• 108月

    おそらくここ数年で最後の大物になるであろう、LYRAのMCカートリッジ「Helikon」が届きました。

    Accuphase AC-2はとても気に入っているのですが針交換ができず、これをメインに据えるのはちょっと怖いなというのがキッカケでした。
    当初は開発者が同じと思われるZYXを狙っていて、AmazonでR100 YATRAを注文してましたがこれがキャンセル(たぶんダメだろうとは思ってましたが)されました。
    次はR100-2やUltimate 100を狙おうかとも考えましたが、これも届かなかったり納期が遅い可能性が高く、特にUltimate 100は実際のユーザーの声がまだほとんどないので躊躇してしまいました。

    そんなタイミングで以前から気になっていたBENZ MICRO ACE-SLを見つけて注文したのですが、これがまたお店の梱包ミスでケースの中でカートリッジが暴れ回った状態で届くという…。
    ベンツマイクロは針カバーがないので、梱包とその後の保管方法の相談もしておいたのですけどねぇ…。
    改めて調達となるとこれまた納期が不明ですし、やっぱりZYXか?と思っていたところに見つけたのが今回のライラ ヘリコンです。(経緯が長い…。)

    こちらはしっかり外箱、内箱と入っていて、針カバーもありますから安心です。
    ただHELIKONはすでに廃番ですので針交換するとKleosで、お値段も納期も購入場所も大変ではありますが、LYRAはやっぱり憧れの存在でしたからね。

    早速、あらかじめ入手しておいたマイソニックラボのヘッドシェルに装着し、基本は押さえつつもそこそこにセッティングして、まずは聴いてみました。
    いちばんのポイントは針圧で、1.6〜1.75gでそれを超えてはいけないという、かなりシビアなものです。
    SAECのWE-407/23は自動針圧増加の仕掛けがありますから、それによる針圧付加を考慮して1.65gにしておきました。
    針圧自体は針圧計があるおかげでかなり正確に合わせられるので助かりました。

    あとはカートリッジをヘッドシェルにしっかり平行に取り付けることが重要だそうですが、マイソニックラボのシェルは穴が3連で開けてあるのでいちばん手前の穴に通すと斜めにはなりづらい構造で助かります。
    その分、オーバーハングは細かく調整できませんが、たぶんほぼ良い感じになってそうです。

    早速、いろんなジャンルのアルバムを聴いてみましたが、とにかく音の厚さ、勢い、生々しさ、全てにおいて段違いだなというのがファーストインプレッションです。
    余計な余韻が皆無な分、全てが音楽で満たされるようです。
    カートリッジだけでなく、ヘッドシェルも相性が良いような印象で、Accuphase AC-2にも付けたくなりました。

    カンチレバーはボロンで、針カバーを付けてない時はとにかく無防備で、いまだに指掛けを持つ時は恐る恐る触っています。
    調整はまだまだあまり追い込んでおらず、ひとまず負荷インピーダンスは切り替えてみましたが、それぞれに良さがあるのかなという感じです。
    内部インピーダンスは5.5Ωと低いですが、負荷抵抗は100Ω~47kΩと指定されています。
    中高域にややピークが出る傾向はあるものの、鮮烈さを活かすには100Ωが良いようですし、10Ωだと自然な穏やかさと両立してきます。
    30Ωはその中間ですが、今のところはピアノのリアルさが出ている気がして100オームにしています。

    それにしても発売当時でも17万、その後は23万といった値付けという高級カートリッジですが、正直それだけの価値はあるなというのが手にしてみた感想です。
    やはり入り口がしっかりしていなければその後ではどうしようもないですし、現代的過ぎて古い盤に合わないというご意見もいただきましたが、C-280Lのフォノイコライザーでは特に強くそれを意識させられるシーンは多くありません。
    もちろん盤に入っている情報を余さず引き出してきますから、当時のエフェクタの質や録音ミス、オーバーダブなどの粗が見える部分はないわけではありませんが、それも含めて当時のマスターテープを聴いているような感覚を味わえるように感じています。

    ちなみにライラ自体はMADE IN JAPANでして、Jonathan Carr氏が設計、三島敬宣氏が製造に携わっているとされています。
    他のカートリッジブランドと比べると出自が分かりかねる部分がありますが、登場とともに人気を博した理由も分かります。
    その後の高級(というか高価)なカートリッジがたくさん登場する原因にもなったのでしょうけれど。

    Accuphase AC-2と同じ楽曲を録音比較もやってみました。
    特性で見るとやや低域が出ていて高域はそこまででもない感じで、あまり差は分かりません。
    FLACのファイルサイズで言うとAC-2のほうが大きいくらいですが、聴感で判断した限りではAC-2はやや倍音成分が付加されたような味わいを持っています。
    またHELIKONはセパレーションがとても良く、それは特性だけでなく楽器の分離や演奏や場の雰囲気などの細やかな情報もしっかり引き出してくれているように思います。
    やや解像度過多なので「温かい音」をレコードに望むと痛い目に遭いますが、AC-2と併用するにはとても良いチョイスだったと思います。

    これで機材は固まりましたし、あとは楽しい音楽の時間が待っています。
    細かな調整もやっていくと思いますが、まずは針を大事に使って、将来的に可能ならばKleosへの針交換も視野に入れつつ愛用したいと思います。

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    Filed under: Audio
    2017/08/10 12:00 pm | No Comments

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