• 294月

    ACOUSTIC REVIVEのアコースティック・コンディショナー「RWL-3」を3枚もお借りしました。

    先日ご紹介したWS-1は29cm角とコンパクトですが、こちらは本格的なパネル形状でしてサイズもW665×H1160xD90mmとなかなかの大きさです。

    ただ重さは6.2kgと意外に軽いので設置自体は容易ですし、配置換えも楽に一人で可能です。
    反面、表面はシルクの布だったりしますから、気楽に扱って傷つけないように注意は必要ですけどね。

    上の写真では脚を装着してませんけども、大体の大きさは推測していただけるかな?
    幅はかなり大型のスピーカーでもカバーできると思いますし、高さもあまり高い配置でなければスピーカーの上面をしっかりサポートできるはずです。
    ちなみに脚はネジ止め式のものが付属していますし、壁固定用の金具も付いています。
    床がしっかりしている場合は付属の脚で十分ですが、じゅうたんなどで柔らかい場合やスピーカーの高さなどで高めに設置したい場合は、なるべくしっかりした土台の上に設置したほうが効果が高くなるように感じました。

    さてRWL-3が3枚となりますと、やはりこれはもうスピーカー後方に3枚、ハの字が定番だろうと配置してみることにしました。

    ハの字に置いて部屋のコーナーをつぶすと良いとのことでしたので、最初はわりと角度を付けて配置してみました。
    ボーカルは中央にしっかり定位するようになり、静寂感の向上と低域の音階が非常に明瞭になりました。
    ただ中央の定位がかなりタイトになる傾向で、リスニングポジションもやや近い現在の配置だと頭のちょっとした動きで不安定になりがちでした。
    そこで、左右の2枚の角度をスピーカーの内振りよりもさらにちょっと緩いくらいにしたところ、うちのスピーカーや配置では音に広がりもありつつ、それぞれの楽器の配置やサイズが非常に実体感を伴ったものになりました。

    その後も微妙に角度や感覚などを調整していくと、どんどん目の前のステージが明瞭に仕上がっていきます。
    感覚としては写真を撮る際にレフ板で光の加減を調整しているような感覚でして、RWL-3を上手く配置してあげることで活き活きとした音楽の躍動をリスニングルームに再現することができるようになっていきます。
    もう少し解析的に言うと、部屋の残響や定在波による混変調歪みが大幅に減ってるようで、それが低域の質感や微細な音楽の機微をどんどん引き出してくれます。

    特に大型スピーカーではそのサイズによるスケール感というメリットと裏腹に、そのエネルギーの大きさからディテール再現に苦労するケースも多いと思うのですが、そうしたケースほどRWL-3を導入することで、より大きな差が出てくるはずです。
    「もっと情報量が…」とか「繊細さが欲しい」といった感覚をお持ちの方は、スピーカー等の機材を買い換える前にRWL-3を含めたルームアコースティックの見直しはぜひやってみる価値があると感じました。

    これでほぼ完成だなとは思ったのですが、試しにスピーカー後方の2枚を残し、真ん中のをリスニングポジション後方に配置するパターンも試してみました。
    こうやってみると真ん中の一枚が相当効いていたことがとても良く分かります。
    左右の2枚でも音像の締まりや音場の広がりはあるのですが、目の前にステージが浮かぶような独特の感覚はかなり薄らいでしまいます。
    裏を返せば、一般に言われる「調音」や「吸音」という観点であれば、この配置のほうが残響がデッドにコントロールされていて良いのかもしれませんが、音楽を楽しむ上では「スピーカーから鳴ってる」という感覚が霧消してしまう3枚配置を体感してしまうと、やっぱり真ん中が重要と思ってしまいます。

    結局すぐに3枚配置に戻したわけですが、この配置がピタリと決まると陳腐な表現ですがスピーカーの存在が消え、まるでRWL-3のほうが発音体であるかのような不思議な感覚となります。
    その音の出方もマルチウェイのそれではなく、見た目通り、平板スピーカーのような音の感覚です。
    とりわけ縦方向の音像の精度がとても高まっていますし、当然ながら縦方向の音場もスピーカーの高さを超えてウェルバランスな帯域感で広がってくれます。
    もちろん、WS-1との相乗効果もあるはずで、WS-1で不要な定在波を抑制しつつ、RWL-3で立体的なステージをリスニングルームに再構築する、という役割分担がなされていると感じます。

    とにかく驚くのは、一枚のアルバムを聴き終えた時の満足感で、まるで一本の映画を映画館で見終えた時のような満ち足りた時間を過ごせるようになりました。
    正直、一人で聴くのが勿体無いとすら感じますし、気づいたらついつい音量も上がってしまっています。
    そもそもボリュームをどこまで上げてもうるさく感じない、という(場合によっては危険な)マジックにかかってしまいます。

    反面、お値段的にちょっと…と躊躇される方ももちろん多いかと思います。
    そんな場合は中央に1枚だけ導入してみるのも良いのではないかと。
    世の中にはいろんなルームアコースティック用のグッズが出ていますが、それを試行錯誤するのであれば最初にRWL-3を1枚試してみるというのは、最終的なコストの観点ならむしろおトクなのかもしれません。
    それでもサイズや置き場所、機材とのバランスなどもあるでしょう。
    そうしたケースにはWS-1という選択肢もありますし、次にご紹介するRR-888(通常だとRR-777)という、また別ベクトルのチョイスもあるかと思いますので、そちらも近々レビューさせてもらおうと思っています。

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    Filed under: Audio
    2017/04/29 12:00 pm | ACOUSTIC REVIVE RWL-3 レビュー その1 はコメントを受け付けていません。

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