取り回しとしてはZonotoneの象徴ともいえる青い外被がややくっつきがちなところがありますが、ケーブル全体としては程よい太さなので扱いやすいほうだと思います。
それまで使っていたQED Ruby Anniversary Evolutionが固い、というのもありますが。
しばらくエージングが必要なようですが、第一印象としては失礼ながら思っていたよりも現代的で良いなと。
中高域が少しキラキラしていて、低域はややタイト気味ですが、実際の低域としては特性上はRubyと変わらず出ています。
透明感もあるので、その前に使っていたMatrix 805を思い出すようなバランスかなと。
フルテックのバナナがロジウムメッキですから、その音色も少し乗っているかもしれません。
しばらくCDを鳴らした後、ほぼ同タイミングで届いたマスターサウンドを聴いてみました。
するとQEDの時は別物にすら感じた通常盤との差がかなり薄まっています。
音が前に出てくる傾向でマスターサウンドだと分かることは分かりますが、だいぶ近い印象になります。
なにしろ、QED Ruby Anniversary Evolutionが低域番長ですので、それとの相乗効果なのでしょう。
傾向としては国産ケーブルらしい生真面目さと上品さが感じられます。
どんな機器やソースでもバランス良くまとまりますし、現代的でオーディオ的なフィーリングも良い感じですが、どこか音楽のエネルギーがスポイルされているような感覚があり、その点では私の好む方向とは多少異なるようです。
ただ他の手持ちのケーブルでも大抵は少なからず同様の傾向がありますし、Zonotoneの色合いをにじませつつ、上品に整っていて扱いやすいケーブルだと思います。
このイメージを残しつつ、QEDのRubyに戻してみましたが、こちらはある意味、荒々しいほどパワフルです。
低域はいつもの有り余るほどの躍動感ですが、高域はもうちょっと丁寧でも良いのかな、と感じる部分もあります。
Rubyだとレコードのちょっとしたスクラッチノイズも良く判別できるので、高域もダイレクトに出しているのでしょう。
あくまでも好みですが、Rubyを聴くとZonotoneはやや引っ込み思案かな、という気もします。
いただいておきながらシビアなレビューになってしまいましたが、求める音傾向が違うだけで、優秀さは太鼓判を押せるものだと感じました。
価格からしても、もっと高価なものでもボンヤリしたものはたくさんありますし、中高域を中心にしてオーディオ的なニュアンス付けが巧みだなと感じる仕上がりです。
Rubyとは価格的にも近い感じとなりますが、スピーカーやアンプなどの個性の違いによって使い分けると面白いかなと感じました。
最後になりましたが、プレゼントしていただいた「オーディオ番長」様、たいへんありがとうございました。
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